10人のプロライターに聞いた文章上達方法

ビジネスメールや学校での作文、ブログ記事からLINEメッセージに至るまで、現代人は様々なシーンで文章を書きます。思うように書けなかったり、書いても意図が伝わらなかったりという悩みはつきものです。

文章力は勉強して練習すれば上達します。しかし練習方法がわからない、という方はプロライターの上達方法を真似してはいかがでしょうか。プロとはいえ最初は素人。どうやって文章力を向上させたか、その秘訣は参考になるはずです。

記事ではプロライターが実際に文章力を上達させるために行った方法を10通りご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

文章上達方法001_Webライティングでの挑戦

クライアントからの添削を受ける

クラウドソージングサイトにおいてライティングにクライアントが添削をしてくれるスタイルのプロジェクトに参加したおかげで、AIを意識したWebライティングを身につけることができました。

Webライティングでの文章力を向上させるには

とにかく数をこなす練習方法

クライアントから次々と寄稿の依頼がくるために、必死に数をこなしていきました。私は「水」というテーマについて数か月書き続けました。5本セットで寄稿し、3本ほど書いたあたりで「もう書くネタもない」と思うのですが、数をこなせばこなすほど、底なしにネタが浮かぶようになりました。ネタを探すことは表現力の向上につながります。

上達する根拠

クラウドソージングの案件で、添削付きのスタイルのものは文字単価が非常に低いものがほとんどです。あえて低単価の案件に挑戦し、自分を追い込むことで「早くこの低単価から抜け出したい」という強い気持ちが芽生えました。低単価とう条件が意外にもモチベーションを保ち続ける原動力となりました。Webライティングはいつでもあきらめることができる点が怖いところだと思っています。今後Webライティングを続けて行くうえでの「自分に負けない心」を培うことができました。

フィードバックを熟読する

AIが読み込みやすい文章や、パソコンの画面上で人間が文章を読むスピードなど、Webライティング用のフィードバックをしてもらえました。ひとつひとつ意識して書くうちに、AIを意識した文章をいつの間にか書けるようになりました。過去のフィードバックを何度も読み返すことで文章力も徐々に向上していきます。フィードバックがあれば自分に足りない部分がよくわかります。また自分では気づきにくい、良い点も教えてもらえるので、良いところはさらに向上させることができます。

文章上達方法002_文章力向上のために本を読んだ

文章力向上のためには、出来るだけ多くの良文に触れることが大事。

教科書などで紹介されている有名な作家の小説を片っ端から読み漁った結果、良い文章と悪い文章の違いに気づくことが出来ました。

良文を真似して書いてみることも大事

小説投稿

良い文章と思った作家の作品を真似して小説を書いてみようと思いました。文体や話し展開や登場人物の心情表記などを真似して書くことで、自分なりの文章という形を何となく作ることが出来たように感じます。文章力の向上には、良文と言われる作家の作品を真似してみることという言葉を聞いたことがあったのがキッカケです。最初は一人の作家をお手本として自分の小説を書いていたのですが、そのうち他の作家の小説なども参考にして話しの展開や心情描写や情景描写などの表現の方法を学んでいきました。自分で読んで良いと思う文章をそのまま真似することで、独自の表現力が身に付いて来たように思えます。

投稿の結果

短編小説のコンテストにも応募してみたのですが、1次審査を突破できることが多くなり、地方の新聞社の投稿短編小説で佳作も受賞しました。小説を書き始めて1年位だったと思います。小説の長さも100枚程度のものまで書くようになっていたのですが、その頃には最終審査にも残ることが多くなりました。結局小説家という夢は実現しなかったのですが、文章力はそれなりに身に付いたと実感しています。

多くの文章を書く事

とにかく多くの文章を書くことが文章力の向上には必要だと実感しました。文章の流れやリズムなどを意識して書くことが出来るようにもなりますし、一度書いた文章を推敲する力も身に付きます。繰り返しいろいろなテーマで文章を書くことで適応力もつける事が出来ました。まずはあれこれ悩んでいないで、一度文章を書いてみることが大事です。

文章上達方法003_ビジネス文書のスキルを習得

通信講座に挑戦

私は勤務している会社から指定されたビジネス文書の通信講座を受講しました。受講したことで、プライベートのメールとビジネスメールの違いが明確になりました。

文章力を向上させることがアドバンテージになる!

