
40代の転職で年収は下がる?割合と下げないためのポイントを解説
結論からいえば、40代の転職で年収が下がるケースは決して珍しくありませんが、必ず下がるわけではありません。厚生労働省の調査では、40代で転職して年収が減少した人の割合はおよそ3割程度とされており、裏を返せば残りの7割は年収が変わらないか、むしろ増えています。年収が下がるかどうかは、年齢そのものよりも「転職先の業種・職種」と「事前の準備」で大きく変わります。この記事では、40代の転職で年収が下がりやすいパターンと、年収を下げないための工夫について解説します。
40代の転職で年収が下がる割合とその理由
厚生労働省の「転職者実態調査」によると、40代前半で転職により年収が減少した人の割合は約3割、40代後半でも同じく約3割程度となっています。年収が下がる主な理由としては、未経験の業種・職種への転職と、役職の低下が挙げられます。
未経験の分野に飛び込む場合、これまでの経験や手当が評価されにくく、新人として最低賃金に近い水準からスタートすることになりがちです。40代であっても、その仕事の経験がなければ年齢は考慮されにくいのが実情です。また、前職で部長や課長といった役職に就いていた人も、転職先で同じ役職をそのまま引き継げるとは限らず、役職手当の分だけ年収が下がることがあります。
年収が下がりにくいのは同業種・同職種への転職
年収が下がることを心配して転職に踏み切れない場合は、これまでと同じ業種・職種への転職を検討するのが現実的な方法です。仕事内容が同じであれば、転職先の企業にとっても教育コストを抑えられるというメリットがあります。
経験や資格を持つ人材は即戦力として評価されやすく、現場のリーダーや若手の教育係といった、管理職に近いポジションを任されることもあります。「40代だから不利」と思われがちですが、長く同じ分野で培ってきた経験は、若い世代にはない強みです。ただし、同業種への転職だからといって年収が下がらないとは限りません。準備や交渉の進め方を誤ると、未経験の異業種への転職と同程度に年収が下がってしまうケースもあるため注意が必要です。
年収を下げない転職をするための準備
転職して年収を下げないためには、事前の準備が何よりも重要です。勢いだけで退職して次の仕事を探すと、収入が途切れた状態で転職活動を進めることになり、結果的に条件の悪い求人でも妥協せざるを得なくなってしまいます。
未経験の業種に挑戦したい場合は、在職中に関連する資格を取得しておく、転職後の収入減に備えてある程度の蓄えを用意しておくといった対策が有効です。同業種への転職であっても、これまでの実績やスキルを言語化し、転職先にとって「採用するメリットが大きい人材」であることを伝えられるよう準備しておきましょう。
資格やスキルだけでなく、社内外の人と良好な関係を築けるコミュニケーション能力も、管理職クラスのポジションを任される際には重視されるポイントです。なお、転職理由を伝える際には、前職の人間関係に対する不満を前面に出すのは避けたほうが無難です。これまでのキャリアの棚卸しをしておくと、自分の強みや市場価値を客観的に把握しやすくなります。
40代の転職市場では仕事内容を重視する人が増えている
転職時に何を優先するかという調査では、40代では「希望する仕事内容に従事できるか」を転職の軸とする人が最も多く、「年収アップできるか」を上回る結果となっています。年代が上がるほど、年収だけでなく「どのような仕事に携わりたいか」を重視する傾向が強くなるといえます。
また近年は、企業側でも経験豊富なミドル世代の人材へのニーズが拡大しており、40代であることが転職の障害になるとは限りません。年収だけにとらわれず、自分が納得できる仕事内容かどうか、その上で年収を維持・向上できるかという視点で転職活動を進めることが、結果的に満足度の高い転職につながります。
まとめ
40代の転職で年収が下がる人は約3割程度ですが、残りの7割は年収を維持・向上できています。年収が下がりやすいのは未経験の業種・職種への転職や役職の低下を伴うケースで、同業種・同職種への転職であれば年収は下がりにくい傾向にあります。資格取得や蓄え、これまでの実績の棚卸しといった事前準備を整えたうえで、年収だけでなく仕事内容にも納得できる転職先を見極めることが、40代の転職を成功させるポイントです。

