
住宅ローンの金利は固定にすべき?変動より高くても私が固定を選んだ理由
住宅ローンを組むとき、多くの人が悩むのが「固定金利・変動金利・一定期間固定金利」のどれを選ぶかという問題です。私もマイホーム購入にあたって相当悩みましたが、最終的にはたった一つの理由から固定金利を選びました。それは「将来支払う金額がハッキリわかるから」です。変動金利や一定期間固定金利は、将来の利率がどうなるか誰にもわかりません。先の支払額が見えないと、ライフプランそのものが立てにくくなる。これが私の出した結論です。この記事では、その結論に至るまでに考えたことを整理してお伝えします。
目次
変動金利の方が安い、でも「借り換えでお得に」は本当に可能か
基本的に、固定金利より変動金利のほうが低く設定されています。私が住宅ローンの事前審査を申し込んだ際に提示された金利は、当時、おおよそ次のような水準でした。
- 固定金利:1.4%程度
- 変動金利:0.9%程度
仮に1,000万円のローンを組んだ場合、1年間の金利分だけでも数万円の差が生まれます。実際の返済計算はもっと複雑なので数字はケースによって変わりますが、「変動金利のほうが当面の負担は軽い」こと自体は間違いありません。
ただし、変動金利には「将来的に金利が上がる可能性がある」というデメリットがあります。金利が上がれば、その分だけ返済額も増えます。よく「変動金利が上がってきたら、そのとき固定金利に切り替えればいい」という考え方を耳にしますが、これは少し奇妙な話です。変動金利が上がる局面では、当然ながら固定金利も上がっているのが普通だからです。しかも、固定金利のほうが先に上がり、上がり幅も大きくなりやすいとも言われています。
つまり、「変動金利が上がってから固定金利に借り換えてお得にする」という考え方自体が、実際にはかなり難しいのではないか、というのが私の率直な感想です。もちろん、住宅ローンに精通した方の中には、私には思いもよらないタイミングや手法でうまく乗りこなす人もいるのでしょう。ただ、そのために必要な「お得感」は、自分にとって本当に必要なものなのか、と考えるようになりました。
「お得感」より「最悪の事態を避けること」を優先する
もし私が投資家であれば、住宅ローン金利の仕組みを隅々まで研究して、どうにかして得をする方法を模索したかもしれません。しかし、私はしがないサラリーマンです。マイホーム購入そのものにも、正直なところ少しビビっています。
「仕事がなくなったらどうしよう」「病気やケガで働けなくなったらどうしよう」「将来ローンが払えなくなってローン破産したらどうしよう」。考え出すとネガティブなことばかり頭をよぎります。何かで得をしようとすれば、それに見合うリスクを負うのが世の常です。でも、マイホーム購入に関しては、リスクはできるだけ減らしたい。お得感はいらないので、ローリスク・ローリターンで構わない。ハイリターンを狙うなら、それは仕事など別の場面で、というのが私の考え方です。
繰り上げ返済を計画的に行うなら固定金利が向いている
私は、住宅ローンをできるだけ長い期間で組む方向で考えています。たとえばフラット35のような35年の長期ローンです。とはいえ、現在36歳の私が35年ローンを組むと、完済は71歳。定年を60歳とすると、退職後10年以上にわたって、現役時代と同じ金額を払い続けられるのかという不安は拭えません。
そもそもマイホームを購入するかどうかという話に戻ってしまいそうですが、それはまた別の話として、35年ローンを最後まで支払い続けるのは正直キツいというのが本音です。そこで私たちは、当初から繰り上げ返済をコツコツ行っていく前提で計画を立てることにしました。
ここで気になったのが、変動金利だと計画的な繰り上げ返済がしにくいのではないか、という点です。変動金利の場合、毎月の返済を終えたうえで、たまたま家計に余裕がある月に多めに支払う、という場当たり的な対応になりがちではないでしょうか。私たちはもっと計画的に繰り上げ返済をしたいと考えています。計画を立てるには、毎月の返済額が、できるだけ長期間にわたってハッキリわかっていることが重要です。そう考えると、やはり固定金利のほうが向いているという結論になりました。
なお、ローンの種類によっては、繰り上げ返済に手数料(違約金)がかかるケースもあります。繰り上げ返済を前提に考えている方は、契約前にきちんと確認しておくことをおすすめします。
マイホーム購入後は、金利のことをほったらかしたい
変動金利を選ぶと、マイホームを購入した後も「金利が上がった」「下がった」と、ニュースのたびに気にし続けることになりそうだと感じました。それを楽しめる人もいるかもしれませんが、少なくとも私の性格には合っていません。マイホーム購入の手続きだけでも十分大変なのに、購入後もそれが続くのは避けたいと考えました。
固定金利であれば、最初に決めた利率がずっと続くため、金融政策のニュースを見ても「ふーん」程度で済みます。そう考える理由のひとつは、子どもの存在です。今2歳の息子には、これから幼稚園、小学校、中学、高校、大学と、数えきれないほどのライフイベントが控えています。正直なところ、生活の軸はそちらに置きたいので、金利の変動という面倒ごとは、できるだけ考えなくて済む状態にしておきたいのです。子どもが自立するころまでに、繰り上げ返済でローンを完済できているのが理想だと考えています。
固定金利は「金利上昇のリスクを貸し手が引き受ける」仕組み
住宅ローンの固定金利は、契約時に決めた利率が完済まで変わりません。仮に世の中の金利が上がっても、自分の返済額はそのままです。その分のリスクは、銀行などローンを提供する側が引き受けるしくみになっています。
逆に、もし将来金利が下がった場合は、その分「お得感を逃した」ことにはなります。契約の翌年に金利が大きく下がれば、「もう少し待てばよかった」と感じることもあるかもしれません。ただ、固定金利を選んだ時点で、お得感を求めないというのが私のスタンスなので、そこは気にしないようにしています。
2026年現在の金利動向もふまえて
2026年現在は、変動金利・固定金利ともに上昇傾向にあるとされています。私が事前審査を受けた当時と比べると、全体的な金利水準そのものが変わってきている可能性が高く、固定・変動それぞれの最新の金利は、金融機関や住宅金融支援機構などの公式情報で必ず確認するようにしてください。
ただ、金利水準が変わっても、「将来の支払額がわかっている安心感を取るか」「目先の金利の低さを取るか」という選択の構造そのものは変わりません。これから住宅ローンを検討する方も、自分や家族にとってどちらの安心感が大切かという軸で考えてみると、判断しやすくなるはずです。
まとめ
私が住宅ローンの金利を固定にした理由は、「将来支払う金額がハッキリわかるから」というシンプルなものです。お得感よりも、最悪の事態を避けること、計画的に繰り上げ返済を進めること、そして購入後は金利のことを考えずに子育てに集中したいこと。これらを総合的に考えた結果、固定金利を選びました。同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。
最後にひとつだけ。不動産会社が変動金利ばかりを勧めてくる場合は、少し注意してみてください。月々の支払額を安く見せられる変動金利のほうが、物件を売りやすいという事情もあるからです。購入後に金利がどうなろうと、不動産会社にとっては関係のない話なのです。
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