
トリセツショー思考のクセとは?オレオレ詐欺・ご近所トラブルを防ぐ対策
2026年7月30日(木)放送のNHK総合「あしたが変わるトリセツショー」は、脳に潜む「思考のクセ」がテーマです。
オレオレ詐欺で「怪しい」と感じながら信じてしまう、ご近所や職場で「あの人とは話が通じない」と思う、悪気はないのに誤解される――。番組では、こうした身近なトラブルに、人間なら誰もが持つ脳の仕組みが関係していることを、心理学者・脳科学者への取材や独自実験を通して検証します。
この記事では、番組の予告情報を軸に、検索されやすい「思考のクセとは何か」「なぜ詐欺にだまされるのか」「話が通じない原因は何か」「航空機パイロットの対策を日常でどう使うか」を整理します。
・放送は2026年7月30日(木)19:30~20:15、NHK総合
・思考のクセは、脳が素早く判断するための「思考の近道」が偏りとして表れたもの
・詐欺では「緊急性」「権威」「一度信じた情報を補強する働き」が利用されやすい
・対人トラブルでは「自分の見方こそ客観的」という思い込みがすれ違いを広げる
・航空の安全対策に学び、チェックリスト、復唱、別の人による確認、撤退基準を使うと判断ミスを減らせる
・見逃し配信はNHK ONEで放送後1週間が基本
トリセツショー「思考のクセ」の放送内容・出演者
| 番組名 | あしたが変わるトリセツショー |
|---|---|
| テーマ | 脳に潜む「思考のクセ」知ってトラブル回避! |
| 放送日時 | 2026年7月30日(木)19:30~20:15 |
| 放送局 | NHK総合 |
| 司会 | 石原さとみ |
| ゲスト | 井上裕介(NON STYLE)、菊地亜美 |
| 声 | 濱田マリ、峯田茉優 |
| 語り | 山路和弘 |
予告では、オレオレ詐欺、ご近所トラブル、人に話が通じない・誤解される悩みを取り上げます。さらに、人類が進化の過程で獲得した脳の仕組みが現代では裏目に出ることや、航空機パイロットが思い込みを避けるために実践している対策が紹介されます。
病気や一部の人だけの問題として扱うのではなく、誰にでもある脳の特徴を知り、トラブルが大きくなる前に行動を変えるのが今回のポイントです。
関連記事:「話が通じない」の正体は素朴実在論?ご近所トラブルの心理と相談窓口まとめ【トリセツショー関連】
思考のクセとは?脳の「省エネ機能」が裏目に出る
私たちは毎日、膨大な情報を受け取っています。すべてを一から比較していたら判断に時間がかかるため、脳は過去の経験、第一印象、感情、周囲の反応などを使って素早く結論を出します。
この思考の近道は、日常生活を効率よく送るために欠かせません。一方で、情報が足りない場面や強い不安を感じた場面では、現実を正確に見る妨げになることがあります。心理学では、こうした判断の偏りを認知バイアスと呼びます。
| 思考のクセ | 起こりやすいこと | 身近な例 |
|---|---|---|
| 確証バイアス | 一度信じた考えに合う情報ばかり集める | 家族だと思うと、声や話の不自然さを都合よく説明する |
| 権威への弱さ | 警察、弁護士、専門家などの肩書を疑いにくい | 「警察官です」と名乗られ、指示に従ってしまう |
| 正常性バイアス | 自分だけは大丈夫だと考える | 詐欺の注意喚起を知っていても、自分への電話は本物だと思う |
| 素朴実在論 | 自分の見方は客観的で、反対する人のほうが偏っていると感じる | 騒音やゴミ出しをめぐり、双方が「常識は自分にある」と考える |
| 計画継続バイアス | 状況が変わっても、最初の計画を続けようとする | 損や危険に気づいても「ここまで進めたから」と引き返せない |
とくに対人関係で重要なのが、心理学でいう素朴実在論です。自分は物事をそのまま見ている、意見が違う相手は情報不足か感情的になっている、と無意識に考える傾向を指します。
「自分にも偏りがある」と気づくことが、思考のクセから抜け出す最初の一歩です。脳が好き嫌いを判断する仕組みに興味がある方は、「好き・嫌い」は脳のどこで決まる?東大研究が解明した仕組みも参考になります。
オレオレ詐欺に引っかかる脳のクセと防止策