テキストを熟読する

テキストにはたくさんの例文が記載されていました。プライベートのメールではほとんど使用しない「ご無理を言って申し訳ありませんが」や「お手数をお掛けしますが」は、クッション言葉と呼ぶそうです。ビジネスメールではクッション言葉を使用することで、柔らかいニュアンスで自分の要望を依頼できることを学びました。

問題集を解く

あいさつ状から督促状まで、ビジネス文書として使用するあらゆるパターンの問題が掲載されていました。たくさんの問題を解くことで社内文書と社外文書における特有のルールも理解することができました。

解答を送付する

問題集を解いたあとは、初級・中級・上級の3段階に分かれたテストに挑戦し、解答用紙を送付します。すると得点だけでなく、一文ごとに細かいアドバイスが記載された添削結果が返送されてきました。添削結果から自分の苦手な部分を把握することができ、その部分を克服することで文章力を向上させることができました。おかげで、これまでは口頭でお願いして断られていたことも、ビジネスメールを通して依頼することで承諾してもらえるようになりました。今は、大きなアドバンテージを手に入れた気分です。

文章上達方法004_読者に読みやすいブログ作り

製作への行き詰まりが切っ掛けに

Web記事の製作に行き詰まり、文章力を上げる為にブログを始めたのです。ブログを始めてから読者が読みやすい文章を意識するようになりました。

自分の書きたいことではなく、読者が読みたい記事を書く

読者を意識する

文章力向上を目指しブログを始めることにした際、3つの決め事をしました。1つ目の決め事は自分の書きたいことではなく、読者が読みたいと思う文章を書くことです。その時の時事に関することだったり、トレンドに入ってくるような内容などをモチーフにし、読者が読みたいと思うものを意識しました。

絵文字を使用しない

2つ目に意識したのは、絵文字などを一切使用しないものを作ることです。絵文字など短絡的にニュアンスが伝わりやすいものを使うのではなく、文章でそれらを表現することを考えました。文字だけで喜怒哀楽を伝えられるように工夫したのです。どう書けばそれが伝わるのか考えながら書く為、時間は掛かりますが文章力は向上したように感じています。

読者からの声を聞く

ブログを始めてからコメントをもらうことがあるのですが、そのコメントに対して真摯に向き合うことを意識しました。コメントの中では自分の考えに対して批判されることもありましたし、中には違ったニュアンスで捉えられることもありました。自分の書いた文章で誤解を招くようなことも多く、書き方が不十分だったことを痛感することもあったのです。読者からの声を聞くことで、誤解されにくいニュアンスで書くことの大切さを学びましたし、主観だけではなく幅広い視野が必要であることを知りました。

文章上達方法005_作文力をアップさせた方法

ネット上の文章を使い作文力がアップ

ネット上にアップされている意味が分かりづらい酷い文章を読みやすく修正することで、意味が分かりやすい作文が書けるようになりました。

酷い文章を使って文章力を向上する方法

酷い文章の探し方

ネットニュースの記事には、意味が分かりづらい酷い文章があるため、いくつか読んでいけば修正しがいがあるものが見つかります。大手の新聞社やメディアが掲載している文章ではなく、よく知らないメディアの記事を読んだほうが効率的に探しだせました。素人が書いた文章は、酷すぎて手がつけられないケースがあるのでおすすめできません。

酷い文章の直し方

酷い文章は問題の箇所だけ読んでも、意味が分からないことが多いので、前後もきちんとチェックします。前後を読めば、問題の箇所が何が言いたいのか分かるため、それに合わせて文章を修正していきます。『てにをは』や主語と述語のねじれ、そして表現の間違いなど、文章が分かりづらくなる原因はいくつもあるので、すべてを確認して分かりやすくしていきます。なお、丸っきり文章を変えてしまうよりも、オリジナルの文章をできる限り残すようにしたほうが効果がありました。

文章力が向上した理由

酷い文章を直すためには、どこが悪いのか、しっかりと分析しなければいけません。分析する過程で分かりづらくなっている原因を特定する力がつきます。それを自分の作文に活かすことで、分かりやすい文章を書けるようになったのだと思います。

