サイエンスZERO浸透圧発電とは?福岡の日本初施設・110kWの仕組みを解説|9/12 11:00

2026年9月12日(土)11時からNHK Eテレで「サイエンスZERO 海水×淡水=エネルギー!?夢の“浸透圧”発電」が再放送されます。テーマは、海水と淡水の塩分濃度差からエネルギーを取り出す「浸透圧発電」です。

番組で取り上げるのは、2025年に福岡で運転を始めた国内初の実用規模施設。海水淡水化で生じる濃縮海水と下水処理水という、これまで放流されていた2種類の水を使い、天候に左右されにくい発電を目指す点が最大の見どころです。仕組みと施設の規模を、公式・公的情報をもとに整理します。

サイエンスZERO「浸透圧発電」の放送時間・出演者

番組名サイエンスZERO 海水×淡水=エネルギー!?夢の“浸透圧”発電
放送局NHK Eテレ
再放送2026年9月12日(土)11:00~11:30
初回放送2026年9月6日(日)23:30~
出演谷岡明彦、井上咲楽、浅井理、川野剛稔
中心テーマ福岡で実用化された浸透圧発電

9月12日11時の枠は、9月6日に放送された回の再放送です。番組情報では、2025年に日本で初めて稼働した福岡の浸透圧発電施設へ入り、発電に使う「濃縮海水」と「下水処理水」、塩分濃度差からエネルギーを得る仕組みに迫ると案内されています。

浸透圧発電とは?海水と淡水の「濃度差」を電気に変える

福岡地区水道企業団の公式説明によると、浸透圧発電は塩分濃度の異なる2種類の水を、水だけを通す浸透膜で隔てて利用します。薄い側の水が濃い側へ移動する「浸透現象」で高圧側の水量が増え、その流れで水車を回して発電します。

今回の施設では、海水淡水化センター「まみずピア」から出る濃縮海水と、福岡市の和白水処理センターから出る下水処理水を利用します。どちらも通常は放流される水であり、未利用資源をエネルギー源へ変える考え方が特徴です。

福岡の施設はどこ?正味110kW・年間最大88万kWhを計画

施設は福岡市東区の「海の中道奈多海水淡水化センター(まみずピア)」敷地内にあります。福岡地区水道企業団は2025年8月に運転開始と案内し、計画値として正味発電電力約110kW、年間発電量最大約88万kWhを掲げています。

一日に使う水量の計画値は、濃縮海水約1万トン、下水処理水約9千トン。発電した電力とポンプなどで使用した電力の差が「正味電力」になるため、単に水車が生む電力だけを見るのではなく、システム全体の効率が重要になります。

なぜ24時間発電しやすい?太陽光や風力との違い

浸透圧発電の強みとして公式が挙げるのが高い稼働率です。まみずピアの濃縮海水と下水処理水は継続的に供給できるため、日照や風の強さに直接左右されません。福岡地区水道企業団は設備稼働率を約90%とし、太陽光発電の一般的な設備利用率より高い運転を目指しています。

一方で、どこでも同じ条件で導入できるわけではありません。塩分濃度差、膜の性能、ポンプに必要な電力、設備コストなどが成否を左右します。番組では「海水と淡水を混ぜれば簡単に発電できる」という単純な話ではなく、実用設備として成立させる工夫が見どころになります。

通常の海水でも使えるようになれば沿岸部への展開が広がる

現在の福岡の施設は、通常の海水より塩分濃度が高い「濃縮海水」を使うことで大きな濃度差を確保しています。協和機電工業は、将来は一般的な海水と下水処理水を使う方式の開発も進めていると説明しています。

通常の海水で十分な効率を出せるようになれば、海水淡水化施設だけでなく、沿岸部の下水処理場へ応用できる可能性が広がります。番組タイトルの「夢の発電」という言葉は、24時間運転だけでなく、未利用水を全国・海外でエネルギー化できる将来性にもつながっています。

科学・教養番組を横断して探したい場合は、テレビ・ドラマの関連記事から確認できます。

よくある質問

サイエンスZERO「浸透圧発電」の再放送はいつ?

2026年9月12日(土)11:00~11:30、NHK Eテレで放送予定です。

浸透圧発電は何を使って発電する?

福岡の施設では、海水淡水化で生じる濃縮海水と下水処理水の塩分濃度差を利用します。

福岡の施設の発電規模は?

計画値は正味発電電力約110kW、年間発電量最大約88万kWhです。

なぜ天候に左右されにくい?

発電に使う濃縮海水と下水処理水を継続的に供給でき、日照や風の有無を直接のエネルギー源にしないためです。

まとめ|捨てていた2種類の水をエネルギーに変えるのが浸透圧発電

9月12日11時の「サイエンスZERO」は、福岡で実用化された浸透圧発電を取り上げる再放送です。濃縮海水と下水処理水を浸透膜で隔て、濃度差による水の移動で水車を回すという仕組みが中心です。

日本初の実用規模施設は正味約110kW、年間最大約88万kWhを計画し、天候に左右されにくい高稼働率が特徴です。番組を見るときは、発電原理だけでなく「未利用だった水をどう価値へ変えたか」「通常の海水へ展開できるか」に注目すると、技術の可能性が理解しやすくなります。

このテーマの関連記事はこちら