台風11号が発生、ダブル台風に|東北・北海道は15日夜から16日に再び警報級大雨のおそれ

13日(月)午前9時、フィリピンの東海上で台風11号「ハイシェン」が発生しました。台風9号がまだ本州付近に影響を及ぼしているタイミングでの発生となり、「ダブル台風」の状態になっています。今月に入って3個目の台風で、前回の台風発生からは10日ぶりです。

この記事では、2026年7月13日時点の気象庁・気象予報士の発表をもとに、台風11号の現在の勢力と見通し、温帯低気圧に変わりつつある台風9号が東北・北海道にもたらす大雨リスク、北陸などで予想される記録的な猛暑、そして今すぐ確認しておきたい土砂災害の前触れをまとめます。

この記事の要点

  • 13日午前9時、フィリピンの東で台風11号「ハイシェン」が発生し、台風9号とのダブル台風に
  • 台風11号はほとんど発達せず、16日(木)までに熱帯低気圧に変わる見込み
  • 台風9号は15日(水)までに前線を伴う発達した温帯低気圧に変わる見通し
  • 北陸などフェーン現象で15日は記録的な猛暑、富山・会津若松で38℃の予想
  • 東北・北海道の日本海側は15日夜〜16日午前に再び警報級の大雨のおそれ
  • すでに週末の大雨で地盤が緩んでいる地域があり、土砂災害への警戒が必要

台風11号「ハイシェン」が発生|今後の見通し

13日午前9時現在、台風11号はフィリピンの東海上にあって、中心気圧1004hPa、中心付近の最大風速18m/s、最大瞬間風速25m/sという勢力です。「ハイシェン」は中国が提案した名称で、「海神」を意味します。台風の名前は加盟国・地域が持ち寄ったリストから順番に使われる仕組みのため、同じ名前でも発生年によって進路や勢力はまったく異なります。名前ではなく、そのつどの実況値と予報を確認することが大切です。

気象庁の予報円では、台風11号はほとんど発達せずに北上し、16日(木)午前9時までには熱帯低気圧に変わる見通しです。NHKなど各気象機関も「日本への直接的な影響はない見込み」としています。ただし、先に通過した大型で猛烈な台風9号の影響で、進路にあたる海域は海面水温が平年より低く29度以下になっている可能性がある一方、台風が発達するには十分な水温でもあるため、今後の進路や勢力の予報が変わる可能性には注意が必要です。

台風9号は温帯低気圧に、しかし油断はできない

一方の台風9号は、13日午前9時現在、上海の北西にあたる華北で北上を続けています。大陸に上陸してから丸一日以上が経過しており、通常であれば熱帯低気圧に変わっているタイミングですが、サイズが大きく勢力も強かったため、依然として台風の勢力を保ったまま北上しています。

今後は偏西風に乗って速度を速めながら東寄りに進み、15日(水)午前9時までには前線を伴う発達した温帯低気圧に変わる見通しです。温帯低気圧に変わることで「台風」ではなくなりますが、これで警戒が終わるわけではありません。熱帯由来の暖かく非常に湿った空気を引き続き運んでくるため、北日本には荒天を、北陸などには南風のフェーン現象による記録的な猛暑をもたらすおそれがあります。

北陸などフェーン現象で記録的な猛暑に

14日(火)午後には、台風9号(から変わりつつある低気圧)が朝鮮半島の北部付近まで進む見込みです。南から台風が引き連れてきた暖かく非常に湿った空気が本州付近に流れ込むため、この暖気が吹き降りる日本海側を中心に記録的な猛暑となるおそれがあります。

地点15日(水)の予想最高気温
富山38℃
福島県会津若松38℃
富山県・新潟県の一部39℃前後まで上がる可能性(気温ガイダンス)

気象庁発表の予想最高気温では、15日(水)に富山や会津若松で38℃に達する見込みです。気温のガイダンス(数値予報にもとづく参考値)では、富山県や新潟県を中心に39℃前後まで上がる地点もあるとされています。関東の内陸を中心とした前日までの暑さについては、14日は関東の内陸で40℃に迫る危険な暑さ|台風9号の置き土産で酷暑続くで詳しく取り上げているので、あわせて確認してください。

東北・北海道は15日夜〜16日、再び警報級の大雨のおそれ

北日本では、台風9号から変わる温帯低気圧が通過する15日(水)夜から16日(木)午前中にかけて、日本海側を中心に雨や風が強まり、警報級の大雨となるおそれがあります。低気圧の構造が「台風」から「温帯低気圧」に変わっても、熱帯由来の非常に暖かく湿った空気を運んでくることに変わりはありません。日本海の海面水温が平年より3℃前後高いことも、海からの水蒸気供給を後押しする要因です。大気の状態が不安定になりやすく、竜巻などの激しい突風にも十分な注意が必要です。

