サイエンスZERO掩蔽観測とは?トリフネとはやぶさ2を支えた天文愛好家200人|9/13 23:30

2026年9月13日(日)23時30分からNHK Eテレで「サイエンスZERO 星の瞬きを狙え!掩蔽(えんぺい)観測で迫る天体の謎」が放送されます。テーマは、星の光が一瞬隠れる「掩蔽」を使って小惑星の軌道や大きさを測る観測です。

今年7月に探査機「はやぶさ2」が小惑星「トリフネ」へ接近した際、その成功を地上から支えたのが、全国の天文愛好家のべ200人が参加した掩蔽観測プロジェクトでした。この記事では「掩蔽とは何か」「アマチュア観測がなぜ探査機に役立つのか」を中心に解説します。

サイエンスZERO 9月13日の放送時間・出演者

番組サイエンスZERO 星の瞬きを狙え!掩蔽観測で迫る天体の謎
放送局NHK Eテレ
放送日時2026年9月13日(日)23:30〜24:00
ゲスト吉田二美(産業医科大学 准教授)
司会井上咲楽、浅井理
語り川野剛稔
テーマ小惑星トリフネ/はやぶさ2/掩蔽観測
再放送2026年9月15日(火)15:05〜15:35予定

今回の放送では、産業医科大学准教授の吉田二美さんを迎え、井上咲楽さんと浅井理さんが進行します。掩蔽観測の仕組みと、はやぶさ2の観測計画を支えた天文愛好家たちの取り組みを中心に紹介します。

同番組の最近のテーマを続けて読みたい方は、浸透圧発電を解説した9月6日回の記事もあわせてどうぞ。

掩蔽(えんぺい)とは?星が一瞬消える現象

掩蔽は、遠くの恒星など明るい天体の手前を、小惑星や衛星などが横切って光を遮る現象です。見た目には「星が一瞬消えて、また現れる」だけですが、その消えている時間を正確に測ると、手前を通過した天体の情報が得られます。

小惑星は非常に小さく暗いため、地上望遠鏡で直接形を撮影するのが難しいことがあります。ところが、背景の星は点光源に近いので、小惑星が横切った瞬間は明確な明るさの変化として捉えられます。

掩蔽観測で小惑星の大きさ・形・軌道が分かる理由

1地点だけの観測では、小惑星が通った一本の断面しか分かりません。複数の地点で「何時何分何秒に暗くなり、何秒後に戻ったか」を同時に測ると、地上に投影された小惑星の影を複数の線で切ることができます。

その複数の観測線を組み合わせると、大きさや形の輪郭を推定できます。また予測した時刻・場所と実際の掩蔽位置にずれがあれば、軌道を補正する材料になります。探査機が高速で小天体へ接近するとき、位置予測の誤差を小さくすることは非常に重要です。

はやぶさ2と小惑星トリフネ|天文愛好家200人が支えた接近観測

今回の番組では、2026年7月に「はやぶさ2」が小惑星トリフネへ接近し、高解像度画像の撮影に成功した出来事を軸に、事前の掩蔽観測に密着します。公式SI情報では、のべ200人の天文愛好家が参加したと紹介されています。

掩蔽は観測できる範囲が細長い帯状になることがあり、雲が出れば観測不能です。だからこそ、全国の多くの観測者が協力して複数地点をカバーする意味があります。「プロの大型望遠鏡1台」ではなく「多数の小型望遠鏡と正確な時刻測定」が強みになる観測です。

掩蔽で大気まで分かる?光の消え方に情報がある

天体に大気がほとんどなければ、背景星の光は比較的急に消えます。一方、大気がある天体では、星の光が大気を通過する際に屈折・吸収され、明るさの変化に特徴が現れることがあります。番組公式情報でも、掩蔽観測から「大気の存在まで明らかにできる」と紹介されています。

掩蔽観測の面白さは、巨大な設備だけが科学を進めるわけではないことです。個々の観測者が正確な時刻と位置を記録し、そのデータを集めることで、探査機の航法や天体物理の研究に直接つながります。過去の自然科学テーマでは、ゴカイの医療・脳・地震研究を扱った回も、身近な観察が最先端研究へつながる例として参考になります。

よくある質問

掩蔽とは何ですか?

星などの前を別の天体が横切り、星の光が一時的に隠される現象です。

掩蔽観測で何が分かりますか?

光が消えた時刻と戻った時刻を複数地点で測ることで、天体の位置・軌道・大きさ・形の推定に役立ちます。条件によっては大気の有無を調べる手がかりにもなります。

トリフネとは?

はやぶさ2が2026年7月に接近観測した小惑星で、今回の番組はその接近成功を支えた掩蔽観測プロジェクトを取り上げます。

再放送はありますか?

公式SI番組情報では9月15日(火)15:05〜15:35にEテレで再放送予定が確認できます。

まとめ|星の「一瞬の消失」が探査機の道しるべになる

9月13日の「サイエンスZERO」は、掩蔽観測を通して小惑星トリフネとはやぶさ2の接近を支えた天文愛好家たちを追う回です。掩蔽は星の光が短時間隠れる現象ですが、その時刻を複数地点で精密に測ることで、小惑星の軌道・大きさ・形の推定に役立ちます。

注目点は、のべ200人という市民観測者のデータが宇宙探査の精度向上につながったことです。放送を見るときは「星が消えたかどうか」だけでなく、観測地点の数、時刻精度、予測とのずれをどう統合するかに注目すると、掩蔽観測の価値がより分かりやすくなります。

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