小学校プログラミングの基本を理解する4つのポイント
今後、小学校からプログラミング授業が必修化されます。お父さんやお母さんの中には、なぜそのようになったのか、また小学校プログラミング教育の概要を知りたい人もいるでしょう。記事では、小学校でのプログラミング教育について、その概要から問題点、子供用のプログラミング環境など基本的なことについて解説します。
目次
point1_国語、算数、プログラミング
小学生の必修科目といえば国語、算数、理科、社会など。2020年からはそこにプログラミングが加わります。これまでも中学校や高校ではプログラミング教育は行われていました。今回、小学校から必修科目となることでプログラミングと触れ合う年齢が引き下げられます。
文部科学省の学習指導要領による改革であるため、全国で一斉に行われます。田舎の小学校でも都会の小学校でも、子どもたちが一斉にプログラミングを勉強するのです。
point2_なぜ小学校でプログラミング教育が必要か
それではなぜ「小学校でプログラミングを教えよう」となったのでしょうか。それは現在の世の中の状況に合わせるためだと考えられます。
ICTが急速に広まる世界
現在、世界的にICTが広まっています。ICTとはInformation and Communication Technologyの略です。ITという言葉を聞いたことがある人は多いかと思いますが、それに「C」がプラスされています。ITはInformation Technologyの略です。日本語にすると情報技術であり、スマホやパソコン、プリンターやFAXなどの通信系インフラ技術のことを指します。
ITとICTはほぼ同じ意味として使われる言葉ですが、よりCommunicationを強調する場合にICTが使われるケースが多いようです。
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生活に浸透するプログラミング
ICTは、今後より一層私達の生活に浸透してきます。モノとインターネットを繋ぐIoT(Internet of Things)もその一つ。メールを送り、ウェブサイトを見るだけだった一般のインターネットユーザーも、意識すること無く、日常にインターネットを取り込むことになります。例えば要介護者を見守るカメラや、防犯システムなどです。
そしてICTはプログラミングによって成り立っています。
より積極的にプログラミングに取り組む
今後ICTやIoTが普及するに従って、プログラミングは一般的になるはずです。子供といえども日常の一部として利用するようになります。さらに積極的にプログラミングに取り組むことで、変化する世界情勢に対応することができると考えられているのです。
プログラミングの基礎を理解することはもちろん、自分で考えてプログラムを組むことを子供の頃から行います。これは物事の問題点を確認し、キチンと解決したり、新たな価値を生み出したりする工程を経験することになるのです。
point3_小学校プログラミングの問題点
2020年からは実際に小学校でプログラミングの授業が行われるわけですが、いくつかの問題点も指摘されています。これらの問題を解決して、子供にスムーズに教育を施すことが期待されているのです。
プログラミング教師の不足
小学校でプログラミングを教えるためには、教師が必要です。しかし現状でも教師の過重労働が問題視されている現代において、新たに教える分野が増えることは、教師にとって負担となります。そのため小学校でのプログラミング教育に後ろ向きの意見も多くありました。また教師の中にはプログラミング初心者も多く存在します。彼らが子どもたちにキチンと教えることができるのかどうかも不安視されているのです。
小学校によっては研修を行ったり、外部から専門家を呼んだりすることで対処を行っているようです。
プログラミング教育のレベル格差
小学校以外でも子供がプログラミングを学習する方法はあります。学習塾やクラウドの学習サービスを利用する方法です。特に学習塾は2019年現在、続々と誕生しています。これらの環境を利用することで、子供のプログラミングに対する理解は深まるでしょう。しかし、すべての子供がプログラミング塾に通えるわけではありません。経済的な理由によって通うことができない子供も存在します。
そうするとプログラミングに対して、子供の間でレベル格差が生まれ、苦手意識を持つ子供も出てくるでしょう。ただでさえプログラミングに対して拒絶反応を起こす人は多く、学校教育として定着するかどうか心配されています。
point4_Scratchは子供や初心者でも理解できる無料プログラミング環境
小学校の中には、プログラミング教育にScratch(スクラッチ)というプログラミング環境を採用する学校があります。Scratchとは、無料で利用できるプログラミング環境です。またビジュアルメインのプログラミングが可能なので、キーボードでコーディングするプログラミングとは別物です。そのため、初心者や子供であっても直感的にプログラミングすることができます。
小学校からプログラミングに慣れ親しむ
プログラミングと聞くと、専門的な分野だと決めつけ敬遠する人も多いでしょう。しかし小学校のプログラミング授業では、プログラミング的思考を養うことを重視しています。プログラミング的思考とは、問題を見つけ解決するためにはどのような手順を取ればいいのかを、自分で考えることです。これはプログラミング以外の実生活でも役立つ要素だと言えます。そのためにも変に苦手意識を持たないことが大切です。無料で利用できるScratchなどを利用して、慣れ親しんでください。