東北・北海道では、すでに週末から今朝(13日)にかけて記録的な大雨となった地域があります。13日午前9時までの72時間降水量は、山形県酒田市の酒田大沢で232.0ミリ、秋田県湯沢市の湯ノ岱で229.0ミリ、秋田市仁別で188.5ミリ、秋田県仙北市の田沢湖高原で183.5ミリ、北海道岩見沢市で145.0ミリ、北海道留萌市で120.0ミリなどとなっており、わずか数日で平年の7月1か月分の雨量を上回った地点もあります。

地点13日午前9時までの72時間雨量
山形県酒田市(酒田大沢)232.0mm
秋田県湯沢市(湯ノ岱)229.0mm
秋田市(仁別)188.5mm
秋田県仙北市(田沢湖高原)183.5mm
北海道岩見沢市145.0mm
北海道留萌市120.0mm

このように地盤がすでに緩んでいる状態で、15日夜からさらに雨が降り足されるため、土砂災害への警戒レベルは高い状態が続きます。危険な崖の近くや川べりには近づかないようにしましょう。

土砂災害の前触れ|見逃したくない4つのサイン

大雨によって土砂災害が発生するときには、いくつかの前触れとなる現象があらわれることがあります。いざというときのために、あらかじめ知っておきましょう。

  • がけや地面にひび割れができる
  • 木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる、土のにおいがする
  • 井戸や川の水、湧き水が濁る(湧き水が急に止まる場合も前触れの一つ)
  • がけや斜面から水が湧き出る
  • 小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする
  • 雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く

こうした様子が見られたときは、土砂災害の危険がすでに高まっているサインです。避難指示を待たず、すぐに周りの人へ声をかけて、安全な場所へ避難してください。台風や大雨への日頃からの備えについては、台風が来る前に買うものリスト2026|水・食料・停電対策までも参考にしてください。

「ダブル台風」とはどういう状態?

「ダブル台風」とは、2つの台風が同時に発生・存在している状態を指す呼び方で、気象庁の正式な用語ではありません。今回は、大陸を北上中でまだ台風の勢力を保っている台風9号と、13日に新たに発生した台風11号が一時的に同時期に存在することになり、この状態にあたります。台風9号は間もなく温帯低気圧に変わる見通しのため、ダブル台風の状態はそれほど長くは続かない見込みです。

ダブル台風そのものが直接的に危険度を高めるわけではありませんが、2つの台風の動きが互いに影響し合う「藤原の効果」と呼ばれる現象が起こることもあります。今回のケースでは、台風11号は日本から離れた海域でほとんど発達せずに消滅する見込みのため、藤原の効果による進路の乱れは想定されていません。ただし台風の予報は日々更新されるため、気象庁やお使いの天気アプリで最新情報を確認する習慣をつけておくと安心です。

よくある質問

台風11号は日本に上陸しますか?

2026年7月13日時点の気象庁の予報では、台風11号はほとんど発達せず、フィリピンの東海上で16日(木)までに熱帯低気圧に変わる見通しで、日本への直接的な影響はない見込みとされています。ただし、先行した台風9号の影響で海面水温が変化している可能性があり、進路や勢力の予報が変わることもあるため、最新の気象庁発表を確認してください。

台風9号はもう心配しなくていいですか?

台風としては15日(水)までに温帯低気圧に変わる見通しですが、温帯低気圧に変わったあとも警戒が必要です。前線を伴いながら北日本付近を通過するため、15日夜から16日にかけて東北・北海道の日本海側を中心に警報級の大雨や突風のおそれがあります。「台風が去った=安全」ではない点に注意してください。

まとめ

13日午前9時、フィリピンの東で台風11号「ハイシェン」が発生し、台風9号とのダブル台風になりました。台風11号はほとんど発達せず16日までに熱帯低気圧に変わる見込みで日本への直接的な影響はなさそうですが、台風9号は15日までに温帯低気圧に変わったあとも、北陸などで記録的な猛暑、東北・北海道で警報級の大雨をもたらすおそれがあります。すでに大雨が降った地域では地盤が緩んでいる可能性があるため、土砂災害の前触れに注意しながら、最新の気象情報をこまめに確認してください。

あわせて読みたい

参考リンク

このテーマの関連記事はこちら