会社員なら年末調整で簡単に節税できる生命保険料控除

生命保険や医療保険に加入していると所得控除が受けられます。これを生命保険料控除というのです。会社員が節税するには、年末調整などのタイミングで、保険料の申告を正しく行わなければなりません。そのためには生命保険料控除について、基本的なことを理解しておく必要があります。
記事では、会社員の節税に利用できる生命保険料控除について解説します。


 

生命保険料控除とは

生命保険や医療保険を契約している場合、生命保険料控除が適用されるかもしれません。生命保険料控除の金額は支払っている保険料に応じて異なります。収入から生命保険料控除の金額を差し引くと、その分だけ所得金額が少なくなるので、最終的には所得税や住民税が安く済むのです。
生命保険料控除の上限は、所得税で12万円分、住民税で7万円分です。

保険の種類は3種類

生命保険料控除が受けられる保険の種類は、大きく分けて3種類あります。生命に関して保険金が受け取れる「一般生命保険料控除」や、入院や介護に際して保険金が受け取れる「介護医療保険料控除」、「個人年金保険料控除」です。「個人年金保険料控除」は、特約がついていないと「一般生命保険料控除」に含まれます。

控除を受けるには

会社員が節税できる生命保険料控除ですが、きちんと申告しなければなりません。勤務先で年末調整を行っている場合は、その書類の該当欄に加入保険の情報を記入します。さらに保険会社から送られてくる書類も添付する必要があるのです。

新たに「介護医療保険料控除」が加わった

2018年現在、生命保険料控除は「旧契約」と「新契約」に分けて考えます。判断基準は「保険の契約日」です。保険の契約日が、平成23年12月31日以前なら旧契約、平成24年1月1日以降なら新契約と考えます。

旧契約の場合、「一般生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」が控除対象となります。
新契約の場合、「一般生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」に加えて「介護医療保険料控除」も控除対象となりました。

控除額が減額された

新制度と旧制度では、減額される控除額にも差が生まれます。基本的に新制度のほうが減額される控除金額が少なくなりました。あらたに「介護医療保険料控除」が控除対象となったとはいえ、この保険に加入していない人の場合は、増税的な意味合いを持つでしょう。

更新すると新契約に

更新タイプの生命保険は、契約時に決めた満期に達すると、引き続き内容を継続するかどうか選択できます。この場合、更新したときが新たに保険を契約した日時となるため、今後更新した場合は、新制度での取扱となるのです。

会社員は年末調整で保険料控除を受ける

個人事業主やフリーランスは確定申告により保険料控除を申請しなければなりません。しかし会社員の場合は、年末調整だけおこなえば問題ないのです。
基本的には、会社から配布される年末調整の書類に、保険会社から送られてくる年間の保険料支払い証明書の内容を明記・添付するだけで問題ないでしょう。
もし保険会社からの書類をなくした場合でも、申請すれば再発行は行ってくれます。

保険料控除は、会社員の数少ない節税ポイント

会社員は経費で節税することができないため、保険料控除などを利用してもれなく節税しなければなりません。特に保険料控除は年末調整の書類に記入するだけでいいので簡単におこなえるでしょう。内容を理解して、正しく申告するとよいでしょう。
さらに会社員として節税したいという人は、下記記事も参考にしてください。

参考:スーツで会社員が節税できる!特定支出控除の丸わかりポイント

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