iPS細胞の心筋シートとは?世界初手術から2026年「リハート」承認まで|NHK BS8K 9/11|9/11 21:00
2026年9月11日(金)21時からNHK BS8Kで「iPS細胞が心臓病患者を救う~世界初の手術 実施までの軌跡~」が放送されます。大阪大学が進めたiPS細胞由来の心筋細胞シートによる再生医療を、世界初の患者移植に至るまで8K映像で追うドキュメンタリーです。
この番組を今見る大きな意味は、2020年の第1例を描いた“研究の始まり”だけでなく、その技術が2026年3月に再生医療等製品「リハート」として条件及び期限付き承認を得た現在までつながっている点です。放送で何が描かれるのか、心筋シートとは何か、最新状況まで整理します。
9月11日の放送時間と番組の見どころ
| 放送日時 | 2026年9月11日(金)21:00~21:49ごろ |
| 放送局 | NHK BS8K |
| 番組名 | iPS細胞が心臓病患者を救う~世界初の手術 実施までの軌跡~ |
| 主な出演 | 山中伸弥、澤芳樹 |
| 中心テーマ | iPS細胞由来心筋細胞シートが重症心不全患者へ移植されるまで |
番組は、iPS細胞がどのように作られ、心臓の筋肉を構成する心筋細胞へ変化し、最終的に患者の心臓へ移植されるのかを追います。顕微鏡撮影を含む高精細映像で、細胞レベルの変化と手術現場の両方を見ることができる点が特徴です。
「世界初の手術」は何が画期的だった?
大阪大学医学系研究科の澤芳樹教授らは、iPS細胞から大量に作製した心筋細胞をシート状に加工し、重症の虚血性心筋症患者へ移植する研究を進めました。大阪大学公式は、2020年1月に第1例目への移植が完了したことを公表しています。
重症心不全では薬物治療や外科治療でも十分な改善が得られない場合があり、心臓移植はドナー不足という大きな課題があります。心筋細胞シートは、弱った心臓の表面へ心筋細胞を届ける新しい選択肢として研究されてきました。
iPS心筋シートはどうやって作られる?
iPS細胞は、さまざまな種類の細胞へ分化できる性質を持つ細胞です。大阪大学の研究では、安全性に配慮しながら心筋細胞へ分化させ、大量に作製した細胞をシート状に加工して移植に使います。番組では、研究室での細胞作製から手術に使える状態になるまでの過程が大きな見どころです。
重要なのは、単に“細胞を心臓へ入れる”のではなく、心筋細胞を一定の形にまとめて心臓表面へ移植する点です。後に製品化された「リハート」も、ヒトの同種iPS細胞から分化誘導した心筋細胞をシート状に形成した再生医療等製品です。
2026年の最新状況|「リハート」が条件及び期限付き承認
番組が記録した第1例から約6年後の2026年3月6日、厚生労働省はクオリプスのヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シート「リハート」を再生医療等製品として条件及び期限付きで承認しました。対象は、標準治療で十分な効果が得られない虚血性心筋症による重症心不全です。
クオリプス公式によると、承認後は患者への提供に向け、製造販売後調査のための供給体制整備などを進めています。2020年の“世界初の手術”を映した番組が、研究史の記録だけでなく、実用化へつながる長い開発過程の出発点として見えるのが2026年再放送の大きなポイントです。
山中伸弥と澤芳樹は何を担った?
番組に登場する山中伸弥さんはiPS細胞研究を切り開いた研究者で、澤芳樹さんは心臓外科の立場から心筋再生医療を進めてきました。大阪大学公式によると、澤教授らは2008年から山中教授との共同研究を開始し、iPS細胞を使った重症心筋症の治療法開発を続けてきました。
番組では、基礎研究として生まれたiPS細胞が、患者へ届く治療技術になるまでにどれほど多くの検証と準備が必要だったのかを見ることができます。研究者名だけでなく、基礎研究と臨床の橋渡しという視点で見ると理解しやすくなります。
よくある質問
「iPS細胞が心臓病患者を救う」の放送日時は?
2026年9月11日(金)21:00からNHK BS8Kで放送予定です。番組表では21:49ごろまでの約49分枠です。
番組で扱う「世界初の手術」とは?
大阪大学の研究グループが重症の虚血性心筋症患者に、iPS細胞から作製した心筋細胞シートを移植した医師主導治験の第1例です。
iPS心筋シートは現在どうなっている?
クオリプスの「リハート」は2026年3月6日、虚血性心筋症による重症心不全を対象に条件及び期限付き製造販売承認を取得しています。
まとめ
9月11日21時のNHK BS8K「iPS細胞が心臓病患者を救う」は、iPS細胞由来心筋細胞シートが重症心不全患者へ初めて移植されるまでを追った記録です。2020年の第1例から始まった開発は、2026年3月の「リハート」条件及び期限付き承認へつながりました。放送では“世界初の手術”そのものだけでなく、細胞を作る研究、心臓へ届ける技術、患者治療へつなぐ長い工程に注目すると、現在の再生医療の位置づけがより分かりやすくなります。

