
リレーアタックに注意!スマートキーの電波を盗まれないためにできること
愛車のスマートキーをただ玄関に置いているだけで、車が数十秒で盗まれてしまうかもしれません。「リレーアタック」という手口による自動車盗難は、2025年も増加傾向にあります。この記事では、リレーアタックの仕組みや最新の盗難統計、そして今日から実践できる対策をわかりやすく解説します。
目次
リレーアタックとは?スマートキーを狙った盗難の仕組み
リレーアタックとは、スマートキーが常時発している微弱な電波を特殊な機器で受信・増幅し、車まで中継することでドアロックを解除し、エンジンまで始動させてしまう盗難手口です。鍵穴やガラスを壊す必要がないため、物理的な破損の痕跡が残りません。
本来スマートキーの電波は1〜1.5m程度しか届きませんが、中継機器を使うことで数十メートル離れた場所からでも解錠が可能になります。日本国内では2018年末頃から被害が本格化したといわれており、警視庁も公式サイトで注意を呼びかけています。
リレーアタックの手口|盗難までの流れ
リレーアタックは、基本的に2〜3人のグループで実行されるといわれています。玄関先や駐車場など、スマートキーの持ち主に近い場所と車の近くに、それぞれ実行犯が配置されるのが典型的なパターンです。
- 犯人Aが、スマートキーが置かれている自宅の玄関先などに接近する
- 専用の受信機で、スマートキーから出ている微弱な電波をキャッチする
- 受信した電波を増幅させ、車の近くにいる犯人Bへ中継送信する
- 犯人Bが中継された電波を車に送り、車が「スマートキーが近くにある」と誤認する
- ドアロックが解除され、そのままエンジンを始動させて車を持ち去る
持ち主が家の中にいる間に犯行が完了してしまうケースも多く、盗まれた瞬間に気づくのはほぼ不可能です。玄関に鍵を置く習慣がある方ほど、リスクが高いといえます。
【2025年最新】自動車盗難の発生状況|認知件数は増加傾向に
警察庁の犯罪統計資料によると、自動車盗の認知件数は2003年の64,223件をピークに大幅に減少していましたが、2025年は6,386件となり、2024年の6,080件から再び増加しました。ピーク時の1割以下の水準とはいえ、下げ止まりから増加へと転じつつあるのが現状です。
日本損害保険協会の調査でも、2025年の車両本体盗難の保険金支払件数は2,746件となり、直近5年間で最多を記録しています。都道府県別では愛知県が622件(構成比22.7%)で5年連続の最多となり、車種別ではランドクルーザーの被害が突出して5年連続でワースト1位です。
私自身、ランドクルーザーやレクサスなど人気の高級SUVに乗る友人から「盗難保険の保険料が上がった」と聞いたことがあります。海外での需要が高く、部品としての価値も高い車種ほど狙われやすいというのが実態のようです。
今日からできるリレーアタック対策5選
リレーアタックへの対策で最も基本かつ効果的なのは、スマートキーの電波を外に漏らさないことです。警視庁も、電波遮断ケースの活用や節電モードの設定を公式に推奨しています。
- 電波遮断ポーチ・キーケースにスマートキーを入れて保管する
- 金属製の缶やアルミボックスにキーを入れ、電波を物理的に遮断する
- スマートキーの「節電モード(電波発信の一時停止)」を設定する
- ハンドルロックやタイヤロックなど、物理的な盗難防止装置を併用する
- 自宅の駐車場に防犯カメラやセンサーライトを設置する
電波遮断ポーチは、RFIDブロッキング素材を使い、キーを入れるだけで電波を遮断できる手軽なアイテムです。
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専用グッズを買わなくても、金属製の缶やアルミボックスに入れるだけで同様の効果が得られます。実際にSNS上でも、100円ショップのブリキ缶で自作の対策をしている方が多く見られます。
ダイソーのブリキ缶でリレーアタック対策してみた。
— カナイ (@skyactivQ) 2021年9月5日
専用の缶タイプであれば遮断性能も安定しており、玄関先に置いたままでも安心して保管できます。
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電波を遮断しても油断はできません。万が一ドアが解錠された場合に備え、ハンドルロックのような物理的な防犯装置を併用しておくと、より安心です。
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電波遮断だけでは防げない「コードグラバー」「CANインベーダー」にも要注意
近年は、リレーアタック以外の盗難手口も増えています。「コードグラバー」は、ドアロックした際にキーから発せられる固有の暗号IDを傍受・複製する手口で、電波遮断ケースだけでは防げないとされています。
また「CANインベーダー」は、車内の通信配線(CAN)に直接機器を接続し、ドアの解錠やエンジン始動の信号を偽装する手口です。2024年以降は「キーエミュレーター(通称ゲームボーイ)」と呼ばれる機器を使った盗難も報告されており、警察庁も注意喚起を行っています。
これらの手口には、追加イモビライザーなど車両とは独立したセキュリティシステムの導入が有効とされています。心配な場合は、カーセキュリティの専門店やディーラーに相談してみるとよいでしょう。
リレーアタックは何メートルまで届く?被害が起きやすい場所
スマートキーの電波は本来1〜1.5m程度しか届きませんが、中継機器を使うことで数十メートル離れた場所からでも電波を届かせることが可能になります。壁越しでも電波を拾えるため、「家の中に鍵があるから安心」とは言い切れません。
日本損害保険協会の調査では、車両本体盗難の発生場所は自宅の屋外駐車場が最も多く、契約駐車場を合わせると屋外での被害が全体の約8割に上ります。コンビニやショッピングモールなど、外出先の駐車場でも被害は報告されており、玄関先だけでなく外出先でもキーの保管には注意が必要です。
まとめ
リレーアタックは、スマートキーの電波を悪用した気づきにくい盗難手口で、2025年は認知件数・保険金支払件数ともに増加傾向にあります。電波遮断ポーチや金属缶での保管、ハンドルロックの併用など、複数の対策を組み合わせることが被害防止の近道です。愛車がランドクルーザーなど盗難リスクの高い車種に該当する方は、特に早めの対策をおすすめします。

