3か月でマスターする世界史(5)多極の共存|匈奴・万里の長城と中華王朝を解説【8月6日】|8/6 14:35

2026年8月6日(木)のNHK Eテレで、『3か月でマスターする世界史(5)多極の共存 遊牧国家と中華王朝』が放送されます。今回の舞台は東アジア。秦・漢・唐・北宋という中華王朝の歴史を、北方の遊牧国家との関係から見直す30分です。

検索で気になりやすいのは、「匈奴とは何者なのか」「万里の長城はなぜ造られたのか」「遊牧民との戦いで秦は滅亡したのか」「多極の共存とは何を意味するのか」という点でしょう。この記事では、番組の放送日時・出演者に加え、予習と復習に使えるように時代の流れを整理します。

第5回の要点
・2026年8月6日(木)14:35~15:05、NHK Eテレ
・2024年に放送された世界史シリーズのアンコール
・秦と匈奴、漢の外交と遠征、唐と北方勢力、北宋と遼などをたどる
・中華王朝と遊牧国家は、戦争だけでなく交易・盟約・人の移動でも結ばれていた
・出演は岡本隆司、古松崇志、語りは下野紘、きき手は佐藤あゆみ

3か月でマスターする世界史(5)の放送日時・出演者

番組名3か月でマスターする世界史(5)
今回のテーマ多極の共存 遊牧国家と中華王朝
放送日2026年8月6日(木)
放送時間14:35~15:05
放送局NHK Eテレ
出演岡本隆司、古松崇志
語り下野紘
きき手佐藤あゆみ

2026年の放送は、2024年にスタートした「3か月でマスターする」シリーズ第1弾・世界史のアンコールです。学校で習った王朝名を並べ直すのではなく、アジアとユーラシアの交流から世界史を捉え直すことがシリーズ全体の特徴です。

第5回「多極の共存」はどんな内容?

第5回は、紀元前3世紀の秦から北宋の時代まで、千年以上の東アジア史を一気にたどります。主役になるのは中華王朝だけではありません。北方の草原に生まれた匈奴、突厥、契丹などの国家が、中華王朝の軍事・外交・制度・領域にどのような影響を与えたかが焦点です。

  • 秦の始皇帝と匈奴、万里の長城
  • 漢と匈奴の戦争、婚姻外交、交易
  • 唐の成立と北方ユーラシアの人々
  • 北宋・遼・西夏が並び立つ多国間秩序
  • 「中華」と「異民族」を単純に分けられない歴史

番組を見るときは、「どちらが勝ったか」だけでなく、戦争の後にどんな盟約や交易が生まれたかを見ると、タイトルにある「共存」の意味が分かりやすくなります。

遊牧国家とは?騎馬軍団だけではない

遊牧国家とは、家畜とともに季節移動する人々を基盤に、複数の部族や地域をまとめた政治勢力です。高い騎馬技術と機動力を持つ一方、草原の交通路や交易を押さえ、農耕地帯・オアシス都市との物資交換によって国家を維持しました。

そのため、遊牧国家と中華王朝の関係は「北から攻める側」と「長城で守る側」だけでは説明できません。馬、絹、穀物、金属、情報、人材が行き来し、互いの政治制度や軍事編成にも影響を与えました。

匈奴とは何者?秦と漢を揺さぶった遊牧国家

匈奴(きょうど)は、紀元前3世紀ごろからモンゴル高原を中心に大きな勢力を築いた遊牧国家です。複数の集団をまとめる君主は「単于(ぜんう)」と呼ばれ、秦の統一とほぼ同じ時期に北方で強大な政治連合をつくりました。

漢の高祖・劉邦は匈奴との戦いで苦境に陥り、その後は皇族の女性を嫁がせる和親策や贈り物によって関係を安定させようとします。武帝の時代になると大規模な遠征に転じ、張騫の西域派遣などを通してユーラシア東西を結ぶ道が広がりました。

