甘納豆の作り方|プロ直伝のコツと圧力鍋で時短する方法【小豆・うぐいす豆・グリーンピース】

甘納豆と聞くと和菓子屋さんで買うものというイメージが強いかもしれませんが、実は小豆やうぐいす豆、グリーンピースといった身近な豆類を使って、自宅でも手軽に作ることができます。サツマイモやクリを材料にしたバリエーションもあり、表記が似ている納豆とはまったくの別物です。

豆を主原料とするためビタミンやミネラルなどの栄養を摂りやすく、洋菓子に比べてカロリーを抑えやすい点から、ダイエット中のおやつとして選ばれることも増えています。この記事では、家庭で甘納豆をふっくらおいしく仕上げるためのポイントと、素材ごとに異なる5つの作り方をまとめて紹介します。

プロが実践する、手作り甘納豆をワンランク上に仕上げる4つのポイント

甘納豆作りの大まかな流れは、豆をやわらかくなるまで煮て、砂糖で煮詰め、しっかり乾かしてからグラニュー糖をまとわせるというものです。工程自体はとてもシンプルですが、和菓子店のプロが実際に意識している次のポイントを押さえるだけで、出来上がりの質がぐっと変わってきます。

  • 前日のうちに水で戻しておく:黒豆や大豆、うぐいす豆のように皮の硬い豆は、調理前夜から水につけておくと加熱時間を短縮できるうえ、皮が破れにくくなります。
  • 火加減は終始弱めをキープする:強い火力で煮ると豆が硬く仕上がりがちです。沸いたらすぐに弱火へ切り替え、浮いてくるアクをこまめにすくいながら、時間をかけて煮込みましょう。煮込み時間を長めにとるほど、口あたりがやわらかくなります。
  • 鉄製の調理アイテムを活用する:黒豆やうぐいす豆を煮る際、市販されている「鉄たまご」のようなアイテムを鍋に入れておくと、見た目の色つやが格段に良くなります。プロの和菓子店でも発色をよくする目的でこの手法が使われることがあります。
  • 乾燥の工程を省略しない:砂糖でしっかり煮詰めたあとは、バットに重ならないよう並べ、半日から1日ほどかけて乾かすことが大切です。ここを急いでしまうと、表面がべたついた仕上がりになってしまいます。

なぜ甘納豆はダイエット中のおやつに選ばれるのか

甘いものが恋しくなったときに甘納豆が候補に挙がる大きな理由は、洋菓子と比較して脂質を抑えやすい点にあります。ケーキやクッキーにはバターや卵といった油分の多い材料がふんだんに使われますが、甘納豆の主成分はあくまで豆と砂糖です。自分で作れば、入れる砂糖の量を体調や好みに合わせて細かく調整できるのも嬉しいところです。

甘納豆に含まれる代表的な栄養成分

小豆をベースにした甘納豆には、おおよそ次のような栄養成分が含まれているといわれています。

  • 食物繊維:腸内の環境を整えやすくし、便通の改善につながるとされる成分です。
  • モリブデン:肝臓や腎臓に多く存在するミネラル成分で、体内での鉄の働きをサポートし、血液を作る機能を助けるとされます。
  • 鉄分:赤血球に含まれるヘモグロビンを構成する材料となり、貧血の予防に役立つ成分です。
  • カリウム:体の中の水分量を調整する働きがあり、むくみが気になるときの強い味方になります。

普段の食事で鉄分をもう少し意識してみたいという方は、貧血が気になる方向けの簡単レシピをまとめた記事もぜひ参考にしてみてください。

気になるカロリーと、おすすめの食べ方

甘納豆のカロリーは、目安として100gあたりおよそ300kcal前後とされています。10粒ほど(およそ6g)であれば20kcal程度に収まる計算なので、少しの量でも満足感を得やすいのが利点です。食べるタイミングとしては、食事の前、もしくは食後2〜3時間ほど時間をあけたあたりが適しているといわれます。豆乳や温かいお茶と一緒に口にすると、血糖値の急な上昇を緩やかにしやすくなります。とはいえ、まとめ食いや食事の直後の摂取には気をつけたいところです。

素材別に試したい甘納豆レシピ5選

続いては、使う豆の種類ごとに5パターンの作り方を紹介します。カロリーを抑えたい方は、レシピに記載した砂糖の分量を半分くらいに減らして作ってみるとよいでしょう。

①砂糖控えめのやさしい小豆甘納豆

一般的なレシピよりも砂糖を半量程度に減らして作る、カロリーに配慮した基本の作り方です。

材料:小豆100g・砂糖50g・グラニュー糖大さじ1

作り方:小豆を水で軽く洗ってから10分ほど下茹でし、あくを抜きます。一度湯を捨てて新しい水400mlを加え、沸いたら弱火に落として約1時間、浮いてくるアクを取り除きながらじっくり煮ていきます。指でつまんで簡単につぶれるくらいまでやわらかくなったら火を止めましょう。別の鍋に水100mlと砂糖を入れて溶かし沸騰させたら、煮あがった小豆を加え、水分が飛ぶまで丁寧に煮詰めます。バットに広げて乾かし、最後にグラニュー糖をまぶせば出来上がりです。

