
iPadのバッテリーを自分で交換する前に知っておきたいこと|リチウムイオン電池の処分方法と費用の目安
iPadのバッテリーがへたってくると、本体の動作そのものに不満を感じるようになってしまいます。これを根本的に解決するにはバッテリーの交換が必要で、Appleや専門の修理業者にお願いするのが一般的なルートです。とはいえ、中には自分の手で交換に挑戦してみたいという方もいるでしょう。今回はそうした方に向けて、ぜひ事前に知っておいてほしい注意点をまとめました。iPad内蔵のリチウムイオン電池の交換に着手する前に、目を通しておいていただきたい内容です。
目次
作業の前に「廃棄方法」を必ず確認しておこう
iPadのリチウムイオン電池を交換するとき、つい後まわしにしてしまいやすいのが、取り外した古いバッテリーをどう処分するかという点です。
リチウムイオン電池は、普段の家庭ごみと一緒に出すことができません。そのため、交換作業に取りかかる前の段階で、正しい廃棄ルートを確認しておくことがとても大切になります。
実は、Appleや家電量販店の窓口でも引き取ってもらえないことがある
リチウムイオン電池は、iPad専用の部品というわけではなく、スマートフォンやデジタルカメラなど、さまざまな電子機器の中で広く使われています。
一般的には、専用の回収ボックスを通じて廃棄する方法が用意されており、家電量販店や自治体の窓口でも対応してもらえることが多いものです。
ところが、いったんiPad本体から取り外してしまったリチウムイオン電池は、特別な扱いを必要とするため、こうした一般的な回収先では受け付けてもらえないケースが意外と多くあります。
実際にAppleへ問い合わせをしてみたり、家電量販店に持ち込んでみたり、自治体に電話で尋ねてみたりもしましたが、その場ですぐに引き取ってもらえる窓口にはなかなか行き着けませんでした。
どこに連絡しても返ってくる答えはほとんど同じで、「iPad本体ごとであれば回収できますが、本体から取り外したリチウムイオン電池だけを単独で受け付けることはできません」というものでした。
さらに厄介なことに、電池を取り外す途中で、電池を覆っている外袋に傷がついてしまうこともあります。そうなると破損品として扱われるため、廃棄してもらえる場所を探すハードルがいっそう高くなってしまいます。
最後に頼れたのは、お住まいの自治体の環境局だった
リチウムイオン電池は、扱い方を誤ると発火してしまう恐れがあるため、できる限り早いタイミングで正しく処分することが求められます。
今回のケースでは、最終的に自治体の環境局(資源循環局)に引き取ってもらうことができました。とはいえスムーズに進んだわけではなく、何度かやり取りを重ねた末に、いわば「特例」という形で対応してもらえた、というのが実際のところです。
これから自分の手でiPadのバッテリー交換に取り組もうと考えている方には、実際の作業を始める前の段階で、お住まいの自治体の環境局や資源循環局に、リチウムイオン電池の引き取りに対応してもらえるかどうかを問い合わせておくことを強くおすすめします。
廃棄物の取り扱いに関するルールは自治体ごとに異なるため、あらかじめ正しい手順を把握しておくことが欠かせません。環境局や資源循環局では専門的な視点からアドバイスをもらえることが多く、取り外した電池をどのように保管しておけばよいかについても、有益な情報を得られるはずです。なお、パソコンなど他のデジタル機器を手放す際の方法については、Windows 10サポート終了に伴う安全な移行とPCの処分方法をまとめた記事もあわせて参考になります。
自治体以外で考えられる処分手段
iPadのリチウムイオン電池を手放す方法としては、有料の産業廃棄物処理業者に依頼するという選択肢も考えられます。
料金体系は業者によってさまざまで、店舗への持ち込みであれば1個あたり1,100円程度で対応してくれるところもあれば、見積もりのために自宅まで担当者を派遣してもらう必要があるところもあります。
実際の交換作業に取りかかる前であれば、まだ時間にも気持ちにも余裕があるはずです。複数の業者から見積もりを取り寄せて比較するなど、落ち着いて準備を進めておくことをおすすめします。
バッテリー交換にかかるおおよその費用
iPadのリチウムイオン電池を交換するにあたっては、費用面の見通しも立てておきたいところです。
かかる費用は、どの方法で交換するか、またiPadのモデルによっても変わってきます。Appleの保証期間内であれば無料で交換してもらえますが、保証の対象から外れていたり、Apple以外の業者に依頼したりする場合には、数万円ほどの出費になることもあります。
もちろん、自分で交換すれば総額をぐっと抑えられますが、その場合でもバッテリー本体の購入費用は発生します。相場としては、数千円程度で手に入ることが多いでしょう。
加えて、交換作業には専用の工具一式も必要になります。商品によっては工具がセットになって販売されているものもあるため、購入前にしっかり確認し、余計な出費を避けるようにしましょう。
まとめ
iPadのバッテリー交換は、自分の手で行えば費用面のメリットは大きいものの、リチウムイオン電池の処分には想像以上に手間がかかるというのが実情です。そのため、最初から専門の業者に任せてしまうという選択肢も、十分に検討する価値があります。
なお、交換作業そのものについては、YouTubeなどに公開されている解説動画を参考にすれば、それほど大きな苦労はないはずです。作業をする際は、必ず手袋を着用するようにしてください。リチウムイオン電池の外袋が破れて、中の成分が皮膚に触れてしまうと、火傷のようなけがにつながるおそれがあります。

