NHK高校講座 世界史探究「古代の中国と中央ユーラシア」甲骨文字・遊牧民・仏像を解説|8/12 10:40

2026年8月12日(水)10時40分からNHK Eテレで放送される「NHK高校講座 世界史探究 古代の中国と中央ユーラシア」は、文字・遊牧民・仏像という3つの手がかりから、古代中国とユーラシア世界のつながりを読み解く20分の講座です。

番組の注目ポイントは、カメの甲羅などに刻まれた甲骨文字、遊牧民が中国や中央ユーラシアへ与えた影響、そして2体の仏像から読み取れる文化交流。単なる王朝名の暗記ではなく、「資料から何がわかるか」を考えるのが今回のテーマです。

この記事の要点

  • 放送は2026年8月12日(水)10:40~11:00、NHK Eテレ1・東京
  • 司会は山崎怜奈、講師は中国古代史を専門とする東京大学大学院教授・佐川英治
  • 甲骨文字から、古代中国の政治・祭祀と漢字の原型を考える
  • 遊牧民を「中国の外側」ではなく、中国史を動かした重要な存在として捉える
  • 2体の仏像の違いから、中央ユーラシアを通じた宗教・美術・人の移動を読み解く

NHK高校講座 世界史探究「古代の中国と中央ユーラシア」の放送日時・出演者

番組名NHK高校講座 世界史探究「古代の中国と中央ユーラシア」
放送局NHK Eテレ1・東京
放送日時2026年8月12日(水)10:40~11:00
司会山崎怜奈
講師佐川英治(東京大学大学院教授)
出演高岡ミロ、内藤心希、森﨑美月
語り小村将

番組は、山崎怜奈さんと10代の生徒たちが史料や美術資料を見ながら疑問を出し合い、歴史を探究していく構成です。今回の問いは「カメの甲羅に書かれた文字とは?」「遊牧民は中国や中央ユーラシアへどんな影響を与えた?」「2体の仏像から何が読み取れる?」という3本柱です。

カメの甲羅に書かれた文字は「甲骨文字」

古代中国を考える最初の重要資料が甲骨文字(こうこつもじ)です。殷(商)の時代、王たちは亀の甲羅や動物の骨を使って占いを行い、その内容や結果を文字で刻みました。

現存する甲骨資料には、王の祭祀、天候、農作物、戦争などにかかわる記録が残っています。つまり甲骨文字は単に「昔の漢字」というだけではなく、当時の王が何を恐れ、何を判断し、どのように政治や祭祀を行っていたのかを知る一次資料でもあります。

甲骨文字は現在の漢字とどうつながる?

甲骨文字は、現在まで続く中国文字の非常に古い体系です。ただし、現代の漢字がすべて甲骨文字から同じ形のまま残ったわけではありません。長い時代の中で形や書き方は大きく変化しました。

  • 文字の形だけでなく、何について記録されたのかを見る
  • 文字を残せた権力者と、文字に残りにくい人々の存在も考える
  • 史料があることと、当時の社会すべてが分かることは同じではない

遊牧民は中国史をどう動かした?中央ユーラシアとの関係

「中国史」と聞くと、黄河や長江流域の農耕社会だけを思い浮かべがちです。しかし中国の北方や西方には広大な草原地帯が広がり、そこでは家畜とともに移動する遊牧民が大きな勢力を築いてきました。

代表的な例が匈奴です。前漢の時代には強力な遊牧国家を形成し、中国王朝との戦争だけでなく、講和、交易、贈答、人の移動を通じても関係を持ちました。農耕国家と遊牧国家は「壁で完全に分断された世界」ではなく、対立と交流を繰り返す隣人だったと考えると理解しやすくなります。

遊牧民と中華王朝の関係をもう少し詳しく整理したい場合は、関連記事の「3か月でマスターする世界史(5)多極の共存|匈奴・万里の長城と中華王朝を解説」もあわせて読むと、今回の「中央ユーラシア」という視点がつながります。

万里の長城だけで理解しないのがポイント

長城は境界を象徴する存在ですが、歴史の実態は「中国と遊牧民が完全に別世界だった」という単純な構図ではありません。馬や軍事技術、物資、人材、文化は境界を越えて動き、王朝そのものが遊牧系・北方系集団と深く結びつく時代もありました。

2体の仏像から何がわかる?文化は中央ユーラシアを通って動いた

番組では2体の仏像を見比べることが示されています。どの仏像が取り上げられるかという細部よりも、探究のポイントは「同じ仏教の像なのに、なぜ姿や表現が違うのか」を考えることです。