匈奴を見るポイント
匈奴は「中国へ侵入した民族」という一面だけでなく、広い草原世界をまとめ、交易と外交を動かした国家でした。漢との対立は、結果として中華王朝の西域進出や国際交流も促しました。

万里の長城はなぜ造られた?始皇帝が全部造ったわけではない

万里の長城の起源は秦より古く、春秋戦国時代の各国が国境防衛のために築いた壁にさかのぼります。始皇帝は中国統一後、それまでの防壁を修築・連結し、北方勢力に備える大きな防衛線にしました。

ただし、現在写真でよく見るレンガ造りの長城の多くは明代に整備されたものです。秦の時代から同じ一本の壁がそのまま残っているのではなく、歴代王朝が異なる場所・材料・目的で築き直した巨大な防衛システムと考えると正確です。

時代長城の位置づけ
春秋戦国各国が隣国や北方勢力に備えて個別に防壁を築く
始皇帝が既存の防壁をつなぎ、北方防衛を広域化
西域への交通路や拠点を守るため西へ延伸
石やレンガを使う大規模な再建が進み、現存する代表的景観が形成

匈奴との戦いで秦は滅亡した?原因を整理

番組案内では、匈奴との戦いが引き金の一つとなって秦が滅亡したという視点が示されています。ただし、秦の滅亡を一つの原因だけで説明することはできません。

  • 北方防衛や長城建設に伴う大規模な動員
  • 宮殿・陵墓・道路などの土木事業
  • 重い税と労役、厳格な法
  • 始皇帝死後の後継争いと政治混乱
  • 陳勝・呉広の乱をはじめとする各地の反乱

北方への軍事負担は、すでに疲弊していた社会へ重くのしかかった要素の一つです。番組では、遊牧国家との緊張を外からの脅威として見るだけでなく、王朝内部の統治や財政を変える力として捉える点に注目するとよいでしょう。

秦の始皇帝や中華統一の時代をさらに知りたい方は、当サイトのキングダムの時代背景と始皇帝・史記の関連作品を紹介した記事も参考になります。

秦・漢・唐・北宋と遊牧国家の関係を時系列で整理

中華王朝主な北方勢力関係の特徴
匈奴長城の修築・連結と北方遠征。防衛負担が国内統治にも影響
匈奴戦争、和親、贈与、交易を組み合わせる。武帝期に西域へ進出
突厥、ウイグルなど征服と同盟を繰り返し、北方出身者や騎馬文化を王朝内部へ取り込む
北宋契丹の遼、西夏単一王朝による統一ではなく、盟約・国境・交易を伴う多国間の共存

この流れから見えるのは、中華王朝が遊牧国家を排除して一方的に拡大したのではなく、相手の軍事力に対応しながら、外交・交易・制度を変えていったことです。北方勢力との接触は「中国」の形そのものを変える契機になりました。

「多極の共存」とは?北宋と遼の関係が重要

「多極」とは、強い中心が一つだけあるのではなく、複数の国家が並び立つ状態です。10世紀以降の東アジアでは、北宋のほか、契丹が建てた遼、タングートの西夏、朝鮮半島の高麗などが存在しました。

北宋と遼は激しく争った後、1004年の澶淵の盟を結びます。国境を定め、北宋が遼へ毎年物資を渡す一方、両国は皇帝を頂点とする王朝同士として長期的な安定を築きました。これは「中華王朝が周辺国を従える」という一方向の図式とは異なる関係です。

古松崇志さんは、安史の乱後からモンゴルによる統合までのユーラシア東方を、複数王朝が併存した多極化の時代として研究しています。番組タイトルは、まさにこの新しい東アジア史の見方を表しています。

見逃し配信・再放送の確認方法

番組案内には「見逃し配信中」と表示されています。NHKの総合・Eテレの対象番組は、放送後に一定期間の見逃し配信が案内されるのが基本です。

  • 番組名「3か月でマスターする世界史」で検索する
  • 第5回「多極の共存 遊牧国家と中華王朝」を選ぶ
  • 番組詳細に表示される配信終了日時を確認する
  • テレビで再放送を探す場合は、NHKの番組表で番組名を検索する

配信対象や終了時刻は番組ごとに異なる場合があります。視聴する時点で、NHKの番組ページに表示される期限を確認してください。

岡本隆司・古松崇志・下野紘はどんな出演者?

