Eテレシアター「傷ついた地球への組曲」曲目・撮影地は?ターニャ・テツラフとバッハを解説【8月11日】|8/11 22:45

2026年8月11日(火)22:45からNHK Eテレで放送されるEテレシアター「傷ついた地球への組曲」は、チェロ奏者ターニャ・テツラフが、気候変動の影響が目に見えるヨーロッパの自然の中で無伴奏作品を奏でる音楽ドキュメンタリーです。

「どんな番組?」「演奏する曲は?」「撮影地はどこ?」「ターニャ・テツラフとはどんなチェリスト?」「見逃し配信はある?」と気になった人向けに、番組表と作品公式情報をもとに見どころを整理します。美しいバッハの音楽と、氷河の融解や森林の荒廃といった現実が並ぶことで、自然を見る感覚そのものを揺さぶる作品です。

この記事の要点

  • 放送は2026年8月11日(火)22:45~23:55、NHK Eテレ
  • 出演はドイツのチェリスト、ターニャ・テツラフ
  • 番組表ではバッハ「無伴奏チェロ組曲」第4・第5・第6番、エンケ「クラックス」「クラウズ」を案内
  • 撮影はスイス、フランス、ドイツ。アレッチ氷河やローヌ氷河、ハルツの森など気候変動の影響が見える場所を巡る
  • 作品はOPUS KLASSIK 2023のサステナビリティ部門イノベーション賞を受賞

Eテレシアター「傷ついた地球への組曲」の放送日時・出演者

番組名Eテレシアター「傷ついた地球への組曲」
放送局NHK Eテレ1・東京
放送日時2026年8月11日(火)22:45~23:55
出演ターニャ・テツラフ(チェロ)
ジャンル音楽ドキュメンタリー/クラシック
作品制作年2023年
監督Stéphan Aubé(ステファン・オベ)

放送日の8月11日は「山の日」。番組表でも「音楽を通して自然を考える音楽ドキュメンタリー」と紹介されており、自然と人間の関係を見つめる内容が祝日のテーマとも重なります。

「傷ついた地球への組曲」とは?原題はSuites for a Suffering World

「傷ついた地球への組曲」は、英語ではSuites for a Suffering World、ドイツ語ではSuiten für eine verwundete Weltと紹介されている映像作品です。

ターニャ・テツラフがチェロを携え、氷河が溶ける場所、乾燥が進む風景、洪水や森林被害の痕跡が残る場所などを訪問。そこでバッハの無伴奏チェロ組曲と、トルステン・エンケが彼女のために書いた現代作品を演奏します。

作品の狙いは、環境問題を数字や解説だけで説明するのではなく、傷ついた自然の映像と、長い時間を超えて受け継がれてきた音楽の美しさを同じ画面に置くこと。視聴者に「この風景を前に、人間は何をするべきなのか」と問いかけます。

気候変動そのものをもう少し基礎から知りたい場合は、NHK高校講座「地球環境問題」アラル海の船はなぜ陸地に?もあわせて読むと、自然環境の変化と人間活動の関係がつかみやすくなります。

ターニャ・テツラフとは?自然保護にも取り組むドイツのチェリスト

ターニャ・テツラフ(Tanja Tetzlaff)は、ソリストと室内楽奏者の両方で活動するドイツのチェリストです。テツラフ・カルテットのメンバーとしても知られ、兄はヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフです。

近年は、従来のコンサート形式にとどまらず、音楽を社会や環境問題と結びつける活動にも力を入れています。「傷ついた地球への組曲」はその代表的なプロジェクトで、グレン・グールド・バッハ・フェローシップの支援を受けて制作されました。

2024年には音楽活動と気候保護への取り組みが評価され、デュイスブルク音楽賞も受賞しています。クラシック音楽を「演奏会場の中だけのもの」にせず、現在の社会課題へ接続している点が、この作品を理解する大きな鍵です。

演奏する曲は?バッハ無伴奏チェロ組曲とエンケ「クラックス」「クラウズ」

今回のGガイド番組情報では、次の曲目が案内されています。

作曲家曲目注目ポイント
J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲 第4番 変ホ長調 BWV1010明るく広がりのある響きと、独奏チェロ一台で作られる豊かな構造
J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調 BWV1011深く陰影のある曲調。傷ついた自然の映像との対比にも注目
J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV10126曲の組曲を締めくくるスケールの大きい作品
トルステン・エンケ「クラックス(Cracks)」無伴奏チェロとテープによる現代作品
トルステン・エンケ「クラウズ(Clouds)」自然の映像と現代的な音響がどう結びつくかが見どころ

曲目表記には媒体による違いがあります。今回の国内番組表ではバッハ第4・第5・第6番が記載されていますが、海外配給元EuroArtsの70分版作品情報では第4・第5番とエンケの2曲がレパートリーとして掲載されています。放送版と海外配給版で編集や表記が異なる可能性があるため、テレビ放送を視聴する際はこの違いもチェックポイントです。

クラシック番組で「何の曲が流れた?」を調べる人は多く、演奏者の解釈や曲の背景まで知ると印象が大きく変わります。ピアニストの音楽ドキュメンタリーでは、情熱大陸・辻井伸行が弾いた曲まとめでも演奏曲と番組の見どころを整理しています。

