いまからサイエンス森和俊|小胞体ストレス応答とは?2026年ノーベル賞結果も解説|10/7 22:00
2026年10月7日(水)22:00からBSテレ東で放送される「いまからサイエンス」は、名城大学の森和俊教授を迎え、「小胞体ストレス応答」を特集します。がんや心疾患などの病気、老化や寿命の研究にもつながる細胞内の仕組みを、発見・解明した本人が解説する回です。
放送は2026年ノーベル生理学・医学賞の発表直後。森教授は長年有力候補として名前が挙がってきましたが、2026年10月5日に発表された同賞は光遺伝学を築いた3人が受賞し、森教授の受賞はありませんでした。そのうえで、なぜ番組が「ノーベル賞級大発見」と紹介するのか、小胞体ストレス応答の重要性を最新情報も交えて整理します。
10月7日「いまからサイエンス」の放送情報
| 番組名 | いまからサイエンス【ノーベル賞級大発見】病気や老化の決め手・小胞体とは? |
|---|---|
| 放送局 | BSテレ東/BSテレ東4K |
| 放送日時 | 2026年10月7日(水)22:00~22:55 |
| 出演 | 加藤浩次、古旗笑佳(テレビ東京アナウンサー)、森和俊(名城大学教授) |
| ナレーター | 若杉亨 |
| テーマ | 小胞体ストレス応答、病気・老化・寿命との関係 |
公式ページでは、森教授が大発見の内容だけでなく、研究競争の中でライバル研究者としのぎを削った過程や、落ち込んだ時に支えになった日本古来のスポーツについても語ると予告されています。科学の仕組みだけでなく、発見に至る人間ドラマまで扱う回です。
小胞体とは?タンパク質の品質管理を担う細胞内の場所
小胞体は、細胞の中にある「細胞内小器官」の一つです。体の働きに必要な多くのタンパク質は、正しい立体構造に折りたたまれて初めて機能します。小胞体はその合成や成熟に深く関わる場所で、タンパク質の品質を保つうえで重要な役割を担っています。
ところが、何らかの理由で正しい形を作れないタンパク質が増えると、小胞体に負荷がかかります。これが「小胞体ストレス」です。細胞がこの異常を感知し、タンパク質の作り方や処理方法を調整して立て直そうとする仕組みが小胞体ストレス応答(UPR)です。
森和俊教授は何を発見した?IRE1から広がった新しい研究分野
京都大学の公式説明によると、森教授は酵母を使った研究で、小胞体に異常なタンパク質がたまったことを感知するセンサー分子IRE1を世界で初めて発見しました。そこから小胞体ストレス応答という研究領域が大きく広がり、哺乳類ではIRE1-XBP1経路やATF6経路など、より複雑な仕組みが解明されていきました。
この研究は2014年のアルバート・ラスカー基礎医学研究賞、ショウ賞などで高く評価され、その後も日本学士院賞・恩賜賞、ブレークスルー賞生命科学分野など多数の受賞につながっています。番組タイトルの「ノーベル賞級」という表現は、こうした国際的評価を背景にしています。
病気や老化と小胞体ストレスはどう関係する?
小胞体ストレス応答は、細胞が異常なタンパク質に対処して生き延びるための防御システムです。しかし負荷が長く続いたり、応答がうまく働かなかったりすると、細胞の機能低下や死につながります。
京都大学や名城大学の公式情報では、小胞体ストレス応答が糖尿病、神経変性疾患、がんなどさまざまな病気の発症・進展に関わることが示され、治療や予防への応用が期待されています。10月3日に名城大学で開かれた森教授の就任記念シンポジウムでも、小胞体ストレス応答を応用した創薬や治療の可能性が取り上げられました。
2026年ノーベル生理学・医学賞は受賞ならず|それでも注目される理由
2026年のノーベル生理学・医学賞は10月5日に発表され、カール・ダイセロス氏、ペーター・ヘーゲマン氏、ゲオルク・ナーゲル氏の3人が、光で神経細胞の働きを操作する「光遺伝学」の基盤を築いた功績で受賞しました。森教授の受賞はありませんでした。
ただし、ノーベル賞を受賞したかどうかと、研究そのものの重要性は別です。森教授の小胞体ストレス応答研究は、ラスカー賞をはじめ国際的な主要賞で評価され、細胞の品質管理という基礎生物学から病気の治療まで広い分野に影響しています。放送翌日に「受賞した人なの?」と検索した場合は、2026年は未受賞だが、世界的に高く評価される研究者と整理すると分かりやすいです。
森和俊教授の現在|2026年4月に名城大学薬学部教授へ
森教授は2026年4月1日付で名城大学薬学部教授に就任しました。京都大学高等研究院では特別名誉教授でもあります。名城大学では新たに細胞生物学研究室が開設され、森教授は研究の現場に立ちながら研究・教育を続けています。
放送直前の10月3日には名城大学の開学100周年記念事業として就任記念シンポジウムが開かれ、タンパク質の合成・成熟と品質管理、小胞体やゴルジ体のストレス応答、創薬への応用など最新の研究成果が紹介されました。テレビ番組の内容と大学での現在進行形の研究活動が直結しているタイミングです。
過去の「いまからサイエンス」とあわせて見るなら
「いまからサイエンス」は、研究者本人の言葉から専門テーマを身近な疑問へ落とし込むのが特徴です。直前回ではAI研究の先駆者を扱っており、甘利俊一さんとAI・ノーベル賞を扱った9月30日回も、世界的研究者の仕事をどう評価するかという点で今回とつながります。
また、過去には健康寿命や筋肉をテーマにした9月9日の「60歳からの筋肉格差」回もあります。今回の小胞体ストレス応答はより細胞レベルの話ですが、「研究が健康や寿命にどうつながるのか」という番組の大きなテーマは共通しています。
よくある質問
10月7日の「いまからサイエンス」のゲストは誰?
名城大学薬学部教授の森和俊さんです。2026年4月から名城大学薬学部教授を務め、京都大学高等研究院では特別名誉教授です。
小胞体ストレス応答とは何?
細胞内の小胞体に正常な立体構造を作れなかったタンパク質がたまったとき、それを感知して負担を減らし、細胞内の品質を保とうとする仕組みです。森和俊教授はこの分野の主要な分子機構を解明しました。
森和俊教授は2026年のノーベル生理学・医学賞を受賞した?
2026年10月5日に同賞の受賞者が発表されましたが、森和俊教授の受賞はありませんでした。番組タイトルの「ノーベル賞級大発見」は、小胞体ストレス応答研究の国際的評価を表す番組側の表現です。
森和俊教授はどんな賞を受賞している?
ラスカー基礎医学研究賞、ショウ賞、日本学士院賞・恩賜賞、ブレークスルー賞生命科学分野など、多数の国際的・国内的な賞を受賞しています。
まとめ
10月7日の「いまからサイエンス」は、森和俊教授が世界的に評価されてきた小胞体ストレス応答を本人が解説する回です。小胞体はタンパク質の品質管理に関わり、異常なタンパク質がたまったときに働く応答機構は、病気や老化、寿命の研究にもつながります。
森教授は2026年のノーベル生理学・医学賞受賞者ではありませんが、ラスカー賞やショウ賞など多数の国際賞を受賞し、この分野を切り開いた研究者です。2026年4月に名城大学薬学部教授へ就任し、放送直前にも最新研究のシンポジウムが開かれています。「なぜノーベル賞候補と呼ばれるのか」「小胞体ストレス応答が何を変えたのか」を理解するうえで、タイミングのよい特集です。

