
NHK受信契約は本当に解約できる?成功・失敗の体験談から学ぶ電話のコツと注意点
NHKに連絡を入れて受信契約の解除までこぎつけた方の体験談と、途中で断念せざるを得なくなった方の体験談を、それぞれ紹介していきます。これから解約の電話をかけようと考えている方は、行動に移す前に目を通しておくと、心構えとして役立つはずです。
スムーズに解約できたAさんのケース
Aさんは都内のアパートで一人暮らしをしていました。普段のニュースはもっぱらインターネットから、娯楽の中心はYouTubeで、テレビはほとんどつけることがない生活を送っていたといいます。そこで思い切ってテレビを手放し、あわせてNHKの受信契約も解約しようと決意しました。
まずはNHKに電話をかけてみる
Aさんが電話したのは平日の日中でした。最初につながる窓口は「NHKふれあいセンター(フリーダイヤル:0120-151515)」という共通のコールセンターです。
ここで押さえておきたいのは、NHKの解約手続きはネット上では完結せず、電話での連絡が必須になるという点です。
自動音声の案内には「解約」という選択肢が用意されていないため、「その他のお問い合わせ」を選んでオペレーターにつないでもらいます。そのうえで「受信契約を解除したいのですが」と要件を伝え、理由として「テレビを手放したので、もう視聴できない状態です」と説明したそうです。
契約者番号がわからなくても本人確認は通った
用件を伝えると、続いて本人確認のやり取りに移ります。NHK側からは契約者番号を尋ねられますが、Aさんは手元に資料を用意していなかったため、正直に「わかりません」と答えました。それでも住所・電話番号・氏名を伝えることで照合してもらえ、無事に本人確認は完了しました。
続いて聞かれた質問の内容
本人確認が終わると、解約の申請にあたって細かい状況を尋ねられます。Aさんが実際に質問されたのは、次のような内容でした。
- 住まいは集合住宅か一軒家か
- 受信機(テレビ本体)は実際にあるかないか
- アンテナはあるかないか
- 携帯電話でテレビを視聴できるか
- 車を所有しているか
- 車にワンセグ・フルセグなどのテレビ機能はあるか
Aさんはこれらに対して、「テレビはすでに処分しました」「携帯電話にテレビ機能はついていません」「車は所有していません」と、ありのままを答えました。
最終的に電話のみで解約が認められた
このように事実をそのまま伝えたところ、その場の電話だけで解約届の受理が認められました。後日、自宅宛てに解約手続き用の書類が送られてきて、必要事項を書き込んで返送したことで、受信契約は無事に終了したとのことです。
途中で断念することになったBさんのケース
Bさんは神奈川県内の一戸建てに、妻と子どもとともに3人で暮らしていました。自分でベランダに取り付けていたUHFアンテナが台風で壊れてしまい、家でテレビが映らなくなったことをきっかけに、NHKへ解約の連絡を入れることにしました。
つまずきの原因になった「車のワンセグ」
Bさんも、Aさんと同じように本人確認や一連の質問を受けたのですが、ここで壁になったのが「車のテレビ機能」に関する質問でした。「お車にワンセグなどのテレビを見られる機能はありますか」と尋ねられたとき、Bさんはとっさに「ワンセグがあると、解約できないんですか」と、はっきりしない返事をしてしまったのです。
実のところ、Bさんの車に搭載されているカーナビには、ワンセグ機能が標準で備わっていました。購入してから一度も使ったことのない機能でしたが、「使ってもいない機能のために受信料を払い続けるのは納得がいかない」という気持ちが先に立ち、つい話をぼかそうとしてしまいました。その結果、「車にテレビ機能はついていなかったような気がします」というように、歯切れの悪い受け答えを重ねることになってしまったのです。
NHKのオペレーターは一旦電話を保留にし、最終的に「改めて、お近くの営業所からご連絡を差し上げます」という流れになりました。
担当者からの折り返しと、訪問の打診
後日、Bさんが指定した時間帯に、近くのNHK営業所の担当者から電話がかかってきました。内容は「実際にお伺いして、状況を確認させていただきたい」というものでした。
Bさんは、訪問を受け入れれば車のワンセグ機能の存在が露見してしまうと考え、結局そこで解約の申し出を取り下げることにしました。担当者からの連絡と訪問の打診を受けた時点で、事実上、解約はかなわなくなってしまったのです。
解約のコツ① テレビを見られる手段を一つ残らずなくしておく
NHKは解約の条件を公式に示しているわけではありません。以下に挙げるのは、これまでの体験談やネット上の声から推測される目安です。
自宅でのテレビ視聴環境について
- テレビ(受信機)がないこと
- テレビがあっても、アンテナ等の受信環境がないこと
いずれの場合も、「処分した、あるいは人に譲った結果として、もう手元にない」という状態であることが前提として求められるようです。単に故障している段階だと、「修理すれば映る」とみなされ、修理担当の部署を案内されてしまうこともあるようです。テレビ自体は残っているのに「もう見ていません」と訴えても、解約には至らないと考えておいたほうがよいでしょう。これから室内アンテナの導入を検討している方は、それが解約の判断材料になり得ることも踏まえて、室内アンテナを購入する前に押さえておきたいメリットとリスクをまとめた記事にも目を通しておくと安心です。
自宅以外でのテレビ視聴環境について
- スマートフォン・携帯端末にテレビ機能がないこと
- 車にワンセグ・フルセグなどのテレビ機能がないこと
ワンセグ・フルセグのどちらも、受信料の対象として扱われているようです。スマートフォンであれば機種を変更することで対応できますが、車に内蔵されているカーナビにテレビ機能が組み込まれている場合は、対処がぐっと難しくなります。ネット上では「アンテナ部分を取り外せばよい」というアドバイスも見かけますが、設定をリセットすると自動で元に戻ってしまう機種も少なくないため、確実な手段とはいえないでしょう。
解約のコツ② 電話での返答はあいまいにしない
解約の電話で意識したいのは、はっきりとした言い回しで答えることです。Bさんのように「なかったと思います」というあいまいな返答をしてしまうと、オペレーターから「思う、ということは確実ではないのですか?」と踏み込まれ、不審に思われる原因になってしまいます。
実際にテレビを見る機能が存在しないのであれば、「ありません」と迷わず言い切ることで、余計な疑いを招かずに済みます。事実を偽るのはもちろんよくありませんが、本当のことであれば自信を持ってはっきり伝える、という姿勢が大切になってきます。
解約のコツ③ 訪問は断れるが、それで終わりではない
NHKの担当者から訪問の申し出があった場合でも、室内や車内に立ち入ることを強制できる法的な権限は、相手側にはありません。あくまで「お願い」という位置づけにとどまります。
とはいえ、担当者に納得してもらえなければ解約が成立しないのも事実です。そのため、「断ること自体はできても、断ってしまうと話が前に進まない」という、なんとも歯がゆい状況になりがちです。訪問の申し出を受けたときは、自分の状況を正直に、落ち着いて説明できるよう準備しておくことが、結局のところ早く解決へとつながる近道になります。
NHKの解約は焦らず、見通しを立てて進めよう
NHKはスポンサーを置かない放送局であるため、視聴者から徴収する受信料が運営の支えになっています。日ごろからNHKの番組を楽しんでいる方は、これまでどおり受信料を納め続けるのがよいでしょう。
その一方で、テレビを手放すなどして視聴できる環境がなくなったのであれば、受信料の支払いを続ける義務はなくなります。今回紹介した2つの体験談を参考にしながら、事前にしっかり準備を整えたうえで、解約の連絡を入れてみてはいかがでしょうか。

