起承転結とは?意味と使い方を【ビジネスマン】にわかりやすく解説

文章が読みやすいかどうかは、構成の仕方で変わる場合があります。ビジネスマンがぜひ覚えておきたいのが、今回取り上げる起承転結です。起承転結とは、漢詩の絶句が元になった文章構成法のことです。この構成法で書いた文章は、読む人を引き付け、最後まで読んでもらえる可能性が高くなります。ここでは、起承転結の意味や具体的な使い方を紹介していきます。

起承転結とは?勉強するメリット【ビジネスマン向け】

起承転結とは、文章を読みやすくする1つのテクニックです。このようなテクニックは、ビジネスマンにとってもおおいに役立つ可能性があります。

ビジネスでは、自分で文章を書いて相手に読んでもらうシーンが思いのほか多いものです。社内メールはもちろん、新しいアイデアを会議にかけるときの企画書や報告書なども、基本的には自分で内容を考えて書かなければなりません。こういった文書を書くときに、読みやすい内容かどうかは重要なポイントになってきます。

起承転結のスタイルで文章を構成した場合、相手が最後までスムーズに読めることが多いです。また、文の内容も伝わりやすくなります。ビジネスマンの場合、起承転結を勉強することは自分の評価を上げられるというメリットがあります。

ビジネスマンでも理解できる起承転結の意味と使い方

「起承転結」の意味や、具体的な使い方が今一つわからないビジネスマンもなかにはいるかもしれません。以下では、ビジネスマンが顧客にアンケート調査を依頼するときのメールを例に取り上げて、起承転結で文章を構成する方法を紹介していきます。基本的な構成法を理解していれば、どのような内容を書く場合でも同じ展開で文章を構成していけるでしょう。

起承転結の「起」をわかりやすく解説

起承転結のはじめにくる「起」は、漢詩ではうたい起こしや言い起こしと呼ばれています。「起」は、話の導入部としての意味があります。状況の説明をしたり、登場人物の紹介をしたりするのがこの部分です。

例えば、ビジネスマンが顧客にアンケート調査を依頼する場合、「起」の部分では会社が取り組んでいる事業の概要などを述べます。「どのようなマーケティングをしているか」などを説明し、調査を依頼する話の流れを作るのが「起」の使い方です。

メールを読む側も、このような説明があることでなぜ調査が必要になったかをイメージできるようになります。いきなり本題に入る文章よりも、納得しやすくなるのがこのような起承転結で書いた場合です。

起承転結の「承」をわかりやすく解説

起承転結の2番目にくる「承」は、「起」で述べた内容を発展させる意味があります。物語の場合、登場人物に起こった出来事などを「承」で述べて話の展開を作るのが一般的です。ビジネスマンがアンケート調査を依頼するメールを書くときには、調査の目的や調査が必要な理由などをこの部分で述べると自然な展開になるでしょう。

「起」で挙げた事業の一環として、詳しい調査が必要になったことを伝えれば、次の「転」への流れがスムーズになります。「承」は、「転」への流れを作る部分でもあります。また、この「承」の部分は、使い方次第では「転」への伏線を作ることも可能です。物語などでは、「承」の部分に伏線となるような事実や出来事を盛り込むケースもあります。

起承転結の「転」をわかりやすく解説

3番目の「転」は、ストーリーのクライマックスとしての意味を持ちます。新たな展開を打ち出し、読者の興味を一気に引き付けるのが「転」の一般的な使い方です。ビジネスマンが調査に協力を依頼するメールを書く場合、この部分では本題であるアンケート調査をお願いする旨を伝えると文章の流れがスムーズになります。

起承転結の内容でメールが書かれているケースでは、「転」の部分を読む前に相手はアンケート調査が必要になったいきさつなどを理解しています。「承」の部分を読んでいるときに、すでにアンケート調査を依頼されることを予想しているかもしれません。起承転結の構成でメールを書くことで、相手が依頼を受け入れやすくなるわけです。

起承転結の「結」をわかりやすく解説

起承転結の最後にくる「結」は、ストーリーの締めくくりとしての意味を持つ部分です。物語の場合、「結」の部分ではそこまで述べてきた内容の結果や結末を述べて話を終わりにします。アンケート調査を依頼するビジネスマンのメールでは、調査結果の公開方法やいつごろ集計が終わるかなどを述べて話を締めくくると、起承転結の自然な使い方になります。

協力を依頼する一言なども、「結」の部分で述べると自然な流れで文章が終えられるでしょう。短いメールの場合でも、最後の「結」でなにを述べるかで文章の内容や相手に与える印象が変わってしまうことがあります。ビジネスマンの場合は、できるだけ相手に悪い印象を与えないような内容で文章を締めくくるのがベストです。

起承転結を臨機応変に取り入れてみよう

ここで紹介した起承転結の文章構成法は、さまざまなシーンで活用できます。メールのように比較的短い文章はもちろん、企画書や報告書などのやや長い文章でも起承転結のスタイルは役立ってくれます。文章を書くのに自信が持てないビジネスマンも、起承転結のスタイルをマスターすれば、相手に理解してもらいやすい文章が書けるでしょう。

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