オレオレ詐欺は、知識がない人だけが被害に遭う犯罪ではありません。犯人は、家族を心配する気持ち、警察や弁護士への信頼、急いで助けなければならないという焦りを同時に刺激し、冷静に確認する時間を奪います。
| 犯人が使う働きかけ | 脳で起こりやすい反応 | 対策 |
|---|---|---|
| 「今日中」「逮捕される」 | 時間の圧力で選択肢を比較できなくなる | お金の話が出たら電話を切る、と先に決める |
| 警察官・弁護士を名乗る | 肩書を根拠に内容まで正しいと感じる | 所属と名前を聞き、公式番号へ自分でかけ直す |
| 家族の名前や勤務先を知っている | 一部が正しいため、話全体も本物だと感じる | 以前から使っている家族の番号へ確認する |
| 「誰にも言わないで」 | 第三者のチェックが消え、思い込みが強くなる | 秘密を求められたときほど家族・警察へ相談する |
警察庁も、電話でお金の話が出た場合はいったん切り、家族や警察に相談するよう呼びかけています。知らない番号には出ない、国際電話の着信を止める、家族で合言葉を決めるなど、考える力に頼らず仕組みで止める対策が有効です。
特殊詐欺は電話だけでなく、住宅設備や荷物の受け取り方を悪用するケースもあります。集合住宅に住んでいる方は、宅配ボックスが特殊詐欺に悪用される仕組みと防犯対策もあわせて確認してください。
関連記事:ニセ警察詐欺・オレオレ詐欺はなぜ引っかかる?「思考のクセ」から見る2026年最新手口と対策【トリセツショー関連】
なぜ話が通じない?誤解やご近所トラブルが広がる理由
「何度説明しても分かってくれない」「こちらは普通に言っただけなのに怒られた」というすれ違いは、言葉の問題だけではありません。同じ出来事を見ても、人は自分の経験や関心に合わせて違う部分を受け取ります。
たとえば夜の物音について、音を出した側は「短時間だから問題ない」、聞いた側は「毎日続くかもしれず不安」と感じるかもしれません。双方が自分の感覚を客観的な事実だと思うと、相手の説明を言い訳として受け取り、対立が強くなります。
事実・解釈・要望を分ける
思考のクセによる衝突を減らすには、次の3つを分けて伝えます。
- 事実:「昨日23時ごろ、約20分間大きな音が聞こえた」
- 解釈・影響:「眠れず、翌朝の仕事に影響が出そうで不安だった」
- 要望:「22時以降は音量を下げてもらえますか」
「非常識」「いつも迷惑」と人格や頻度を大きく決めつけるより、日時・回数・行動を具体的にしたほうが、相手も修正しやすくなります。直接話すと感情的になる場合は、管理会社、自治会、職場の上司など第三者を通す方法もあります。
高額な買い物でも、第一印象や「ここまで調べたのだから」という気持ちが判断を左右します。思い込みの具体例を深く知りたい方は、『不動産の落とし穴にハマるな!』で解説された心理の罠も参考になります。
航空機パイロットの対策は日常生活にも使える
番組予告では、思考のクセにはまらないために航空機パイロットが実践する対策が紹介されます。航空の安全管理では、経験豊富な人でも思い込みや確認漏れを起こすことを前提に、個人の注意力だけに頼らない仕組みが整えられています。
代表的なのがCRM(クルー・リソース・マネジメント)です。乗員同士のコミュニケーション、役割分担、状況認識、意思決定を組み合わせ、1人の判断が間違っていてもチームで修正できるようにします。
| 航空で使われる考え方 | 日常への置き換え |
|---|---|
| チェックリスト | 振り込み、契約、薬、旅行予約など重要行動の確認項目を紙やスマホに固定する |
| チャレンジ・アンド・レスポンス | 一人が項目を読み、もう一人が現物を確認して答える |
| クロスチェック | 本人が見た情報を、家族や同僚が別の経路で確かめる |
| 標準手順 | 「電話でお金の話が出たら切る」など、迷う前に行動を決めておく |
| 中止・撤退基準 | 予算超過、説明変更、連絡を急かすなどの条件が出たら契約を止める |
大切なのは、注意深い人になることではなく、注意が乱れても間違いを止められる手順を持つことです。詐欺電話、ネット通販、重要なメール、家族の予定調整などにも応用できます。
