
芥川賞・直木賞は同時受賞がある?2作品選ばれる理由と過去の事例を解説【2026年版】
芥川賞や直木賞の発表では、「2作品が同時受賞」という結果になることがあります。
文学賞は毎回1作品だけが選ばれると思っていると、「なぜ2作品が受賞するの?」「同点だったということ?」「賞金は2人で分けるの?」と疑問に感じるかもしれません。
この記事では、芥川賞・直木賞で同時受賞が起こる理由や、1作品受賞、2作品受賞、受賞作なしの違いについて分かりやすく解説します。
芥川賞・直木賞の発表日や結果の確認方法、両賞の違い、賞金、候補作の決まり方、歴代受賞者については、芥川賞・直木賞はいつ発表?2026年の最新情報と仕組みをまとめた総合ガイドで詳しく解説しています。
芥川賞・直木賞の同時受賞とは?
芥川賞・直木賞における同時受賞とは、同じ回の同じ賞で2作品が受賞作に選ばれることです。
たとえば、芥川賞でA作品とB作品が選ばれた場合や、直木賞でC作品とD作品が選ばれた場合に「2作同時受賞」と呼ばれます。
1つの作品が芥川賞と直木賞の両方を受賞するという意味ではありません。芥川賞と直木賞は対象となる作品や作家の範囲が異なり、それぞれ別に選考されます。
なぜ2作品が選ばれることがある?
芥川賞と直木賞では、候補作の中から機械的に順位を付け、必ず1位の作品だけを選ぶわけではありません。
選考委員が候補作を読み、それぞれの作品について討議を重ねたうえで受賞作を決定します。その結果、異なる魅力を持つ2作品が、どちらも受賞に値すると判断された場合に2作同時受賞となります。
そのため、同時受賞は単純に「評価が同点だった」「1作品に絞れなかった」というだけではありません。2作品それぞれに、文学賞を贈るだけの価値があると認められた結果です。
受賞作は1作品とは限らない
日本文学振興会の公式説明では、芥川賞・直木賞の受賞作は1作または2作とされています。また、選考の結果によっては「受賞作なし」となることもあります。
| 選考結果 | 内容 |
|---|---|
| 1作品受賞 | 1作品が受賞作として選ばれる |
| 2作品受賞 | 同じ賞で2作品が受賞作に選ばれる |
| 受賞作なし | 受賞にふさわしい作品がないと判断される |
つまり、芥川賞・直木賞は「候補作の中から必ず1作品を選ぶ賞」ではありません。その回の候補作に対する評価によって、受賞作品数が変わります。
過去の主な同時受賞例
芥川賞・直木賞では、過去にも2作品が同時受賞した例が数多くあります。
芥川賞の近年の例
- 第168回:井戸川射子『この世の喜びよ』、佐藤厚志『荒地の家族』
- 第171回:朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』、松永K三蔵『バリ山行』
- 第172回:安堂ホセ『DTOPIA』、鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』
- 第174回:鳥山まこと『時の家』、畠山丑雄『叫び』
直木賞の近年の例
- 第168回:小川哲『地図と拳』、千早茜『しろがねの葉』
- 第169回:垣根涼介『極楽征夷大将軍』、永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』
- 第170回:河﨑秋子『ともぐい』、万城目学『八月の御所グラウンド』
このように、同時受賞はごく特殊な例ではありません。特に近年は、芥川賞・直木賞のどちらでも複数回見られています。
同時受賞でも賞金は半分にならない
芥川賞・直木賞の正賞は懐中時計、副賞は100万円です。
2作品が同時受賞した場合でも、100万円を2人で分けて50万円ずつ受け取るわけではありません。それぞれの受賞者に正賞と副賞が贈られます。
同時受賞は共同受賞ではなく、それぞれの作品が独立した受賞作として認められた結果と考えると分かりやすいでしょう。
芥川賞・直木賞の同時受賞に関するよくある質問
同時受賞は選考委員が決めきれなかった結果ですか?
必ずしもそうではありません。選考委員の討議によって、2作品とも受賞に値すると判断された場合に同時受賞となります。
3作品が同時受賞することはありますか?
現在、日本文学振興会の公式案内では、受賞作は「1作または2作」とされています。そのため、通常の選考結果として示されているのは、1作品受賞、2作品受賞、受賞作なしのいずれかです。
芥川賞と直木賞で同じ作品が受賞することはありますか?
芥川賞と直木賞では対象となる作品が異なるため、同じ作品が両方を受賞するものではありません。
受賞作なしになるのはなぜですか?
候補作の中に、その回の賞を贈るのにふさわしい作品がないと判断された場合は、無理に1作品を選ばず「受賞作なし」となります。
まとめ
芥川賞・直木賞では、1回の選考で2作品が受賞することがあります。
これは単純な同点や妥協によるものではなく、選考委員の討議によって、2作品がそれぞれ受賞に値すると判断された結果です。
受賞結果には1作品、2作品、受賞作なしの3つの形があります。作品名だけでなく、なぜそのような選考結果になったのかにも注目すると、芥川賞・直木賞をより深く楽しめるでしょう。

