最低賃金2026はいつ決まる?東京・神奈川・千葉の現在額と時給1900円試算

2026年度の最低賃金はいくらになるのか、東京・神奈川・千葉ではいつから新しい金額が適用されるのか、気になっている方も多いでしょう。

2026年7月23日の中央最低賃金審議会では、労働者側が全国平均で75円の引き上げを求めました。しかし、7月25日時点では労使の隔たりが埋まっておらず、2026年度の最低賃金はまだ決定していません。次回の審議は7月27日に予定されています。

一方、TBS系『news23』では、東京都内で若者がひとり暮らしをして「普通の暮らし」を送るには、月28万8664円、時給換算で約1924円が必要という試算が紹介されました。この記事では、最低賃金2026の最新状況、東京・神奈川・千葉の現在額、全国ランキング、時給1900円試算の意味、企業の価格転嫁や雇用への影響まで整理します。

この記事の要点

  • 2026年度の最低賃金は、2026年7月25日時点では未決定
  • 労働者側は全国平均1121円から75円引き上げるよう要求しているが、決定額ではない
  • 現在の最低賃金は東京1226円、神奈川1225円、千葉1140円
  • 東京のひとり暮らしに必要とされた時給1924円は、最低賃金の提案額ではなく生活費から逆算した試算
  • 賃上げには家計を支える効果がある一方、企業が価格転嫁できなければ、シフト削減や採用抑制につながる可能性がある

更新欄:2026年7月27日の中央最低賃金審議会で新しい動きがあれば、決定状況を追記します。

最低賃金2026はまだ未決定|75円は労働者側の要求額

2026年度の地域別最低賃金を決める議論は、厚生労働省の中央最低賃金審議会で進められています。7月23日の第4回小委員会では、労働者側が現行の全国加重平均1121円から75円引き上げるよう求めました。

ただし、75円はあくまで交渉の中で示された要求額です。全国平均が1196円に決まったわけでも、東京・神奈川・千葉が一律に75円上がると決まったわけでもありません。

確認項目2026年7月25日時点
2026年度の全国平均未決定
労働者側の要求全国平均で75円引き上げ
現在の全国加重平均1121円
次回の目安小委員会2026年7月27日
各都道府県の最終額中央の目安後、地方最低賃金審議会で決定

中央最低賃金審議会が示すのは、都道府県ごとの改定に使う「目安」です。その後、各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の賃金や物価、企業の支払い能力などを踏まえて最終額と発効日を決めます。

政府は、全国平均1500円について「遅くとも2030年代前半のできる限り早期」に達成する方針を示しています。2026年度の1回の改定だけで1500円にするという意味ではなく、今後も段階的な引き上げが続く見通しです。

東京・神奈川・千葉の最低賃金はいくら?現在額と発効日

2026年度の新しい金額が決まるまでは、2025年度に改定された最低賃金が適用されます。東京・神奈川・千葉の現在額は次の通りです。

地域現在の最低賃金現在額の発効日月150時間働いた場合
東京都1226円2025年10月3日18万3900円
神奈川県1225円2025年10月4日18万3750円
千葉県1140円2025年10月3日17万1000円
全国加重平均1121円都道府県により異なる16万8150円

現在の全国ランキングでは、最も高いのが東京都の1226円、次いで神奈川県の1225円、大阪府の1177円です。最も低いのは高知県・宮崎県・沖縄県の1023円で、東京との差は203円あります。

2025年度は、改定額の発効時期が2025年10月から2026年3月まで地域によって分かれました。そのため、2026年度も「10月1日に全国一斉で変わる」とは限りません。東京・神奈川・千葉の新しい発効日は、各地方最低賃金審議会の答申後に確認する必要があります。

東京のひとり暮らしに時給1924円必要とはどういう意味?

『news23』で紹介された時給1924円は、2026年度の最低賃金案ではありません。全国労働組合総連合の試算として、東京都内でひとり暮らしをする若者が「普通の暮らし」を送るために必要な月額を、月150時間の労働で割った数字です。

試算項目金額
東京で普通の暮らしに必要とされた月額28万8664円
想定労働時間月150時間
必要時給約1924円
東京の最低賃金で月150時間18万3900円
月額の差10万4764円

東京の最低賃金1226円と比べると、時給1924円は698円高く、約1.57倍です。最低賃金で月150時間働いた場合、試算上の必要生活費には月10万円以上届きません。

ただし、「普通の暮らし」の内訳や住む場所、家賃、年齢、税・社会保険料の扱いによって必要額は変わります。1924円という数字だけを切り取って「東京の最低賃金をすぐ1924円にすべき」と単純に結論づけるのではなく、生活費と現在の賃金の差を可視化した目安として見るのが適切です。

物価高が家計に与える影響は、2026年7月の値上げ食品まとめでも整理しています。収入と手取りの感覚を比べたい方は、40代で手取り25万円は少ない?も参考にしてください。

最低賃金が75円上がると月収はいくら増える?

