日曜美術館|アーサー・ビナードが語る“おばあちゃんアーティスト”の魅力|10/11 20:00

2026年10月11日(日)20時からNHK Eテレで再放送される「日曜美術館 人生が、絵となる おばあちゃんアーティストの軌跡」には、詩人・翻訳家のアーサー・ビナードさんが出演します。

番組が扱うのは、73歳から絵を描き始めた丸木スマ、アメリカのグランマ・モーゼス、90歳から新聞ちぎり絵を始めた木村セツさんなど、人生の後半に創作の扉を開いた女性たちです。アーサー・ビナードさんは画家ではありませんが、言葉と作品を読み解く立場から長く活動してきました。

この記事では、アーサー・ビナードさんがどんな人物なのか、今回の番組と丸木スマにどのような接点があるのか、そして“おばあちゃんアーティスト”を見るうえで注目したい視点を整理します。

日曜美術館10月11日再放送の放送情報

項目内容
番組名日曜美術館「人生が、絵となる おばあちゃんアーティストの軌跡」
放送日時2026年10月11日(日)20:00〜20:45
放送局NHK Eテレ
初回放送2026年10月4日(日)9:00〜9:45
司会坂本美雨、守本奈実
出演アーサー・ビナード、木村セツ
主に紹介される作家丸木スマ、グランマ・モーゼス、木村セツ

Gガイドの番組情報では、丸木スマが73歳で初めて絵筆を握り、亡くなるまでの8年間で700点もの作品を描いたことを軸に、グランマ・モーゼスや木村セツさんへ視野を広げる内容とされています。

番組全体のテーマや3人の作家の関係を先に知りたい方は、日曜美術館「おばあちゃんアーティストの軌跡」まとめもあわせてご覧ください。

アーサー・ビナードとは?日本語で詩を書くアメリカ出身の詩人

アーサー・ビナードさんは1967年、アメリカ・ミシガン州生まれの詩人です。新潮社の著者プロフィールによると、コルゲート大学で英米文学を学び、来日と同時に日本語で詩作を始めました。

2001年には詩集『釣り上げては』で中原中也賞、2005年には『日本語ぽこりぽこり』で講談社エッセイ賞、2007年には『ここが家だ―ベン・シャーンの第五福竜丸』で日本絵本賞を受賞しています。

詩だけでなく、絵本、翻訳、エッセイ、ラジオなど活動分野は幅広く、日本語と英語の間を行き来しながら「ことばが何を見せるか」を考えてきた人です。

詳しい経歴や代表作は、アーサー・ビナードのプロフィールでまとめています。

なぜ日曜美術館に出演?丸木スマ展の収録に参加

アーサー・ビナードさん本人の発信「アーサー放談」では、2026年9月に滋賀県立美術館で開幕した丸木スマ展に触れ、NHK「日曜美術館」の収録ゲストとして参加したことを明かしています。

その発信では、丸木スマが丸木位里の母であること、広島の太田川流域で育ち、長く田畑を人力で切り盛りして子どもを育てたこと、73歳ごろから絵を描き始めたことにも触れています。

つまり今回の出演は、スタジオで一般論を話すだけではなく、丸木スマの作品が集まる展覧会の場と結びついたものです。作品を実物として見ることと、作家がどんな人生を送り、なぜ晩年に描き始めたのかを重ねる役割が期待されます。

出演者まとめでは、アーサー・ビナードさんのほか、坂本美雨さん、守本奈実アナウンサー、木村セツさんについても整理しています。

“おばあちゃんアーティスト”の魅力は年齢だけではない

今回登場する作家たちは、いずれも高齢になってから本格的な創作へ向かったことで共通しています。ただし、番組を見るときに「73歳」「90歳」という数字だけに注目すると、作品そのものの面白さを取りこぼしてしまいます。

丸木スマは、長い農作業や家族生活、被爆体験を経た後に絵筆を取りました。木村セツさんは夫との死別後、長女のすすめで新聞ちぎり絵を始めています。グランマ・モーゼスも、生活の中で見てきた風景や農村の営みを題材にしました。

3人に共通するのは、若い頃から美術家としての訓練を積み、その延長で晩年に作品を作ったわけではないことです。長く生きてきた時間が先にあり、その後に表現の方法と出会っています。

