サイエンスZERO森林活用はなぜ脱炭素?木を使う循環とスマート林業を解説【8月23日】|8/23 23:30
2026年8月23日(日)23:30からNHK Eテレで、「サイエンスZERO 選 持続可能な22世紀へ!“森林活用”最前線」がアンコール放送されます。今回の記事では、すでに掲載している放送内容まとめとは切り口を変え、「木を切って使うことが、なぜ脱炭素につながるのか」を中心に整理します。
番組では、東京・京橋の最先端木造ビル、スギの木くずを使う高機能プラスチック、山の資源調査を大幅に短縮するスマート林業を紹介します。どれも別々の技術に見えますが、共通しているのは森林を放置せず、育てる・使う・再び育てる循環をつくるという考え方です。
8月23日「森林活用最前線」の放送日時・出演者
| 番組名 | サイエンスZERO 選 持続可能な22世紀へ!“森林活用”最前線 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年8月23日(日)23:30~翌0:00 |
| 放送局 | NHK Eテレ |
| ゲスト | 久保山裕史(森林総合研究所) |
| 司会 | 井上咲楽、浅井理 |
| 語り | 川野剛稔 |
| 放送形態 | アンコール放送 |
NHKが2026年夏に発表したサステナビリティー関連の公式案内でも、この回は8月23日23:30からのアンコール放送として紹介されています。元の放送は2025年7月27日で、NHKオンデマンドの番組ページでも、木造ビル・スギ由来素材・スマート林業が主要テーマとして確認できます。
木を切るのに「脱炭素」になるのはなぜ?
木は成長する過程で大気中のCO2を取り込み、炭素として幹や枝に蓄えます。伐採した木材を建築物などに長く使えば、その炭素はすぐ大気へ戻らず、製品の中に一定期間とどまります。番組が木造ビルに注目するのは、都市の建物を大きな炭素の貯蔵先として使える可能性があるからです。
ただし、「木なら何でも使えば環境によい」という意味ではありません。森林を伐った後に適切な更新や管理が行われず、森が再生しなければ循環は成立しません。脱炭素のポイントは、森林の成長、伐採、利用、再造林を一体で考えることです。
放置された人工林にも課題がある
日本では戦後に植えられたスギやヒノキなどの人工林が成熟期を迎えています。手入れされない森林では、木の価値を十分に生かせないだけでなく、林業の担い手不足や資源量を正確に把握しにくいことも課題になります。そこで重要になるのが、番組後半で登場するスマート林業です。
京橋の木造ビルは何がすごい?
井上咲楽さんが取材するのは、東京・京橋で建設が進む最先端の木造ビルです。都市部の大規模建築に木材を使うと、住宅よりも多くの木材を長期間利用できるため、森林資源の新しい需要先になります。
検索すると「木造ビルは火事や地震に弱くないの?」という疑問も出やすいところです。現代の中高層木造建築は、耐火性能を持つ部材や鉄骨・コンクリートとのハイブリッド構造など、建築基準を満たす技術の積み重ねで成立しています。番組では、単に“木で高い建物を作る”驚きだけでなく、森林資源と都市をつなぐ仕組みとして見ると理解しやすくなります。
スギの木くずが高機能プラスチックになる意味
木材利用では、柱や板にならない木くずや端材も発生します。番組は、スギ由来の素材を活用して高機能プラスチックへつなげる研究を紹介します。建材として使える部分だけでなく、これまで価値が低かった副産物にも用途をつくることで、一本の木から得られる価値を高められます。
木質資源を素材として使う研究は、石油由来原料への依存を減らす可能性もあります。一方で、実際の環境負荷は製造工程や耐久性、回収方法まで含めて評価する必要があり、番組は「木由来だから自動的に環境負荷ゼロ」と単純化する内容ではありません。
スマート林業で「山の資源調査が1日」に短縮
森林を計画的に使うには、山のどこに、どれだけの木があり、太さや高さがどの程度かを把握する必要があります。従来は人が山に入り、時間をかけて測る場面が多くありました。番組では新技術によって、資源調査がたった1日に短縮される事例を紹介します。
調査の高速化は、単なる時短ではありません。木を伐る量、搬出計画、再造林のタイミングを精密に決めやすくなり、危険な山中作業を減らすことにもつながります。つまりスマート林業は、林業の生産性、安全性、森林管理の精度を同時に高めるための基盤です。
今回の3技術を一本の流れで見るとわかりやすい
- 山:スマート林業で資源量を正確に把握する
- 製材・素材化:木材だけでなく木くずまで価値ある材料に変える
- 都市:木造ビルなどで木材を長く使い、炭素を貯蔵する
- 次の世代:伐採後の森林を更新し、再びCO2を吸収する森へつなぐ
番組タイトルの「持続可能な22世紀へ」という言葉は、目新しい技術を並べるだけでなく、山から都市、そして次の森林までを循環させる長期的な視点を示していると考えると腑に落ちます。
同じ8月23日回の基本情報まとめもチェック
放送内容を「木造ビルはどこ?」「スギ由来プラスチックとは?」「出演者は?」という観点で先に確認したい方は、当サイトの「サイエンスZERO森林活用最前線|木造ビル・スギ由来プラ・スマート林業」もあわせてどうぞ。今回の記事はそこから一歩進めて、森林利用と脱炭素のつながりを中心に解説しました。
サイエンスZEROの環境・資源技術を扱った別回として、デジタルツイン・衛星AI・微生物緑化を扱う鉱山技術回もあります。自然資源を「使う」と「守る」を同時に考える点で共通しています。
よくある質問
サイエンスZERO「森林活用最前線」はいつ放送?
2026年8月23日(日)23:30~翌0:00、NHK Eテレでアンコール放送されます。
木を切ることがなぜ脱炭素につながるの?
木材を建築物などで長く使うと、木が吸収した炭素を製品中に貯蔵できます。ただし伐採後の再造林や森林管理まで含めた循環が重要です。
番組で紹介される主な技術は?
東京・京橋の木造ビル、スギの木くずを使う高機能プラスチック、森林資源調査を短縮するスマート林業が中心です。
出演者は?
ゲストは森林総合研究所の久保山裕史さん、司会は井上咲楽さんと浅井理さん、語りは川野剛稔さんです。