仮に全国加重平均が、労働者側の要求通り1121円から75円上がって1196円になった場合、月150時間働く人の賃金は次のように変わります。

全国平均の試算時給月150時間
現在1121円16万8150円
75円引き上げた場合1196円17万9400円
増加分75円1万1250円

月1万1250円の増加は、食費や光熱費の負担が重い世帯にとって小さくありません。しかし、時給1924円の試算と比べると、月額ではなお10万9264円の差があります。

また、全国加重平均が75円上がることと、すべての都道府県が75円上がることは同じではありません。地域間格差を縮めるため、低い地域をより大きく引き上げる議論もあるため、東京・神奈川・千葉の最終的な上げ幅は別々に決まります。

最低賃金引き上げで企業が苦しい理由|価格転嫁とシフト削減

最低賃金が上がれば、時給で働く人の収入は増えます。一方、原材料費や光熱費も上がっている企業にとって、人件費の増加は大きな負担です。

日本商工会議所・東京商工会議所が2026年に公表した調査では、現在の最低賃金に負担を感じる企業は76.6%でした。最低賃金引き上げへの対応では、35.0%が「具体的な対応が取れず収益を圧迫」、31.0%が人件費増加分を商品・サービス価格へ転嫁、23.3%が残業時間やシフトを削減したと回答しています。

値上げがしにくい代表例が学食です。学生の生活に直結するため、原材料費や人件費が上がっても、500円のメニューを簡単には値上げできません。クリーニング店でも、溶剤、ガソリン、ハンガー、包装資材が上がるなか、人件費まで増えると経営余力が削られます。

こうした「価格転嫁の難しさ」は飲食業でも共通します。牛丼の原価と利益構造はすき家の牛丼はなぜ儲からない?で、値上げできない店の苦境はラーメン店の倒産が増える理由で詳しく解説しています。

時給が上がっても、働ける時間が減れば月収が増えない場合があります。最低賃金の引き上げと同時に、企業が適正に価格転嫁できる取引環境、設備投資や省力化への支援、低所得者への税・給付政策を組み合わせることが重要です。

最低賃金を上げると雇用は減る?見るべきポイント

最低賃金の引き上げが雇用に与える影響は、業種や企業規模、地域、価格転嫁のしやすさによって変わります。「必ず雇用が減る」「雇用にはまったく影響しない」と一律には言えません。

  • 時給が上がっても、企業がシフトを短くすれば月収は増えにくい
  • 採用枠が減ると、学生や若年層の入り口が狭くなる可能性がある
  • 価格転嫁できれば、雇用を維持しながら賃上げできる余地が広がる
  • 省力化や生産性向上だけでなく、取引先との適正な価格交渉も必要
  • 最低賃金だけでなく、給付付き税額控除や社会保険料負担なども家計に影響する

最低賃金は、労働者の生活を守る重要な制度です。ただし、生活費の高騰に追いつくには、賃金の底上げだけでなく、手取りを増やす政策や住居費・教育費への支援も含めた総合的な対策が必要になります。

ウェブの声|「普通の暮らし」の基準と企業負担に関心

今回の「時給1900円が必要」という話題に対し、ウェブではさまざまな反応が見られました。コメントをそのまま引用せず、主な意見を整理すると次の通りです。

  • 「普通の暮らし」に含まれる家賃や食費の内訳を知りたい
  • 時給1924円は額面なのか、手取りを想定しているのか確認したい
  • 東京だけでなく、地方でも物価高と低賃金の差は深刻だと感じる
  • 最低賃金を上げると商品価格も上がり、生活が楽にならないのではないか
  • 労働者の賃上げは必要だが、中小企業や個人店への支援も同時に必要

生活費の試算に注目する声だけでなく、賃上げと物価、企業経営のバランスをどう取るかに関心が集まっています。数字の大きさだけでなく、前提条件を確認して考えることが大切です。

最低賃金2026のよくある質問

2026年度の最低賃金はいつ決まりますか?

中央最低賃金審議会は2026年7月27日に次回会合を予定しています。ただし、そこで示されるのは都道府県別改定の目安です。東京・神奈川・千葉を含む最終額と発効日は、その後の地方最低賃金審議会を経て決まります。

最低賃金は75円上がるのですか?

まだ決まっていません。75円は労働者側が求めた全国平均の引き上げ額です。使用者側との協議や公益委員の判断を経て、目安額が示されます。

東京の最低賃金は2026年7月から変わっていますか?

変わっていません。2026年7月25日時点で適用されている東京都の最低賃金は1226円です。2026年度の新しい金額と発効日は未決定です。

最低賃金は学生アルバイトやパートにも適用されますか?

原則として、年齢や雇用形態に関係なく、学生アルバイト、パート、契約社員、試用期間中の労働者にも適用されます。派遣労働者は、派遣先の地域の最低賃金が基準になります。

時給1924円は2026年の東京の最低賃金ですか?

違います。東京都内でひとり暮らしをするために必要とされた月額28万8664円を、月150時間で割った生活費ベースの試算です。法定最低賃金の決定額ではありません。

まとめ

2026年度の最低賃金は、2026年7月25日時点ではまだ決まっていません。労働者側は全国平均で75円の引き上げを求めていますが、これは要求額であり、決定額ではありません。

現在の最低賃金は、東京1226円、神奈川1225円、千葉1140円、全国加重平均1121円です。東京のひとり暮らしに必要とされた時給1924円とは大きな差があり、物価高に賃金が追いついていない実情が見えます。

一方で、企業が人件費増を価格に転嫁できなければ、シフト削減、採用抑制、店舗閉鎖につながるおそれがあります。最低賃金の引き上げだけでなく、価格転嫁、中小企業支援、税・社会保障を組み合わせて、賃上げと雇用を両立できる環境を作ることが今後の課題です。

参考リンク

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