
【上岡龍太郎の名言】涙を流すことは恥ずべき行為|パペポTVで語られた哲学
「涙を流すのは美しいこと」という言葉を聞いたとき、あなたはどう感じますか。
上岡龍太郎さんは、その常識に真っ向から切り込みました。「なんで目だけ優遇するんや」という一言が、当時のテレビ視聴者に大きな衝撃を与えたのです。
この記事では、パペポTVで生まれた名言「涙を人前で流すのは恥ずかしいこと」の背景と、上岡龍太郎さんの思想の深さをひもときます。
「涙を人前で流すのは恥ずかしいこと」とはどんな名言?
上岡龍太郎さんがパペポTVで語った「涙」についての持論は、非常にロジカルで痛快なものでした。
要点をひとことで言うなら、「涙も鼻水もおしっこも、同じ体の分泌液なのに、涙だけが特別扱いされているのはおかしい」というものです。
涙を人前で流すということは恥ずかしいこと
涙というのは体の中の水分、分泌液や鼻も分泌液ですよ
ヨダレも分泌液です
おしっこも、耳だれも分泌液
人前で鼻をズズズズと流してて、わあ、この人は良い人だ、と思うか?
人前でおしっこもジョジョジョジョとしてこの人は良い人だ、と思うか?
なんで、目だけ優遇して、鼻から出したらあかんのや
鶴瓶・上岡パペポTV より
笑いに包まれた言葉ですが、その裏には「感情の演技や社会的な建前を嫌う」上岡さんの美学があります。
「泣けばいい人に見える」という風潮を、あの毒舌と論理で一刀両断したのです。
パペポTVとはどんな番組だったのか?
この名言が生まれた舞台、『鶴瓶・上岡パペポTV』は、1987年から1998年まで読売テレビで放送されたトークバラエティ番組です。
笑福亭鶴瓶さんと上岡龍太郎さんの2人が、台本なし・打ち合わせなしで60分間トークをするという、当時では非常に珍しい形式でした。
テロップも演出もほぼなく、2人の素の会話がそのまま電波に乗る。関西の深夜番組として始まったこの番組は、やがて全国でも放送されるほど人気を博しました。
上岡さんは本番前に鶴瓶さんとほとんど顔を合わせず、話す内容も当日の舞台上で初めて決まるというスタイルを貫きました。それだけ話芸への自信と覚悟があったのです。
私がこの番組を後追いで見たとき、最初は「昔の深夜番組」という感覚でした。でも見続けるうちに、上岡さんの言葉がどれだけ研ぎ澄まされているかが伝わってきて、気づいたら何時間も見ていました。あの「思考のスピード感」は、今のテレビではなかなか見られないものです。
追悼特別番組『さようなら 上岡龍太郎さん』今夜11時よりお送りします。— 探偵!ナイトスクープ【公式】 (@abc_knightscoop) June 11, 2023
上岡龍太郎という人物はどんな芸人だったのか?
上岡龍太郎さんは1942年、京都市生まれ。1959年に横山ノックさん・横山フックさんとのトリオ「漫画トリオ」でデビューし、「横山パンチ」を名乗りました。
その後はピンでラジオ・テレビに転身し、『探偵!ナイトスクープ』初代局長、そしてパペポTVと、関西を代表するタレントとして活躍します。
「芸は一流、人気は二流、ギャラは三流。恵まれない天才、上岡龍太郎です」というキャッチフレーズは、自虐とユーモアを一つにまとめた上岡さんらしい自己紹介として今も語り継がれています。
2000年、58歳で芸能界を突然引退。「ボクの芸は20世紀で終わり。21世紀には新しい人生を歩みたい」という言葉を有言実行したのです。その後は公の場にほとんど姿を見せず、2023年5月19日、肺癌と間質性肺炎により81歳で逝去されました。
これほど鮮やかに引退し、以後のメディア露出をほぼゼロに抑えた芸人は、他に思い当たりません。その生き様もまた、「涙でごまかさない」という美学の体現だったのかもしれません。
まとめ|上岡龍太郎の「涙は恥ずかしい」という名言が伝えること
上岡龍太郎さんの「涙を人前で流すのは恥ずかしいこと」という言葉は、ただの毒舌ではありません。
感情を見せることへの社会的な建前や演技を嫌い、「本質を見ろ」というメッセージが込められています。分泌液の話は笑いの包み紙でしたが、中身は鋭い哲学です。
パペポTVはその言葉が生まれた場所であり、台本なし・打ち合わせなしで60分間語り続けた上岡さんの真骨頂でした。
2023年に81歳で逝去されましたが、残した言葉の切れ味は今も色あせません。ぜひ探偵!ナイトスクープやパペポTVの映像を通じて、上岡龍太郎さんのトークを体験してみてください。
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