文章上達方法006_お手本は小学校の国語の教科書

漢字とひらがなのバランス感覚を学ぶのに最適

息子の小学生時代の教科書をそのまま写し取り続けました。以前から一文節が長過ぎて難解との指摘を受けていた自身の文章が、随分スッキリしたものへと変化しました。

文章に対する感覚を変えることで期待される文章力の向上

練習方法

パソコンのWORD機能を用いて、縦書きの教科書の文章をそのまま横書きにタッチタイピングしました。漢字に自動変換された個所や、無意識に自ら変換しようとしたひらがな表記は、できる限りその場でタイピングを一旦中断して、お手本通りのひらがなでの記載に努めました。改行のタイミングによっては、画面上の文章がアンバランスに見えましたが、この点は気にせず、あくまでそのまま写し取ることに重点を置きました。

文章力向上の根拠

対象となる読み手が小学生の文章ですので、敢えて漢字をひらがな表記にするのではなく、漢字とひらがなが自然なバランスで並んでいます。練習開始当初は稚拙な文章だと、見た目から受ける印象が気になりましたが、独り善がりの難解な文章と比較して、読み心地が良く、ストレートにその内容が入って来る文章であることに気づかされました。漢字とひらがながバランス良く配置され、一文説が適度な長さのリズミカルな文章を書き写す反復作業は、簡潔な文章を綴る力を身につける上で大変効果的です。

実践に際しての注意点

小学校低学年から中学年の国語の教科書をお手本に用いる場合、成人であれば普通に漢字で綴るべき個所にも、ひらがなが用いられている場合があります。仕事上必要な提出物の文章の場合、極端に一文節が短い個所が散見されたり、過剰にひらがなが用いられた文章は、マイナスイメージが避けられません。この練習の効果の裏に潜むリスクとして、それまでとは一転して、漢字を多用した難解な文章への拒否反応を自覚する場面が、経験上想定されます。小学校の国語の教科書の書き写しは、あくまで個人差がみられる、文章に対する感覚を修正する作業と捉え、常に自己確認しながら継続する姿勢が大切です。

文章上達方法007_文章力が向上する秘訣とは

ライティングがうまい人の文章を真似したこと

私は、文章力を向上させるためにライティングがうまい人の文章を何度も読み真似をしてみました。その結果、文章にメリハリがつき文末の表現が上手になりました。

文章力を向上させるときの練習の方法

文字数を真似する

自分で文章を書いていると、平坦な文章が出来上がることが多かったです。しかし、ライティングがうまい人の1文の文字数を確認してみると、意外なことがわかりました。それは、1文によって文字数が全く違うことです。1文が20文字程度のこともあれば、80文字を超えているようなこともありました。これらを真似をして書き写しをしてみたところ、自然にメリハリのある文章が出来上がったのです。

段落分けをする

段落分けをする練習も大事だと感じたため、文章が上手な人の段落分けをよく研究していました。すると、必ず一つの段落には一つだけ伝えたいことがあることに気がついたのです。そこで、自分も文章を書きながら一つの段落に伝えたいことを一つずつ書くようにしたところ、まとまりのある文章が書けるようになり文章力が向上しました。

文末の表現を真似する

無意識に文章を書いていると、文末がすべて同じになってしまうことがあります。例えば、3つの文を書いた時、それぞれの文末を見るとすべて「です」で終わっているような場合です。そこで、文書が上手な人がどのように書いているかを見て文末の表現を真似してみました。これにより、単調な文章から抜け出すことができるようになったのです。

文章上達方法008_客観的な目を持つために

他人の文章をチェックしてみる

作文や小論文を書いたとき、自分のものを見返すだけではなく、他の人の書いたものを添削しました。だから間違いやすいポイントや分かりにくくなりがちな部分を意識することが出来ました。

多くの文章をチェックして文章力向上

他人が書いた文章を探す

学校などで作文をした際に友人などとお互いに交換したり、目についた文章を取り上げてみるなど、他の人が書いたものを探します。できるだけ書かれたままで、チェックなどの手が加わっていないものが良いです。新聞記事などはチェックされていることが多く添削の余地がないことが多いので効果が出にくくなります。

添削をする

手に入れた文章を添削します。漢字や言い回しなど、これで合っているのかわからないというときには辞書などで調べていきます。意味が分かりにくいと思ったら分かりやすいように述べるにはどうするか、考えるのも文章力向上につながります。言い回しが自然かどうかを見るときには口に出してみると分かりやすくなります。