アーサー・ビナードさんは文学と翻訳の世界で、言葉の表面だけでなく、その背後にある歴史や経験を読み解く仕事を続けてきました。だからこそ今回も、作品の技術だけではなく、作家が積み重ねた生活と作品がどう結びつくのかに注目すると、番組の意図が見えやすくなります。

丸木スマの「畑仕事と絵」という感覚

アーサー・ビナードさんの「アーサー放談」では、丸木スマについて、若い頃から田畑を切り盛りしてきた人であり、73歳ごろから絵を描き始めたと紹介しています。また、畑の草取りに比べれば絵を描くことは遊んでいるようなもの、という趣旨のエピソードにも触れています。

この話は、丸木スマの膨大な制作量を理解する手がかりになります。Gガイドの番組紹介では、亡くなるまでの8年間で700点もの作品を描いたとされています。

700点という数字だけを見ると驚異的ですが、長年の労働のリズムを体に持つ人が、絵を描くことを日常の行為として受け入れたと考えると見え方が変わります。創作を特別な才能の発露として遠ざけるのではなく、手を動かし、目の前のものを見る生活の続きとして捉えることができます。

丸木スマだけでなく木村セツさんにも関心がある方は、木村セツとは?90歳から始めた新聞ちぎり絵も参考になります。

言葉の人が美術を見る面白さ

アーサー・ビナードさんは、画家や美術史家ではなく、詩人・翻訳家です。そのため今回の「日曜美術館」では、専門的な美術技法の解説とは違う角度が加わります。

詩や翻訳では、一つの言葉がどんな背景を持ち、別の言葉へ移すと何がこぼれ落ちるのかを考えます。絵を見る場合も、表面に描かれた形だけでなく、その作品を生んだ人の時間や土地、暮らしに注意を向けることができます。

丸木スマの作品には草花、生き物、原爆の記憶などが現れます。グランマ・モーゼスには農村風景があり、木村セツさんには食べ物や身近な品々があります。それぞれのモチーフを「上手に描けているか」だけで判断せず、その人が何十年も見てきた世界がどのように画面へ戻ってくるのかを見ることが、今回の大きな見どころです。

司会者の視点については、坂本美雨・守本奈実ら司会者の記事もあわせてご覧ください。

番組で注目したい3つのポイント

今回の再放送を見るときは、アーサー・ビナードさんの発言内容そのものに加えて、作品との距離の取り方にも注目すると楽しみやすくなります。

  • 作家の年齢ではなく、創作を始める前にどんな生活を送っていたのか
  • 花、動物、食べ物、農村風景など、身近な題材がなぜ作品になったのか
  • 美術教育の有無とは別に、長い人生経験が作品の自由さへどうつながっているのか

番組内の発言全文は事前に確認できませんが、本人発信からは丸木スマへの強い関心と、展覧会の場で収録に参加したことが分かっています。実物の作品を前に、どんな言葉でその魅力を伝えるのかが見どころです。

参考にした情報

よくある質問

アーサー・ビナードはどんな人ですか?

1967年アメリカ・ミシガン州生まれの詩人・翻訳家です。コルゲート大学で英米文学を学び、来日後は日本語で詩作を始めました。

日曜美術館でアーサー・ビナードは何をするのですか?

番組情報では出演者として名前が掲載されています。本人発信では、滋賀県立美術館の丸木スマ展で「日曜美術館」の収録ゲストを務めたことを明かしています。

10月11日の放送は再放送ですか?

はい。初回は2026年10月4日(日)9時から放送され、10月11日(日)20時からNHK Eテレで再放送されます。

まとめ

「日曜美術館」に出演するアーサー・ビナードさんは、アメリカ生まれで、日本語による詩作や翻訳、絵本、エッセイなどを手がけてきた詩人です。今回の番組では、滋賀県立美術館の丸木スマ展で収録ゲストを務めたことを本人も発信しています。

丸木スマ、グランマ・モーゼス、木村セツさんを見るときは、何歳から始めたかという驚きだけでなく、その前に積み重ねた暮らしが作品へどうつながっているのかに注目したいところです。言葉を扱ってきたアーサー・ビナードさんが、その長い人生と作品の関係をどう伝えるのかが、今回の「日曜美術館」の大きな見どころです。

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