
100分de名著「シュルレアリスム宣言」第3回|デペイズマンとは?デュシャン・マグリット・研究所を解説|8/17 22:25
2026年8月17日(月)22:25からNHK Eテレで放送される「100分de名著」ブルトン『シュルレアリスム宣言』(3)「異質なものを並置せよ」では、シュルレアリスムを理解する重要語「デペイズマン(位置転換)」が中心テーマになります。
便器を「泉」として展示したマルセル・デュシャン、巨大な岩が宙に浮くような不思議なイメージで知られるルネ・マグリット。第3回では、なぜ「本来そこにないものを置く」だけで、見慣れた現実が急に奇妙に見えるのかをたどります。
8月17日「100分de名著」第3回の放送時間・出演者
| 番組名 | 100分de名著 ブルトン“シュルレアリスム宣言”(3)異質なものを並置せよ |
|---|---|
| 放送日 | 2026年8月17日(月) |
| 放送時間 | 22:25~22:50 |
| 放送局 | NHK Eテレ1・東京 |
| 講師 | 伊東順二(美術評論家/プロジェクトプランナー) |
| 司会 | 伊集院光、安部みちこ |
| 朗読 | 松尾スズキ |
| 語り | 目黒泉 |
シリーズの流れをつかむなら、まず第1回「20世紀の芸術革命」、続いて第2回「超現実とはなにか」を確認すると、第3回で「具体的にどんな表現方法へ進んだのか」が理解しやすくなります。司会の伊集院光さんのプロフィールもサイト内にあります。
デペイズマンとは?「場違い」にすることで現実を揺さぶる
公式番組データでは、デペイズマンを「本来あるべき場所や文脈から引き離し、異質なものや概念を文脈の異なる場所に並置することで、違和感や不思議さを生み出す手法」として説明しています。
普段、私たちは物を見るときに「これはここにあるはず」「これはこう使うもの」という文脈ごと理解しています。ところが、その対象だけを別の場所へ移すと、いつもの意味づけが崩れます。シュルレアリスムは、そのズレを偶然の面白さで終わらせず、現実の見え方そのものを組み替える力として使いました。
デュシャン「泉」とマグリットの絵はなぜ例に出る?
第3回の番組紹介で象徴的に挙げられているのが、デュシャンとマグリットです。デュシャンは日用品として見慣れた便器を、作品名「泉」として美術の場へ持ち込みました。対象そのものが変わらなくても、置かれる場所と名前、見る側の前提が変わるだけで意味が揺らぐことを示す例として理解できます。
マグリットの絵画では、現実にはあり得ない大きさや位置関係、意外な組み合わせがしばしば現れます。第3回で大切なのは「奇妙な絵を楽しむ」ことだけではなく、私たちが当たり前と思っている現実が、実は文脈や習慣によって組み立てられていると気づくことです。
「シュルレアリスム研究所」は人間のデペイズマンだった
公式番組データでは、作品上の技法だけでなく、劇作家・画家・詩人らが自由に出入りして交流するためにつくられた「シュルレアリスム研究所」にも注目します。異なる分野の人が同じ場所に集まること自体を「人間のデペイズマン」と捉える視点です。
専門や立場の違う人を意図的に並置すれば、普段の仲間内では出にくい発想が生まれる。番組では、その交流の「化学反応」から新しい芸術や文学が生まれた過程をたどります。これは現代のクリエイティブチームや異業種交流にも通じる考え方として読めます。
第1回・第2回から第3回へ|思想から表現の実践へ
第1回では、第一次世界大戦後の価値観への反発やダダとの関係から、ブルトンがなぜ理性中心の世界に疑問を抱いたのかを確認しました。第2回では、夢や無意識を含む「超現実」と、自動記述(オートマティスム)が中心になりました。
第3回のデペイズマンは、その問題意識を「見るものの配置を変える」方向へ押し広げます。心の内側から言葉を引き出す自動記述と、外の世界で物の関係をずらすデペイズマン。方法は違っても、どちらも理性や習慣が固定してしまった現実を揺さぶる試みと考えると、シリーズ全体がつながります。
よくある質問(FAQ)
デペイズマンとは簡単にいうと何?
本来あるべき場所や文脈から対象を引き離し、異質なものを別の文脈に並置して、強い違和感や不思議さを生み出す表現手法です。
第3回の放送時間は?
2026年8月17日(月)22:25~22:50、NHK Eテレ1・東京で放送予定です。
「シュルレアリスム研究所」は第3回でどう扱われる?
公式番組データでは、劇作家・画家・詩人らが自由に出入りし交流した研究所そのものを「人間のデペイズマン」の場として捉え、そこから新しい芸術や文学が生まれた流れを紹介します。
第1回・第2回も読める?
サイト内に第1回「20世紀の芸術革命」と第2回「超現実とはなにか」の解説記事があります。第3回の前に読むと流れがつかみやすくなります。
参考にした公式・一次情報
まとめ
「シュルレアリスム宣言」第3回は、デペイズマンを通して「物は同じでも、場所や文脈が変われば意味も変わる」というシュルレアリスムの実践を学ぶ回です。デュシャンやマグリットの作品だけでなく、異分野の人々が交わる「シュルレアリスム研究所」そのものを人間のデペイズマンとして見る点も重要。第1・2回と続けて読むと、ブルトンの思想が具体的な制作と交流へ展開していく流れが見えてきます。

