起承転結の意味と書き方を例文で解説|中学生・高校生・大学生の作文・小論文対策に

受験や就職活動の場面では、作文や小論文を通して書き手の「総合力」が見られることが少なくありません。そんなときに心強い味方になってくれるのが起承転結という文章の型です。文章をいくつかのまとまりに分けて順序立てて組み立てるだけで、自分の伝えたいことが見違えるほど相手に届きやすくなります。本記事では、中学生・高校生・大学生の方に向けて、起承転結という考え方の基本と、作文や小論文の現場ですぐに活用できる実践的な使い方を、丁寧に説明していきます。

起承転結とはどんな考え方か、まずは概要から

起承転結とは、文章の中身を「起」「承」「転」「結」という4つの要素に分けて構成していく書き方の枠組みを指します。もとは漢詩を組み立てる手法として生まれたものですが、現在では作文や小論文、スピーチ原稿など、自分の考えを筋道立てて表現するさまざまな場面で広く活用されています。

4つの要素がそれぞれどんな役目を持っているのか、簡単に整理してみましょう。

  • …文章の出だし部分。これから書くテーマを示し、読み手の関心をつかむ
  • …「起」で示した内容を引き継ぎながら、話を広げ深めていく
  • …ここで視点を切り替え、意外性のある展開や具体的な出来事を盛り込む
  • …ここまでの流れをまとめあげ、結論として文章を締めくくる

この型をあらかじめ頭に入れておけば、書き始めで筆が止まってしまったときでも、「今は起承転結のどの部分を書くべきタイミングなのか」と考えるだけで、自然と続きが書けるようになります。受験や採用試験で良い評価を得たいなら、まずはこの4つの役割をしっかり理解しておくことが第一歩です。

具体例で見る、起承転結それぞれの書き方のコツ

ここからは「食」というテーマで作文を書くケースを想定し、起承転結の各パートをどのように仕上げていけばよいかを、より具体的に見ていきましょう。書き始める前に、伝えたい内容をいくつか箇条書きにし、それを4つのまとまりに振り分けておくと、短い文章であっても全体の組み立てがぐっとスムーズになります。

「起」をどう書くか

「起」は文章全体の入り口にあたり、これから扱うテーマを読み手に提示する役割を持ちます。ここでまず意識したいのは、読み手に「この先も読んでみたい」と感じてもらえるような書き出しにすることです。

「食」という題材であれば、自分が日頃どのような食事をとっているか、食生活に対してどんな考えを持っているかを、できるだけ具体的に描写してみましょう。たとえば「ここ一年、自分は朝ごはんを食べない生活を続けてきた」というように、自分自身の状況や、そのテーマを取り上げようと思った理由をはっきりと書き表すことで、テーマの輪郭がくっきりし、読み手の関心を引きやすくなります。

「承」をどう書くか

「承」は、「起」で打ち出したテーマをそのまま受け取りながら、内容をさらに発展させていく段階にあたります。多くの人にとって、文章の中で最も筆が進みにくいと感じやすい部分でもあります。

「食」を例に挙げるなら、話の射程をひと回り広げ、より深く掘り下げてみましょう。「朝食を抜く生活が長く続いたことで、午前中に集中力が続かなくなってきたように感じる」というように、自分が抱えるようになった問題や疑問を投げかけてみると、文章に厚みが出ます。「承」は問題提起の場として機能させることもできるので、続く「転」へ自然につながるよう橋渡しを意識して書き進めるとよいでしょう。

「転」をどう書くか

「転」は話の流れを大きく転換させる場面であり、起承転結の中でも書き手の力量がもっとも表れやすいパートです。「起」と「承」で積み上げてきた展開に、ここで予想外の要素を加えていきます。文章を書くことに苦手意識を持っている人ほど、この「転」をどう使いこなすかが文章全体の印象を左右します。

「食」の例でいえば、「ところが最近になって、自分でも料理に挑戦してみるようになった」といった、思いがけない展開のエピソードを差し込んでみましょう。すると読み手は「この後どんな流れになるのだろう」と気になり、最後まで興味を持続させながら読み進めてくれます。読み手の予想をほどよく裏切り、ちょっとした驚きを届けること——それが「転」に求められる役割です。

「結」をどう書くか

「結」は文章のしめくくりであり、全体を整えてきれいに終わらせる段階です。作文や小論文はひとつのテーマについて筋道立てて書き上げるジャンルですから、最後にきちんと結論を提示することが何よりも大切になります。

このとき、「転」で取り上げた予想外のエピソードを結論部分にうまく結びつけると、文章全体に一本の軸が通り、まとまりのある印象になります。「これまで食事を人任せにしてきたけれど、自分で料理をするようになってはじめて、栄養バランスや食事を準備する手間のありがたさに気づくことができた」というように、「転」で得た気づきや学びを総括する形でまとめると、読み手にとっても納得感のある締めくくりになります。

受験や小論文で起承転結を取り入れる際に意識したいこと

起承転結は非常に使い勝手の良い型ではあるものの、小論文に取り入れる際には少し工夫が必要になります。小論文では「自分の主張→それを支える根拠→結論」という流れが重視されるため、「転」の部分で話をあれこれ広げすぎてしまうと、かえって論点がぼやけて見えてしまうことがあるからです。

  • 作文・エッセイの場合…起承転結の型をそのまま当てはめると、自分の体験談に深みが生まれやすい
  • 小論文の場合…「転」の部分を、反対の立場の意見や別の角度からの視点を示す場として使うと、論理に締まりが出る
  • どちらにも共通するポイント…先に結論を固めてから、そこから逆算する形で起・承・転を組み立てていく

慣れないうちは、まず短めの文章で起承転結を意識しながら書く練習を繰り返してみることをおすすめします。文章を書く力を鍛えるための3つのコツと、初心者向けの練習方法をまとめた記事もあわせて読んでおくと、より効率よく書く力を伸ばしていけるでしょう。

読者の立場に合わせて学べる、起承転結の関連記事

起承転結の活かし方は、誰に向けて何のために書くかによって少しずつ変わってきます。ご自身の状況に近いテーマの記事を選んで読んでみると、より実践に役立つ形で理解を深められます。

起承転結を味方につけて、作文への苦手意識を乗り越えよう

文章を書くことに苦手意識を抱いている中学生・高校生・大学生の方は、決して少なくありません。そんなときにこそ、起承転結という型が大きな支えになってくれます。「いま自分は起承転結のどの部分を書く段階にいるのか」を意識するだけで、何を書けばよいか迷う場面が減り、筋道の通った文章を組み立てられるようになっていきます。この型をひとつ自分のものにできれば、作文にも小論文にも自信を持って取り組めるようになり、受験や就職試験の対策にも前向きな気持ちで臨めるようになるはずです。

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