思考のクセを外すために今日からできる5つの対策
1. 焦ったら結論を出さない
不安、怒り、焦りが強いときは判断の幅が狭くなります。「今日中」「今すぐ」と急かされたときほど、電話を切る、席を離れる、翌日に返事をするなど時間を置きます。
2. 自分の考えと反対の証拠を1つ探す
「この電話は家族に違いない」と思ったら、違うとすれば何が不自然かを探します。「相手が悪い」と感じたら、事情があるとすれば何かを考えます。正解を当てるためではなく、視野を広げるための質問です。
3. 復唱して認識のズレを確認する
「つまり、締め切りは金曜日の17時で、提出はメールという理解で合っていますか」と確認します。短い復唱だけでも、言った・言わない、聞き間違い、前提の違いを早い段階で見つけられます。
4. 重要な判断は一人で完結させない
高額な振り込み、契約、退職、近隣への抗議などは、利害関係の薄い人に一度説明します。声に出して説明する過程で、自分の前提や矛盾に気づくこともあります。
5. やめる条件を先に決める
「予算を1万円超えたら買わない」「説明が途中で変わったら契約しない」「声を荒らげそうになったらその日は話を終える」など、中止基準を平常時に決めます。計画を続けたい気持ちより、事前のルールを優先できます。
見逃し配信はNHK ONE|再放送・配信期間の確認方法
NHK総合の番組は、NHKのインターネットサービス「NHK ONE」で同時配信と放送後1週間の見逃し配信が行われるのが基本です。
- 番組ページで「配信中」表示と終了日時を確認する
- 放送直後は配信開始まで時間がかかる場合がある
- 1週間を過ぎた回はNHKオンデマンドで扱われる場合がある
- 配信対象外や権利上の制限がある場合もある
番組ページは「あしたが変わるトリセツショー」公式ページから確認できます。放送時間の変更や再放送についても、最新の番組表を確認してください。
よくある質問
思考のクセと認知バイアスは同じ意味ですか?
ほぼ同じ文脈で使われます。思考のクセは日常的な言い方で、心理学では情報の受け取り方や判断が一定方向に偏る傾向を認知バイアスと呼びます。
思考のクセがあるのは性格が悪いからですか?
いいえ。限られた時間で素早く判断するために誰の脳にも備わる働きです。問題はクセそのものではなく、重要な場面で思い込みに気づかないまま判断することです。
オレオレ詐欺を防ぐ最も簡単な行動は?
電話でお金や口座、逮捕などの話が出たら、いったん切ることです。相手が伝えた番号にはかけず、以前から知っている家族の番号や警察相談専用電話などで確認します。
話が通じない相手にはどう伝えればよいですか?
事実、解釈、要望を分けて短く伝え、相手がどう理解したかを確認します。人格を決めつけず、日時や回数など観察できる情報を使うとすれ違いを減らせます。
トリセツショーの見逃し配信はどこで見られますか?
NHK総合の番組はNHK ONEで同時配信・放送後1週間の見逃し配信が行われるのが基本です。配信対象や終了時刻は番組ページで確認してください。
まとめ
トリセツショーで取り上げる「思考のクセ」は、特別な人だけの欠点ではなく、素早く判断するために誰の脳にも備わる仕組みです。
- 詐欺では緊急性、権威、確証バイアスが利用されやすい
- ご近所や職場では「自分の見方が客観的」という思い込みが対立を広げる
- 事実・解釈・要望を分けると、話のすれ違いを減らせる
- チェックリスト、復唱、第三者確認、撤退基準は日常でも使える
- 重要な場面ほど、個人の注意力ではなく仕組みで判断を支える
「自分はだまされない」「自分の伝え方は間違っていない」と思った瞬間こそ、思考のクセを疑うタイミングです。いったん止まり、別の見方と第三者の確認を入れるだけでも、避けられるトラブルは増えます。
参考情報
- NHK「あしたが変わるトリセツショー」
- 警察庁 SOS47「オレオレ詐欺」
- APA Dictionary of Psychology「naive realism」
- FAA「Single-Pilot Crew Resource Management」
- FAA「CFIT and Plan Continuation Bias」

