CPUファンがうるさい原因はグリスの劣化!塗り直しで静音化した手順とコツ【図解】

購入から11年が経過したデスクトップパソコンのファン音が急に大きくなり、日常の作業に影響が出るほどになりました。色々と調べた末に行き着いた原因が「CPUグリスの乾燥・劣化」でした。グリスの塗り直しを試みたところ、ファンの騒音が驚くほど改善。同じ症状でお困りの方のために、作業の流れとコツを図解付きでまとめました。

CPUファンがうるさい原因はグリスの劣化が多い

パソコンのファンがうるさくなる原因はホコリや軸のガタつきなど様々ありますが、意外と見過ごされやすいのが「CPUグリスの劣化」です。

CPUグリスとは、CPUとヒートシンク(放熱フィン)の接触面に塗る熱伝導素材のことです。グリスが経年劣化で乾燥・硬化すると、CPUが発する熱をヒートシンクに効率よく逃がせなくなり、CPUが高温になってファンが全力で冷やそうとするため大きな音が出ます。グリスは消耗品であり、数年使い続ければ劣化するのは自然なことです。

以下に当てはまる状況なら、グリスの塗り直しを一度検討してみてください。

  • パソコンを買ってから3〜5年以上が経過している
  • 最近急にファンの音が大きくなった
  • CPU温度が以前と比べて高くなっている
  • 軽い作業でも本体が熱を持つようになった

手順1:どのファンが騒音の原因か確認する

PCケースを開けた状態で電源を入れ、どのファンから音が出ているかを確認します。ファンは電源・CPUクーラー・ケース排気など複数ある場合があるため、まず原因を特定することが重要です。

今回のケースでは、起動直後にCPUファンが回り始めた瞬間に騒音が生じました。CPUファンを指先で一時的に止めたところ音も止んだため、CPUファンが原因であることを確定できました。

PCケースを開けてCPUファンを確認している様子

手順2:CPUファンのホコリを除去する

CPUファンを取り外したら、最初にホコリの清掃を行います。手動式のブロアーでフィン全体にたまったホコリを吹き飛ばし、奥に詰まった固まりはピンセットで慎重に取り除きました。

作業中にホコリが大量に舞い上がるため、屋外または換気の十分な環境で行うことをおすすめします。

CPUファンをブロアーでホコリ掃除している様子

手順3:グリスの劣化状態をチェックする

ファンを外したら、CPUとヒートシンクの接触面のグリスを目視で確認します。正常なグリスは適度に柔らかく、全体にまんべんなく広がっているものです。

11年選手のこのPCでは、グリスがパリパリに乾き切っていました。これでは熱伝導がほとんど機能せず、ファンが過剰に回転してうるさくなっていたのも当然です。

乾燥したCPUグリスの状態

手順4:交換用グリスを用意する

CPUグリスは成分や性能によって価格帯に幅があります。1,000〜1,500円程度のスタンダード品でも一般的な用途では十分な効果を発揮するため、はじめての方はこの価格帯のものを選べば問題ありません。

使用量は少量で足りるため、基本的には1本を使い切りと考えてください。密閉保存すれば次回も使えることはありますが、数年後の交換時には新品を用意した方が確実です。

Amazonで「CPUグリス」を検索すると多くの選択肢が見つかります。購入前に最新の価格と在庫をご確認ください。

手順5:古いグリスを取り除く

用意するものは、ウェットティッシュ・ブロアー・グリスを広げるためのスパチュラまたはアイスの棒(使い捨て可能なもの)です。

グリス塗り直しに必要な道具一式

ヒートシンク面とCPU本体の両面に残っている古いグリスをウェットティッシュで丁寧に拭き取ります。素手で触れると油分がつくため、直接触れないよう注意してください。CPU本体は基板から外した状態で拭くと作業しやすくなります。

古いCPUグリスをウェットティッシュで拭き取っている様子

手順6:CPU本体に新しいグリスを塗る

CPU本体を正しい向きでソケットに戻します。向きを誤ると起動しなくなるため、取り外す前にスマートフォンで写真を撮っておくと向きの確認に役立ちます。

CPU表面の中央付近にグリスを乗せます。量の目安は米粒1〜2粒ほどです。多すぎても少なすぎても熱伝導の効率が落ちるため、スパチュラなどを使って薄く均一に伸ばすのがコツです。粘度が高く広げにくい場合は少しずつ慎重に作業してください。

CPU表面にグリスを均一に塗っている様子

グリスを塗り終えたらCPUファンを取り付けます。固定用の4本の爪を確認しながら、爪を縮めた状態でソケットに差し込み、その後ロックを開放して固定します。ファン取り付けに不安を感じる方は、グリスを塗る前に着脱を何度か練習しておくと安心です。

手順7:電源を入れて動作を確認する

ケースのパネルを閉める前に、開けた状態で電源を入れて確認します。ファンが静かにスムーズに回っていれば作業は成功です。

今回のグリス塗り直し後、CPU温度の上昇を約50%抑えることができました。ファンの騒音が解消されただけでなく、全体的なパフォーマンスの向上にもつながりました。

まとめ:グリス塗り直しは低コストで効果が高い

CPUグリスの劣化が原因でファンがうるさくなっている場合、1,000円程度の出費と少しの作業時間で問題を解消できます。購入から3年以上経過しており、ファン音が大きくなったと感じているなら、ぜひ一度試してみてください。

  • CPUグリスの乾燥・劣化がファン騒音の原因になることがある
  • グリスの購入コストは1,000〜1,500円程度で対応できる
  • グリス塗り直しでCPU温度上昇を約50%低減できた
  • 静音化だけでなくパソコン全体のパフォーマンス改善にも効果的

細かい作業が不安な場合は、PCショップや修理業者へ相談するのも選択肢のひとつです。基本的な手順はそれほど難しくないので、自信があればぜひ挑戦してみてください。

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