
不動産屋の選び方|一戸建て購入で感じた違和感と仲介手数料の仕組み
マイホームを購入するとき、多くの人は「どの物件にするか」に意識が向きがちです。しかし、実際に家探しを進めてみると、物件選び以上に重要だと感じたのが「どの不動産屋・どの担当者と付き合うか」という点でした。
不動産屋の対応がいい加減だと、後々困るのは物件を購入する私たち自身です。一戸建ては人生でも指折りの大きな買い物だからこそ、不動産屋の選び方には慎重になっておきたいところです。
この記事では、実際に一戸建てを探していたときに体験したエピソードをもとに、不動産屋を選ぶうえで意識しておきたいポイントをまとめました。これから不動産屋に相談しようとしている方の参考になればうれしいです。
目次
メールで名前を間違われた、ちょっとした違和感
担当していただいた不動産屋とのやり取りの中で、メールで名前を間違えられたことがありました。おそらく、過去のメール文面をコピペして使い回していたのでしょう。それ自体に腹が立ったわけではありません。ただ、「ちょっと脇が甘いのかもしれない」と感じてしまったのは正直なところです。
私たちが目指していたのは一戸建て物件の購入で、金額にすると数千万円。間違いなく、人生でいちばん大きな買い物です。そんな大切なマイホーム購入を、細かい部分でミスが出るような不動産屋に任せきってよいものか、少し立ち止まって考えるきっかけになりました。
同じ一戸建て物件を、複数の不動産屋が並行して取り扱っているケースは珍しくありません。また、マイホームは購入して終わりではなく、長く住み続けるものなので、購入後のアフターフォローも重要な比較ポイントになります。
もし複数の不動産屋と接点があるなら、対応の細かさやレスポンスの早さを比較したうえで、より信頼できそうな方を選ぶ、という視点を持っておくと安心です。最初から1社に絞らず、いくつかの不動産屋とやり取りをしてみるのも、満足のいくマイホーム購入のためには有効な方法だと感じました。
不動産屋の収益の仕組み|仲介手数料の上限は「3%+6万円」
住宅ローン審査の手配や物件の内覧案内、新着物件の紹介など、不動産屋にはさまざまな場面でお世話になりますが、これらの対応自体に追加費用がかかることは基本的にありません。では、不動産会社は主に何で収益を得ているのでしょうか。
その答えは「仲介手数料」です。これは、当時担当してくれた営業の方に直接教えてもらって初めて知ったことでした。何でも無償で対応してくれているわけではなく、取引が成立した際の手数料が、不動産会社にとっての主な収益源になっているわけです。
仲介手数料には法律上の上限があり、「物件価格×3%+6万円(+消費税)」が一般的な計算式です。たとえば3,000万円の物件であれば、3%分の90万円に6万円を加えた96万円(+消費税)が上限の目安となります。1件の取引で100万円前後の手数料が動くこともあると考えると、不動産業界における営業担当者の役割の大きさが伝わってきます。
なお、2024年7月以降は、800万円以下の低価格帯の物件については、通常の計算式にかかわらず上限33万円(税込)まで請求できる特例も設けられています。地方の中古物件などを検討している場合は、この点もあわせて知っておくとよいでしょう。
「3%+6万円」はあくまで上限であり、実際にはこれより低い手数料を設定している会社や、値引き交渉に応じてくれる会社もあります。ただし、手数料が安いことには理由がある場合もあり、購入後のアフターフォローが手薄だったり、サポート体制が十分でなかったりするケースもあるようです。
「手数料が高いか安いか」だけで判断するのではなく、その金額に見合ったサポートが受けられるかどうかという視点も持っておくと、不動産屋選びの軸がぶれにくくなります。
担当営業マンの人柄や対応の差を実感したエピソード
ある日、中古の一戸建てを内覧したときのことです。その場には、私たち夫婦とその担当営業、そして売り主の方とその担当営業の、合計4名が顔をそろえました。つまり、買う側・売る側それぞれに営業担当がついていたわけです。
営業マン同士は初対面のようで、物件の前で名刺交換をしていました。少し驚いたのは、売り主側の営業マンが、私たち夫婦にはほとんど挨拶もせず、終始ノータッチだったことです。売り主である現住人の方とだけ小声でやり取りをしたり、頻繁にかかってくる電話対応で席を外したりと、私たちのことはまったく視界に入っていない様子でした。
その営業マンにとっての「顧客」は売り主だけであり、買い手である私たちへの対応は優先度が低いのだろう、と妙に納得してしまったのを覚えています。
一方で、私たち夫婦の担当をしてくれた営業マンは、20代後半〜30代前半くらいでまだ業界歴も浅そうでしたが、笑い声が大きく、声が裏返ることもあるくらい人当たりのよい方でした。自分の顧客ではない売り主側の現住人の方にも気さくに声をかけている様子が印象的でした。
もちろん、一戸建て購入は高額な買い物ですから、営業マンの人柄や情に流されすぎず、条件面でシビアに比較検討することは大切です。とはいえ、こちらの存在を無視するような対応をされると、「この人(この会社)から買いたい」とは思いにくいのも、また自然な感情だと思います。
条件面の比較はもちろん大切にしつつ、「気持ちよくやり取りできるかどうか」も、不動産屋選びにおける一つの判断材料にしてよいのではないかと、この経験を通じて感じました。
不動産屋選びで意識しておきたいチェックポイント
ここまでの体験を踏まえて、不動産屋を選ぶ際に意識しておきたいポイントを整理しました。
- レスポンスや文面の丁寧さ:些細なことですが、メールの文面や対応の細やかさには、その会社の姿勢が表れやすいポイントです。
- 仲介手数料とサービス内容のバランス:手数料の金額だけでなく、その対価としてどんなサポートが受けられるのかを確認しましょう。
- 購入後のアフターフォロー体制:マイホームは長く住むものだからこそ、引き渡し後のサポートも比較材料にしたいところです。
- 担当者との相性:条件面だけでなく、安心してやり取りできる相手かどうかも大切な要素です。
内覧のときにチェックしておきたいポイントについては、内覧ポイント-一戸建てを内覧して気付いた7つのCheckpointでも詳しく紹介しています。物件そのものを見る際の参考にしてみてください。
また、「そもそも今は買い時なのか」という視点も気になるところです。マイホームの買い時を判断するために必要な3つの外的要因では、購入タイミングを考える際の外的要因について解説していますので、あわせて参考にしてみてください。一戸建ての価格相場については一戸建ての平均価格はいくら?予算決定に役立つデータが公開でも紹介しています。
事前に知識をつけておくと不動産屋とのやり取りがラクになる
不動産屋とのやり取りでは、専門用語や独特の商習慣が多く登場します。仲介手数料の仕組みや住宅ローンの基本的な知識を事前に押さえておくだけでも、営業担当者の説明を理解しやすくなり、不安なく話を進められるようになります。
マイホーム購入の流れや注意点を体系的に解説した書籍を1冊読んでおくと、初めての家探しでも「何を聞けばいいのか」「何に注意すればいいのか」が見えやすくなります。
まとめ
一戸建ての購入は、人生でも数えるほどしかない大きな買い物です。だからこそ、物件そのものだけでなく、「どの不動産屋・どの担当者と一緒に進めるか」も同じくらい重要なポイントになります。
仲介手数料の仕組みを理解しておく、複数の不動産屋とやり取りして比較してみる、担当者との相性も判断材料にする——こうした視点を持っておくだけで、不動産屋選びの納得感は大きく変わってきます。気持ちよくマイホーム購入を進められるよう、ぜひ参考にしてみてください。