岡本隆司

早稲田大学教授・京都府立大学名誉教授。専門は東洋史・近代アジア史です。シリーズ全体の案内役として、王朝名や地域を横断しながら、アジアから世界史を捉え直す視点を示します。

古松崇志

京都大学人文科学研究所教授。専門は東洋史で、10~13世紀ユーラシア東方の王朝間関係を研究しています。遼・金・宋などが並び立つ「多極共存時代」を専門的に解説できる研究者です。

下野紘・佐藤あゆみ

語りは声優の下野紘さん、きき手はNHKアナウンサーの佐藤あゆみさんです。王朝や民族名が多い回なので、ナレーションと聞き手の整理を追うと、千年以上の流れをつかみやすくなります。

歴史教養番組を続けて楽しみたい方は、知恵泉・雑賀衆と鈴木孫一の鉄砲戦術を解説した記事もあわせてご覧ください。

関連書籍|番組より深く学ぶなら

2025年10月には、番組の講師陣が再集結したNHK出版のMOOK『もっと深く知る アジアから見る世界史』が発売されました。古松崇志さんは第3章「草原と中華の交錯――遊牧国家と中国」を担当しています。

番組では30分で秦から北宋までを見渡しますが、書籍では遊牧・農耕・商業が交差するユーラシア東方史を、より長い時間軸で理解できます。放送で「中華王朝の歴史が、思っていたより多民族的だった」と感じた人に向く一冊です。

よくある質問

『3か月でマスターする世界史』第5回はいつ放送ですか?

2026年8月6日(木)14時35分から15時05分まで、NHK Eテレで放送されます。

第5回は再放送ですか?

2024年に放送された『3か月でマスターする世界史』のアンコール放送です。2026年の番組表では第5回『多極の共存 遊牧国家と中華王朝』として案内されています。

匈奴とはどんな国ですか?

紀元前3世紀ごろからモンゴル高原を中心に大きな勢力を築き、秦や漢と戦争・外交・交易を重ねた遊牧国家です。単なる侵入者ではなく、広い草原の交通と交易を押さえた政治勢力として見ることが重要です。

万里の長城は秦の始皇帝が全部造ったのですか?

始皇帝は戦国時代までに造られていた防壁をつなぎ、北方防衛の仕組みにしました。現在観光地として知られる長城の多くは、後世、とくに明代に整備されたものです。

『多極の共存』とはどういう意味ですか?

中華王朝だけが一方的に周辺を支配したのではなく、契丹の遼や西夏、北宋など複数の王朝が並び、戦争だけでなく盟約・貿易・外交によって共存した時代を指す見方です。

語りを担当するのは誰ですか?

声優の下野紘さんです。きき手はNHKアナウンサーの佐藤あゆみさん、出演は岡本隆司さんと古松崇志さんです。

見逃し配信はありますか?

番組案内には見逃し配信中と表示されています。対象番組の配信期限は番組ごとに異なるため、NHKの番組ページに表示される終了日時を確認してください。

まとめ

『3か月でマスターする世界史(5)多極の共存 遊牧国家と中華王朝』は、秦・漢・唐・北宋の歴史を、北方の遊牧国家から見直す回です。匈奴や契丹は王朝を脅かす存在であると同時に、交易・外交・人の移動を通じて東アジアの秩序をつくった当事者でもありました。

万里の長城を「内と外を分ける壁」として見るだけでなく、その両側で戦争と交流が続いていたと考えると、中華王朝の意外な姿が見えてきます。第5回は、王朝の暗記から一歩進み、ユーラシア全体の動きとして世界史を捉える入口になる放送です。

参考情報

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