客観的に見る経験

自分の文章を見ていても、どこが間違っているかは自分自身では分かりにくいものです。他人に見てもらう事はもちろんですが、自分自身でも他人の文章をチェックしてみることによって、客観的な視点から見ることが出来るためどのような点に気をつけるべきかということがわかってきます。自分が文章を書くときに、気付いたポイントを意識できるようにすると文章力向上につながっていくのです。

文章上達方法009_文章力向上のために書く

とにかく毎日少しでも書き続ける

上手な文章が書けるようになりたいと思い、毎日1行でもいいからと日記を書きました。書いているうちに自分のクセに気づくようになり、以前よりシンプルな文章が書けるようになっています。

文章力向上のために私がした、毎日とにかく書く作業

とにかく書いてみる

文章力を向上させるために自分でできることは何かを考え、とにかく、1日に1行でも何かを書き続けようと決めました。日記を毎日書いて、文章を書くのが習慣になるようにしました。

自分の文章を読み返す

良い文章とは、読む人にとってわかりやすいことが一番大切だと思った私は、自分が書いた文章を黙読、あるいは声に出して読むようにしました。そうすることで、主語がわかりにくい、1つの文が長くなりがち、等の自分のクセがだんだんわかるようになりました。1つの文の中に全てを詰め込もうとしない方が、全体的にシンプルで読みやすい文章になることもわかるようになりました。例えば、ある人が食べるものを欲しがっていたがもらえなくてつらかったが言えなかった、という文章を、ある人が食べ物を欲しがっていたが、もらえなかった。つらかったがそのことが言えなかった、と複数の情報を分けて書くように意識するようになりました。

難しい言葉を簡単に

文章をシンプルにするだけでなく、言葉も、簡単でわかりやすいものは何か、を考え、探すようになりました。何も知らない人が読んでも理解してもらえる文章になっているだろうか、ということを意識するようになりました。
読む人が理解しやすい文章になっているか、と考えながら書いたことが私にとって一番効果的な練習方法でした。

文章上達方法010_楽しみながら文章力が向上する

趣味で小説を書く事で楽しみながら文章力を伸ばせます

小説投稿サイトなどで自作の小説を毎日書き続ける事によって、主観目線での書き方や第三者目線での書き方が自然と身に付きました。

文章力を向上させたいなら毎日コツコツ続けること

効率的な練習方法とは

趣味で小説を作っている人は、主観目線と第三者目線を交互に変更しながら、文章を書いていくと良いです。それぞれの目線でどう文章が違ってくるのかが、いまいちよく分からないという人は、どちらか一方の練習をするより両方とも平等に勉強していった方が上達しやすくなります。特に、小説投稿サイトなどで活動している人は、同じサイトで活動している人とコミュニケーションをとりながら作業すると効率的な勉強できるでしょう。

上達する理由とは

事務的な文章や情報誌の記事と違って、小説内では自由に視点を変更する事ができます。そのため、視点の違いがどう文章に反映されるのか、しっかり学習する事ができるでしょう。小説投稿サイトで活動している場合は、読者さんから意見を貰えるという点が大きなポイントとなります。客観的な視点でおかしな文を指摘してもらえるため、見逃しがちな自分のクセや誤字などにも気づく事ができるようになりました。ついつい多用してしまう言葉なども、発見しやすくなって良いです。

意欲向上にも繋がる

一人で文章力を向上させる練習をしていると、途中で飽きてしまったり、意欲が低下してしまう事があります。しかし好きで書いているなら、文章の練習をする時でもやる気になりやすいです。また、小説投稿サイトで活動していると、自分の小説を読んでいる読者さんから感想を貰う事があります。意欲が低下した時でも、読者さんから様々な意見を貰う事によりモチベーションを保つ事もできるのが良い点でしょう。サイト内には、上手な文章で書かれた作品も多く存在していて、お手本にできる物がたくさんあるため練習がしやすいです。

まとめ

10人のプロライターが実際に行った文章力の上達方法をご紹介しました。少しでも共感できた方法は、ぜひ一度ご自身で試されることを推奨いたします。

ちなみに今回ご執筆いただいた10人のプロライターは、サグーワークスいうライティング専門のクラウドソーシングに登録している方々です。サグーワークス に登録してプロライターになりたい方はもちろん、記事を発注したい方も【サグーワークス】 の利用をご検討してはいかがでしょうか。

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