住宅ローンと頭金の黄金比率!安心第一の考え方

マイホームを購入する時に、全額現金で支払う人は少ない。

多くの人が、住宅ローンを組んで支払い計画を立てます。

いくら借りて、いつまでに完済するかは、人それぞれ。収入やライフスタイル、家族構成によって異なります。

では、みんなどうやって住宅ローンで借りる金額を決めているのでしょうか。

それを決める重要な要素が頭金です。

住宅ローン頭金は、切っても切れない関係なのです。

さらに、住宅ローン頭金の比率を間違えてしまうと、幸せなマイホーム購入はできないかもしれません。

今回は、そんな住宅ローン頭金について、最適な比率【黄金比率】を導き出すための考え方を紹介いたします。

そのためにも、まずは住宅ローン頭金について、1つずつ確認していきましょう。

《住宅ローンと頭金の黄金比率001》
頭金がもたらすメリットとデメリット

現金一括でマイホームを買えない場合、住宅ローンを組んで買うことになります。。

では、頭金も必要かどうかを考えると、必ずしもそうとは限りません。

「じゃあ、頭金なんて無くてもいいじゃないか」と思うかもしれませんが、早々に判断する前に、メリットとデメリットについて考えてみましょう。

頭金を入れるメリット

そもそも、頭金とは何かを考えましょう。

まず、頭金は現金で用意する必要があります。

一般的には、マイホームを買うまでにタメた貯金の中から捻出したり、親などからの援助によって用意する場合が多いでしょう。

それをマイホーム購入時に、最初にドンッと支払います。

これが頭金です。

 

では、なぜ最初にドンッと支払う必要があるのでしょう。

それは、紛れもなく、住宅ローンの利息負担を軽くするためです。

例えば、1000万円の住宅を購入する場合で考えます。

頭金なしだと、1000万円の住宅ローンを組み、利息が100万円付くと仮定します。

この場合、あなたが支払う総額は1100万円になります。

 

次に、頭金を最初にドンッと支払った場合です。

頭金300万円を支払うと、住宅ローンは700万円で済みます。

700万円の住宅ローンに対する利息は、80万円と仮定します。(1000万円のときより確実に安くなる)

この場合、あなたが支払う総額は1080万円です。(頭金300万円+住宅ローン700万円+利息80万円)

 

このように、頭金なしの時は1100万円支払うが、頭金有りなら1080万円となり、総支払額が安く済む。

これが、頭金を入れることの、最大のメリットと言えます。

※注)上記の金額や利息については、イメージを掴むために設定したものです。理屈は正しいですが、数字に根拠は何もありません。

頭金を入れるデメリット

次に、頭金を入れることによるデメリットを考えます。

これは単純明快、一度に多額の現金が無くなってしまうことが最大のデメリットです。

預金通帳から、一度に300万円もの現金がなくなってしまうのは、わかっていても結構なスリルがあります。

誰でも少しは背筋がヒヤッとして不安に感じるはずです。

精神面だけでなく、現実面でも生活に支障を及ぼす可能性もあります。

そのため、頭金を入れる際には、今後の人生において、どういった支出が予想されるかを考え、金額を決定する必要があります。

頭金を入れない場合

ちなみに、頭金を入れないで、マイホームを購入するパターンも、一応は可能です。

つまり、マイホーム購入資金の全額を住宅ローンで組むという方法です。

 

メリットは、貯金ゼロでも、今すぐ家を買うことができるということ。

低金利の今の時代のうちに、早く住宅ローンを組んだほうが得だという考えの方は、結構多いようです。

デメリットは、借りる金額が多くなる分、利息とともに総返済額が多くなる点や、家自体の売却がしにくくなるなど、いくつかあります。

 

頭金を入れない、いわゆるフルローンでのマイホーム購入は、個人的にはおすすめできない方法です。

以下では、頭金を入れることを前提にしたやりかたをご紹介します。

《住宅ローンと頭金の黄金比率002》
頭金を入れたほうが安心できる理由

頭金は入れたほうが良いというのが、私の考えです。

理由は一つ、安心できるからです。

では、なぜ頭金と安心が結びつくのでしょうか。

 

まず、もしもの時に売却がしやすくなるということがあります。

「一生住むつもりだから売ることは考えていない」と言う方もいるかもしれませんが、もしもの時のリスクヘッジは考えておいたほうが良いでしょう。

この先、長い人生の中で、住宅ローンを支払うことができないほど、収入が減ったり無くなったりすることは、誰にでもありえることです。

そんな時、もしかしたらマイホームを手放すことになるかも。

普通に売ることができれば問題ないのですが、売却価格より住宅ローン残高が高いままだと、まともに売ることができません。

結果的に負債を抱えたままニッチもサッチもいかず、最悪自己破産、なんてことになっては、家族に迷惑をかけてしまいます。

そうならないために、頭金は入れておいたほうが良い、というのが個人的な考えです。

 

もう一つは、上記メリットの項でも触れましたが、住宅ローンの利息の軽減です。

毎月の支払いをギリギリに設定していては、不測の事態が起きた時に、対応できない場合が出てくるかもしれません。

頭金を少しでも多く入れておき、月々の支払い負担を軽くすることも、心に余裕ができて安心につながると思っています。

《住宅ローンと頭金の黄金比率003》
まず最初に、頭金をいくら入れるか決める

個人的には、頭金はできるだけ多く入れたほうがいいと思っています。

理由は前述したとおり、売却時の不安解消と住宅ローン利息の軽減です。

もちろん、だからといって貯金を全額つぎ込めばいいということではありません。

自分たち家族のライフスタイルを考慮して、頭金の金額を決める必要があります。

 

例えば、子どもがいる家庭であれば教育資金や養育費など。

事故や病気に見舞われた場合、医療費はもちろん、社会復帰するまでの生活費が必要になるケースも想像できます。

不測の事態を想定して、いつでも使うことができる、ある程度の現金は手元に残しておいたほうが懸命でしょう。

このような予備資金の額は、考える人によって意見がバラバラですが、おおむね年収の半年分~1年分程度という意見が主流派のようです。

 

つまり、頭金の金額は、【全ての貯金から予備資金を引いた金額】が妥当だと思います。

「いくらの物件が買えるのか?」
住宅ローンをいくらまで組むことができるのか?」

このようなことを考える前に、まず最初に「頭金をいくら入れることができるのか」から考えると、無理のない購入プランが立てられると思います。

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