仏教はインドで生まれ、中央アジアのオアシス都市や交易路を経て中国へ広がりました。その過程では僧侶だけでなく、商人や旅人も移動し、宗教だけでなく美術表現や技術も運ばれます。

たとえばガンダーラの仏像には衣のひだや人体表現に独特の写実性が見られ、中国で制作された初期の仏像にもインド・中央アジア由来の造形的な影響が確認できます。仏像を比較すると、目に見えない「文化の移動」が形の違いとして見えてくるわけです。

仏像を見るときの3つのチェックポイント

  • 衣服:衣のひだや着方はどう表現されているか
  • 顔・髪:表情や髪型に地域差はあるか
  • 姿勢・光背:立像か座像か、頭や体の後ろにどのような光背があるか

「中国」と「中央ユーラシア」を一緒に学ぶ意味

今回のタイトルが「古代の中国」だけではなく、「古代の中国と中央ユーラシア」となっている点は重要です。王朝の盛衰だけを追うと、中国史が中国の内部だけで完結しているように見えます。しかし実際には、北方の草原、中央アジアのオアシス、インド方面との移動や交流が歴史を大きく動かしました。

資料・テーマそこから考えられること
甲骨文字古代中国の王権、祭祀、文字文化
遊牧民農耕社会と草原世界の対立・交易・移動
仏像インドから中央アジア、中国へ広がる宗教と美術
中央ユーラシア東西をつなぐ人・物・情報の通路としての役割

同じNHK高校講座でも、中央アジアを地理の側から考えると見え方が変わります。関連回のNHK高校講座 地理探究「地球環境問題」アラル海の船はなぜ陸地に?では、現代の中央アジアを環境・水資源の視点から扱っています。

放送前後に押さえたい重要語句

用語ひとことで整理
甲骨文字殷(商)代の占いなどに使われた、骨や亀甲に刻まれた古い文字
殷(商)甲骨文字や青銅器文化で知られる古代中国の王朝
中央ユーラシアユーラシア大陸中央部の草原・オアシス地帯を広く捉える地域概念
遊牧民家畜とともに季節移動しながら生活する人々
匈奴古代のモンゴル高原を中心に大きな遊牧国家を築いた勢力
シルクロード東西ユーラシアを結んだ複数の陸上・海上交易路の総称
ガンダーラ現在のパキスタン北西部からアフガニスタン東部にかけて栄えた地域

テスト対策では用語だけを覚えるより、「甲骨文字→王権と祭祀」「遊牧民→農耕国家との関係」「仏像→文化交流」というように、資料と意味をセットにしておくと探究問題に対応しやすくなります。

よくある質問

「古代の中国と中央ユーラシア」はいつ放送ですか?

2026年8月12日(水)10:40~11:00、NHK Eテレ1・東京で放送予定です。

甲骨文字とは何ですか?

主に殷(商)の時代、占いに使う亀甲や獣骨へ刻まれた文字です。現代まで続く漢字文化を考えるうえで重要な古い文字資料です。

遊牧民は中国にどんな影響を与えましたか?

戦争だけでなく、交易、外交、人の移動、馬や軍事技術などを通じて中国王朝と深く関わりました。匈奴と漢の関係は代表的な例です。

なぜ仏像を比べると中央ユーラシアの歴史がわかるのですか?

仏教と仏教美術はインドから中央アジアを経て中国へ広がり、その過程で地域ごとの造形表現が混ざり合いました。仏像の姿や衣服、光背などを比較すると、文化交流の痕跡を読み取れます。

司会の山崎怜奈さんはどんな人ですか?

元乃木坂46で、現在はラジオ、テレビ、執筆など幅広く活動しています。歴史好きとしても知られ、「NHK高校講座 世界史探究」では10代の生徒たちと資料を読み解きながら進行します。詳しいプロフィールや最近の話題は山崎怜奈さんの詳細記事にまとめています。

まとめ

NHK高校講座 世界史探究「古代の中国と中央ユーラシア」は、甲骨文字、遊牧民、仏像という具体的な資料から、古代中国が周辺世界との関係の中で形づくられていったことを探究する回です。

放送を見るときは、用語を覚えることよりも「この資料から何がわかるのか」「中国の外側の人々がどのように歴史へ関わったのか」「仏像の違いがなぜ生まれたのか」という問いを意識すると、世界史探究らしい見方がつかみやすくなります。

参考情報

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