歴史探偵「犬と日本人」こまきは卑弥呼の犬?伊勢参り・柴犬の歴史を解説|9/7 23:50
NHK総合で2026年9月7日(月)23:50から再放送される「歴史探偵 犬と日本人 はるかなる旅」は、日本人と犬の数千年の関係を、考古学・古文書・動物行動学からたどる回です。9月2日の本放送では、奈良県桜井市の纒向遺跡から出土した“纒向犬”こまき、江戸時代に伊勢参りをした犬、近代の柴犬保存までが取り上げられました。
放送後に特に気になる「卑弥呼のペットだったの?」「犬が本当に一匹で伊勢参りした?」「柴犬はなぜ絶滅しかけた?」という3つの疑問を、番組内容と公式資料から整理します。
歴史探偵「犬と日本人 はるかなる旅」の放送日時・出演者
| 番組名 | 歴史探偵 犬と日本人 はるかなる旅 |
| 再放送 | 2026年9月7日(月)23:50~ NHK総合 |
| 本放送 | 2026年9月2日(水)22:00~22:45 NHK総合 |
| 司会 | 佐藤二朗、片山千恵子 |
| 解説 | 河合敦 |
| アナウンサー | 松廣香織 |
| 関連専門家 | 東京農業大学 増田宏司教授 ほか |
NHK公式番組ページはこの調査環境では本文取得ができなかったため、今回内容と出演者はNHKの公式SIを利用する番組表、出演研究者の所属大学公式告知、放送後情報で照合しました。
卑弥呼のペット?纒向遺跡の犬「こまき」の正体
奈良県桜井市の公式情報によると、2015年の纒向遺跡第183次調査で、3世紀前半の区画溝からまとまった犬の骨が出土しました。この犬は弥生時代の犬より頭が小さく、脚や足先が長い華奢な体格で、それまでの国内系統とは異なり、中国大陸や韓半島からもたらされた可能性が考えられています。
出土した時期と場所が、邪馬台国の女王・卑弥呼との関連で注目される纒向遺跡だったことから、「卑弥呼のペットでは?」という想像が広がりました。ただし、卑弥呼本人が飼っていたと断定できる証拠はありません。桜井市も“関連が注目される”という表現にとどめています。
復元された纒向犬には2025年に「こまき」という愛称が付けられました。名前には「卑弥呼」の“こ”と「纒向」の“まき”を組み合わせる発想が採用されています。
江戸時代の犬の“ひとり旅”は本当にあった?
番組では、約200年前に福島から伊勢神宮まで約700kmを旅したと伝わる犬「シロ」が紹介されました。放送後記録では、2か月ほどかけて伊勢へ向かったとされ、犬の首には旅費として使える銅銭が付けられ、人々が町から町へリレーのように送り届けた資料も示されました。
つまり、現代の感覚でいう“完全な単独旅行”というより、街道沿いの人々の善意と伊勢参りへの信仰が支えた旅です。犬が自力で全行程を迷わず歩いたという話ではなく、人から人へ託される社会的な仕組みがあったことが重要です。
柴犬はなぜ絶滅の危機に?保存活動が現在につながった
日本犬保存会は1928年に設立され、1932年から各地の日本犬の血統を記録する事業を開始しました。柴犬は1936年12月16日に国の天然記念物に指定されています。
日本犬保存会によると、地域ごとに山陰柴・信州柴・美濃柴などの系統がありましたが、戦争期には多くの日本犬が失われ、保存活動も停滞しました。その後、石州犬「石号」など限られた血統を基礎に現在の柴犬へつながる繁殖が進められました。現在の柴犬の姿は、自然にそのまま残ったのではなく、人が“日本犬を残す”と決めて保存した歴史の上にあります。
ロケ・関連スポット|纒向遺跡を知るなら桜井市公式情報へ
纒向犬「こまき」が出土した纒向遺跡は奈良県桜井市にあります。桜井市纒向学研究センターは遺跡の調査研究と情報発信を担い、公式サイトで纒向犬の復元や研究成果を公開しています。
| 施設 | 桜井市纒向学研究センター |
| 住所 | 奈良県桜井市三輪686 芝運動公園内 |
| 電話 | 0744-45-0590 |
| 主な情報 | 纒向遺跡・纒向犬の研究、刊行物、セミナー情報 |
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番組の調査スタイルや佐藤二朗さん・片山千恵子さんの進行を別テーマでも楽しみたい方は、サイト内の歴史探偵×豊臣兄弟!夏休みSPもどうぞ。合戦を情報・地形・人間関係から読み解く回で、今回の「犬から日本人史を見る」という切り口と共通する面白さがあります。
よくある質問
纒向犬こまきは卑弥呼のペットだった?
卑弥呼と同時代・同地域の可能性が注目されていますが、卑弥呼本人の飼い犬だったと断定できる証拠はありません。
江戸時代の犬は本当に伊勢参りした?
犬が伊勢へ向かった記録が残り、人々が街道で送り届けた例が紹介されています。完全な単独旅行というより、人の支援を受けた旅でした。
柴犬が天然記念物になったのはいつ?
1936年12月16日です。文化庁の国指定文化財等データベースでも確認できます。
まとめ
「犬と日本人 はるかなる旅」は、犬をかわいいペットとして見るだけでなく、古代の国際交流、江戸の信仰と街道社会、近代の保存運動までを一つにつなげる回です。纒向犬こまきは“卑弥呼の犬”と断定はできないものの、3世紀の日本に外来系統の可能性を持つ犬がいたことを示す重要資料。江戸の犬参りも、人と犬の関係だけでなく、旅人を支える社会のあり方まで見えてくるのが面白いところです。