撮影地はどこ?アレッチ氷河・ハルツの森・ローヌ氷河など

海外配給元EuroArtsは、作品の主な収録地として次の場所を挙げています。

  • Aletsch Glacier(スイス):アルプス最大級のアレッチ氷河
  • Cernon Forest(フランス):フランスの森林地域
  • Harz Forest(ドイツ):森林被害でも知られるハルツ地方
  • Lac de Brenets(フランス/スイス):国境付近の湖
  • Théâtre La Scène(ストラスブール/フランス)
  • Rhône Glacier(スイス):ローヌ氷河
  • Soulac-sur-Mer(フランス):大西洋岸の町

ポイントは「美しい絶景を巡る旅」ではないことです。氷河後退、乾燥、森林の変化、海岸侵食など、気候変動の影響がすでに生活圏へ入り込んでいる場所で演奏することで、音楽の美しさと自然の脆さを同時に感じさせます。

なぜバッハを自然の中で弾く?作品を見るときの3つのポイント

ターニャ・テツラフは、バッハの音楽に自然の動きや流れを感じると語っています。厳密な構造を持つ音楽でありながら、旋律やリズムが一つの小さな発想から自然に展開していく感覚が、彼女にとって自然そのものと重なるからです。

  • 音と風景の対比:端正で普遍的なバッハの音楽と、変わり続ける自然の姿がどうぶつかるか
  • チェロ一台という距離感:大編成のオーケストラではなく、一人の演奏者が自然に向き合うことで「個人に何ができるか」という問いが浮かぶ
  • 現代作品の役割:エンケの「クラックス」「クラウズ」が、バッハとは異なる音響で現在進行形の不安や亀裂を表現する

環境ドキュメンタリーというと説明中心の番組を想像しがちですが、この作品では「何を感じるか」が重要です。背景の風景だけでなく、演奏中の間、呼吸、自然音にも耳を向けると、作品の意図が伝わりやすくなります。

OPUS KLASSIK 2023受賞作|音楽とサステナビリティを結ぶ試み

「Suites for a Suffering World」は、OPUS KLASSIK 2023のInnovation Award for Sustainability(サステナビリティ部門イノベーション賞)を受賞しています。

評価されたのは、気候問題をテーマにしただけではありません。演奏、映像、自然環境、現代音楽を一つの作品として組み合わせ、クラシック音楽が今の社会にどのような問いを投げかけられるかを示した点にあります。

2023年にはヨーロッパ各地の映画祭や音楽祭で上映され、NHKでも同年10月に放送実績があります。2026年のEテレシアターで初めて作品を知る人だけでなく、以前の放送を見た人がもう一度検索する可能性もある作品です。

見逃し配信はある?EテレシアターはNHK ONEで配信される回も

2026年4月に始まった「Eテレシアター」は、BSなどで放送されたクラシック音楽番組をEテレでアンコール放送する枠として案内されています。これまでの放送回ではNHK ONEで同時・見逃し配信が案内された例があります。

「傷ついた地球への組曲」を放送後に探す場合は、NHK ONEで番組名または「ターニャ・テツラフ」を検索すると、配信対象になっているか確認しやすいでしょう。配信対象や期間は番組ごとに異なるため、表示される配信期限を確認して視聴するのが確実です。

よくある質問

「傷ついた地球への組曲」はどんな番組ですか?

チェリストのターニャ・テツラフが、気候変動の影響を受けたヨーロッパの自然を訪ね、バッハやトルステン・エンケの無伴奏作品を演奏する音楽ドキュメンタリーです。

放送はいつですか?

2026年8月11日(火)22:45~23:55、NHK Eテレ1・東京で放送予定です。

ターニャ・テツラフは何者ですか?

ドイツのチェリストで、ソリストと室内楽の両方で国際的に活動しています。自然保護や気候変動を音楽活動と結びつける取り組みにも力を入れています。

演奏されるバッハの曲は何ですか?

今回の番組表では、無伴奏チェロ組曲第4番・第5番・第6番が案内されています。海外配給版の作品情報では第4番・第5番とエンケ作品が掲載されており、媒体によって曲目表記に違いがあります。

撮影地はどこですか?

スイスのアレッチ氷河・ローヌ氷河、ドイツのハルツの森、フランスのSoulac-sur-Merなど、気候変動の影響が見えるヨーロッパ各地で収録されています。

見逃し配信はありますか?

EテレシアターではNHK ONEで同時・見逃し配信が案内される回があります。放送後はNHK ONEで番組名を検索すると配信対象の有無と期限を確認できます。

まとめ

Eテレシアター「傷ついた地球への組曲」は、ターニャ・テツラフのチェロ演奏と、気候変動で姿を変えるヨーロッパの自然を重ねた音楽ドキュメンタリーです。

バッハの無伴奏チェロ組曲、エンケの現代作品、アレッチ氷河やハルツの森などの映像を通して、自然を「守るべき対象」と説明するだけでなく、その美しさと失われつつあるものを感覚的に伝えます。8月11日の山の日に、音楽を入口に地球環境を考えたい人に注目の一本です。

参考情報

このテーマの関連記事はこちら