②圧力鍋で時短する小豆甘納豆

圧力鍋を活用して、加熱時間をぐっと短くする作り方です。通常の鍋で1時間ほどかかる下煮の工程が、圧力鍋なら加圧20分ほどで済むため、忙しい方や小豆をまとめて仕込みたい方に向いています。

材料:小豆100g・砂糖100g・グラニュー糖大さじ1

作り方:まず鍋で小豆を一度沸騰させ、出てきたゆで汁は捨てます(この工程を渋切りと呼び、えぐみを取り除く効果があります)。小豆と、その3倍量の水を圧力鍋に入れてふたを閉め、加圧が始まったら弱火にして約20分加圧します。火を止めたら、圧力が自然に抜けるまで待ちましょう。ここで急冷すると豆の皮が破れやすくなるため注意が必要です。砂糖を加えたら弱火でじっくりと煮詰め、煮汁が見えなくなったらバットに広げて乾燥させましょう。仕上げにグラニュー糖をまぶせば完成です。

機種によって加圧時間の目安が多少異なるため、初めて使う圧力鍋の場合は取扱説明書の豆料理向け加圧時間も併せて確認しておくと失敗が少なくなります。

③冷凍グリーンピースで作るスピード甘納豆

「グリーンピース 甘納豆 作り方」と検索する方からよく支持されている方法です。冷凍のグリーンピースを使うことで、面倒な下ごしらえの手間を省くことができます。

材料:冷凍グリーンピース150g・砂糖150g・グラニュー糖大さじ2

作り方:鍋にグリーンピースと砂糖を入れて、ひたひたになる程度の水で煮ていきます。とろみがついてきたらザルにあげ、豆同士がくっついてしまわないよう間隔をあけてバットに広げましょう。半日ほど、もしくは冷蔵庫で乾燥させたら、ビニール袋の中でグラニュー糖と一緒に振って全体にまぶせば完成です。

④鮮やかな緑が魅力のうぐいす豆(青えんどう)甘納豆

「うぐいす豆 甘納豆 作り方」というキーワードでよく調べられているレシピです。うぐいす豆は乾燥青えんどうの別名で、加熱すると色があせやすいため、きれいな緑色を保ったまま仕上げるにはいくつかのコツがあります。

材料:乾燥青えんどう100g・砂糖100g・グラニュー糖大さじ1・重曹小さじ1/4

作り方:青えんどうは前夜のうちにたっぷりの水へ浸しておきます。翌日、水を替えて重曹を溶かした水で弱火にかけ、沸騰させないよう火加減に注意しながら1〜1.5時間ほど時間をかけてやわらかく煮上げましょう。重曹には皮をやわらかくし、色素の変色を抑える働きがあるため、分量を守ることが色よく仕上げる第一のポイントです。煮汁を一度きれいな水に替えてから砂糖を加えてさらに煮詰めると、重曹特有の風味が残りにくくなります。バットに広げて乾燥させたあと、グラニュー糖をまんべんなくまぶせば出来上がりです。

色鮮やかに仕上げる2つ目のポイントは、鉄たまごや鉄鍋を使うことです。鉄分が豆のクロロフィルと反応し、褪色を防いで発色を良くしてくれます。また、煮ている間に豆が空気に触れると変色しやすくなるため、常に煮汁で豆全体が浸る状態を保つことも大切です。急激な温度変化も皮割れや変色の原因になるので、煮汁を加えるときはできるだけ同じくらいの温度のものを使うようにしましょう。

⑤イソフラボンが摂れる大豆の甘納豆

大豆にはイソフラボンが多く含まれており、血糖値の上昇が比較的おだやかな甘納豆に仕上がります。

材料:乾燥大豆1カップ・三温糖大さじ1・グラニュー糖大さじ1

作り方:乾燥大豆を一晩しっかり水に浸し、やわらかくなるまで煮ていきます。ザルにあげて水気をしっかり切ったら、砂糖を混ぜ込んで冷蔵庫で一晩寝かせましょう。バットに広げて乾燥させたあと、グラニュー糖をまぶせば完成です。

余った甘納豆でお赤飯にアレンジするレシピ

市販でも手作りでも、甘納豆を使えば手軽にお赤飯を仕上げることができます。もち米2合と普通の白米1合を合わせて研ぎ、炊飯器の「おこわ」モードで炊き上げたあと、出来上がったご飯に甘納豆100gと食紅を少量混ぜ込むだけです。塩を軽くひとふりすると、味全体がきれいにまとまります。

時間がないときはお取り寄せという選択肢も

甘納豆は豆をじっくり煮込む工程が必要なため、忙しい時期には少し腰が重く感じることもあるでしょう。そうしたときは、お店のものを取り寄せて楽しむのもひとつの方法です。手作りしたものと食べ比べてみると、それぞれの味わいの違いに気づけて新鮮な発見があります。

Amazonでは、各地の甘納豆専門店が手がける商品もまとめて探すことができます(価格は変わることがあるため、購入の際は最新の表示価格をご確認ください)。

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