初めてプログラミングをする子供におすすめのスクラッチ(Scratch)

中学校や高校と同じように、小学校でもプログラミング教育がはじまります。必要性を理解して、子供にプログラミングの英才教育を施したいと考える親もいるでしょう。ネット上では「小学校でのプログラミング教育は幼稚になってしまいがち。もっと本格的に教えるべきである」という意見もあります。

 

千差万別!子供向けプログラミング塾

2019年現在、子供向けのプログラミング塾はたくさんあります。スクラッチ(Scratch)のようなビジュアルプログラミング学習環境を利用してゲームを作ったり、ロボットを動かしたり、なかにはコーディング(キーボードを利用した本格的なプログラミング)による本格的なプログラミングを教えたり、スマホアプリを作ったりする塾もあります。
親は子供の習熟度を鑑みて、通わせるプログラミング塾を選ばなければなりません。

スクラッチ(Scratch)は是か非か

初心者が親しみやすいビジュアルプログラミング言語。なかでもスクラッチ(Scratch)は有名なプログラミング学習環境です。小学校でも採用するところが多く、子供たちが操作します。

スクラッチ(Scratch)に関しては、さまざまな意見があります。否定的な意見としては、「簡単すぎる」「本格的なプログラミングに移行しにくい」など。肯定的な意見は、「直感的に操作できる」「初心者に優しい」などです。

普通のプログラミングは9割が挫折する

コーディングによる、いわゆる普通のプログラミングを身につけようと、初心者が学習に取り組むと、その9割は挫折すると言われています。その理由は、「理屈が難しい」「パソコンの操作が難しい」など。
大人でもそれほど高いハードルなのに、子供がラクラク超えられるとは考えにくいでしょう。

挫折率が低いスクラッチ(Scratch)

スクラッチ(Scratch)は確かに簡単です。誰でも直感的に操作できるので、プログラミング学習に挫折する可能性は低いといえます。
しかしいくら簡単でも、学ぶ価値がなければ意味がありません。スクラッチ(Scratch)は子供に学ばせる価値がないほど、幼稚でしょうか。

実は高度なプログラミング環境

小学校などで初めてプログラミングに取り組む子供向けのプログラミング学習環境「スクラッチ(Scratch)」では、実は高度なプログラミングを行えます。そのひとつが並列処理です。

並列処理とは

プログラミング技術は私たちの生活に違和感なく溶け込んでいます。例えばアイボなどの電子ペット。まるで本物の犬と同じように愛きょうをふりまく様子を、テレビなどでみた方も多いでしょう。機械とリアルの境目がだんだん薄くなりつつあるのです。そのためには並行処理が不可欠です。

リアルの世界では、並行処理が普通に行われています。例えば犬は、歩きながら、舌を出しながら、目を動かしながら、ほえます。車の運転手も、運転しながら、音楽を聞きながら、助手席の人と会話をができるでしょう。このようなマルチタスクは、通常意識されていません。

実は、同時に複数の処理を実行させることは、プログラミングの世界では高度な技術です。初心者であればそのようなプログラミングを完成させることは難しいでしょう。しかしスクラッチ(Scratch)なら、簡単にできます。というより意識せずとも、並列処理を行えるのです。スクラッチ(Scratch)はそういう作りになっています。つまり、初めてプログラミングをする子供であっても、直感的かつ簡単に、高度なことができるのです。

可能性が広がる

普通のプログラミングは、上級者しか手をつけられない部分があります。そしてその境界線は明確でない場合がほとんどです。初めてプログラミングを学習する人は、自分がどこまでできるのかわからず、手探りで少しずつできる範囲を広げていきます。

対してスクラッチ(Scratch)では、最初から多くのことができます。高度な技術も、直感的に操作できるので限界をあまり感じません。初めてプログラミングをする子供であっても、スゴイことをスゴイと思わずできてしまうのです。この体験は可能性の枠を広げることにつながります。

初めてのプログラミングは楽しく

初めてプログラミングを学ぶ時、ただ単に知識や技術を詰め込むだけでは、子供は楽しく感じないかもしれません。楽しくなければ挫折につながります。まずは楽しむことからはじめてはいかがでしょうか。
子供にプログラミングを学ばせたい親は多いですが、まずは子供の習熟度(レベル)を把握してから、プログラミング塾などを検討すると良いでしょう。そのためにも親自身がプログラミングについて学ぶ必要があります。

 

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