プログラミング初心者にScratch(スクラッチ)がおすすめな理由とは

プログラミングは、かつては一部の専門家だけが持つスキルでした。しかし今では、職種を問わず「身につけておくと役立つ知識」として注目されています。一方で、プログラミングの習得は初心者にとってハードルが高く、独学で挫折してしまう人が多いのも事実です。結論からいえば、プログラミング初心者には「Scratch(スクラッチ)」から始めることをおすすめします。この記事では、なぜScratchが初心者に向いているのか、その理由と具体的な学び方を解説します。

プログラミング習得が初心者には難しいといわれる理由

AIやIoT、ICTが発展するなかで、それらの技術を作る側・使いこなす側の人材へのニーズはますます高まっています。プログラミングは、英語や他の専門資格と同じように、就職や転職でも評価されやすいスキルになりつつあります。

こうした流れを受けて、国としてもプログラミング学習を後押ししており、2020年度からは小学校でもプログラミング教育が必修化されています。子供や初心者を歓迎するプログラミングスクールも増えています。それでも「プログラミングの習得は難しい」というイメージは根強くあります。その理由として、よく次のような点が挙げられます。

  • プログラミング言語の種類が多く、何から学べばよいかわからない
  • 英語の構文や専門用語に抵抗がある
  • キーボード操作そのものに慣れていない

挫折する理由は人それぞれですが、多くの場合「プログラミングの本質的な面白さを体験する前」につまずいてしまっています。実際にプログラミングを体験し、その考え方を理解したうえで「自分には向いていない」と判断するのであれば仕方ありませんが、その手前であきらめてしまうのは非常にもったいないことです。プログラミングに必要な基礎力については、以下の記事も参考になります。

初心者の子供でも挫折しないプログラミング学習環境

「プログラミングは難しい」というイメージがある一方で、キーボードのブラインドタッチも英語もわからない幼稚園児や小学校低学年の子供が、プログラミング学習にのめり込むケースは珍しくありません。むしろ、率先して楽しんで取り組む子供も多く見られます。その秘密は、使っているプログラミング学習環境にあります。

ICTが社会に浸透していく流れについては、以下の記事でも解説しています。

初心者向けプログラミング学習環境「Scratch(スクラッチ)」とは

「Scratch(スクラッチ)」は、初心者向けのビジュアルプログラミング学習ツールです。専用サイトにアクセスすれば、パソコンとインターネット環境さえあっていつでもどこでも、無料で利用を始められます。

Scratch最大の特徴は、キーボードをほとんど使わないことです。あらかじめ用意されたブロックをマウスでドラッグ&ドロップして組み合わせるだけでプログラムを作成できるため、キーボード操作に不慣れな初心者や子供でも、直感的にプログラミングを体験できます。

一般的なプログラミング言語は、まずキーボードのブラインドタッチを覚えるところから始まります。プログラミングそのものを学びたいのに、地味なタイピング練習を何ヶ月も続けるうちに、やる気を失ってしまう人も少なくありません。何かを効率よく学ぶには、まず「面白い」「やってみたい」と思える体験が欠かせません。Scratchであれば、思い立ったその瞬間からプログラミングを始められます。

Scratchの基本的な特徴については、以下の記事もあわせてご覧ください。

小学校のプログラミング教育にも広く採用されている

2020年度から始まった小学校のプログラミング教育は、文部科学省の学習指導要領の改訂にともなうものです。それだけ国としてプログラミング教育を重視しているということでもあります。そして、多くの小学校が学習環境として採用しているのがScratchです。子供はもちろん初心者にも扱いやすく作られていること、日本語に対応していることなどが評価されており、教育現場でも信頼されているプログラミング学習ツールだといえます。

「お遊び」ではない-Scratchで身につく「プログラミング的思考」

高く評価されているScratchですが、「キーボードを使わないので、子供向けのお遊びにすぎない」「本格的なプログラミング言語への移行が難しいのでは」という意見もあります。

一方で、プログラミング教育の研究では、いきなり本格的な言語(C言語やPython、PHPなど)を学ぶよりも、Scratchのようなビジュアル言語で「プログラミング的思考」の土台を作ってから学習を進めるほうが、結果的に習得がスムーズになるという考え方も広く知られています。プログラミング的思考とは、簡単にいえば論理的思考のことで、物事を順序立てて考えるクセを指します。これはプログラミングに限らず、日常生活や仕事でも役立つスキルです。本格的なプログラミングにはキーボードタイピングが欠かせませんが、それ以前にこの「考え方の土台」を育てておくことには大きな意味があります。

Scratchを始めるための基本-アカウント登録からつまずきやすいポイントまで

Scratchは操作自体はシンプルですが、初めて使うときには「アカウント登録」や「ログイン」でつまずく人も少なくありません。特に13歳未満の子供がアカウントを作成する場合、保護者のメールアドレスでの確認が必要になるなど、独自のルールがあります。基本的な使い方や、よくあるつまずきポイントについては、以下の記事で順を追って解説しています。

プログラミング例を見ながら手を動かしてみる

Scratchでのプログラミング学習にルールはなく、自由に組み立てて構いません。とはいえ、最初は何もないところから作るより、見本となるプログラミング例を真似てみるほうが学びやすいものです。スクリプトの全体、あるいは一部だけでも真似してみることで、少しずつ使い方が身についていきます。アクティビティ図(処理の流れを表す図)の読み方とあわせて、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

プログラミング初心者が挫折しないためには、最初の一歩で「面白い」「できた」という感覚を得られるかどうかが重要です。Scratchは、キーボード操作の壁を取り払い、小さな達成を積み重ねながらプログラミング的思考を身につけられる学習環境です。大人でも子供でも、プログラミングを初めて学ぶ人には、まずScratchから始めてみることをおすすめします。

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