プログラミングが学べる!スクラッチ公式ホームページの魅力
今後、小学校から必修化されるプログラミング教育。新たにはじまる授業ではパソコンを操作してプログラミングを学ぶことになります。その際、多くの学校ではスクラッチ(Scratch)というプログラミング学習環境を採用するでしょう。ところがスクラッチ(Scratch)についてあまり知らないという親御さんも多いのが現状です。
スクラッチ(Scratch)とはどのようなツールなのか、どうして教育現場に採用されやすいのか、子供でも扱えるのかなど、公式の情報などを交えて魅力を解説します。
目次
スクラッチ(Scratch)の魅力
スクラッチ(Scratch)は、子供や初心者がプログラミングを学習するために用意されたツールです。外国製ですが日本語対応がされているので安心して使うことができます。インターネット上の公式ホームページから無料で利用することができるのが特徴です。ユーザー登録しなくても利用できますが、登録することでより便利に使うことができます。ユーザー登録ではニックネームが推奨されており、子供のプライバシーは守られます。
参考:スクラッチ(Scratch)公式ホームページ(外部リンク)
子供が簡単操作!スクラッチ(Scratch)のプログラミング環境
スクラッチ(Scratch)の公式ホームページにアクセスすると、すぐにでもプログラミングを開始することができます。もちろんプログラミングの知識がまったくない子供や初心者でも問題ありません。なぜ、そのようなことが可能なのでしょうか。
一般的なプログラミングのイメージは、キーボードを使って難しそうな英文をカタカタと打ち込むスタイルではないでしょうか。確かに仕事としてプログラミングを組む場合、そのようなスタイルになることが多いです。しかしスクラッチ(Scratch)の公式ホームページでプログラミングをする際には、全く異なったスタイルをとります。
まずキーボードは、ほとんど使いません。かわりにメインとして使うのはマウスです。スクラッチ(Scratch)ではドラッグ・アンド・ドロップによってプログラムを組みます。子供が積み木を積み上げていく様子を想像してください。あの作業をパソコン上でおこなうイメージです。
例えば「対象を歩かせる」プログラムを作るには、「歩く」と書かれた積み木をドラッグ・アンド・ドロップするだけです。キーボードを使うのは、歩く歩数を入力する場合のみ。たったこれだけでひとつのプログラミングが完成します。
このように驚くほど簡単にプログラミングができるので、子供たちはゲーム感覚で直感的に操作して、ひとりでも作品を完成させることができるのです。
プログラミングが共有できる!スクラッチ(Scratch)公式ホームページ
スクラッチ(Scratch)の公式ホームページで作ったプログラムはネット上に公開することができます。実際、世界中のユーザーが思い思いのプログラム作品を毎日公開しているのです。スクラッチ(Scratch)公式ホームページで公開された作品は、他のユーザーが自由に閲覧したり遊んだりできます。
またその作品がどのように作られているのか、裏側のプログラム部分も自由に見ることができます。たとえば作品が正常に動かない場合、プログラムを見てデバッグ(間違いを見つけること)もできるのです。見つけたバグは公式ホームページのコメント欄に書いて制作者に伝えることができます。
また、自分でバグを修正して新たに公開することも可能です。そのためにはオリジナルのプログラミングをコピー(複製)して、修正や改変を加えてから、再アップします。これを「リミックス」と呼んでいます。リミックスはスクラッチ(Scratch)公式ホームページ上でひんぱんに行われている現象です。
挫折しにくい!プログラミング学習の順序
一般的なプログラミング学習の順序は、まずプログラミング言語の概要やコーディング(プログラムを書くこと)ルールなどを勉強してから、実際のプログラミング作業に取り掛かります。しかしこの学習順序だと最初から覚えることが多く、また一文字書き間違えただけでもプログラムは失敗です。その原因を見つけること自体、初心者には難しいでしょう。つまり、初心者や適性がない人は、実際にプログラムを完成させる前に挫折してしまうことが多かったのです。
一方のスクラッチ(Scratch)でのプログラミング学習の順序は、まず手を動かしてプログラミングに取り掛かり作品を完成させます。その後に概念やプログラミング的思考を学んでいくスタイルです。スクラッチ(Scratch)公式ホームページは、初心者でも「とりあえず作品を完成」できるように設計されています。作品が完成すると、達成感や満足感を得られるものです。すると「もっと勉強したい」という意欲がわきます。
つまり、スクラッチ(Scratch)ではプログラミング学習に対する敷居がとても低いのです。そのため途中で投げ出したり、挫折したりしにくくなっています。
スクラッチ(Scratch)を深く知る
スクラッチ(Scratch)はいつ、どこで、だれが作ったのでしょうか。スクラッチ(Scratch)について知ることで、より深い理解を得られます。
スクラッチ(Scratch)の公式情報
- プロジェクト開始時期:2000年
- リリース時期:2006年公開
- 開発された場所:米国マサチューセッツ工科大学の研究施設
- 作った人たち:ミッチェル・レズニックさんをはじめとしたMITメディアラボのライフロングキンダーガーテングループ
- 公式ホームページのユーザー登録者数:3500万以上(2019年1月現在)
注目するべきはスクラッチ(Scratch)公式ホームページへの登録ユーザー数です。3500万以上という数字は、Facebookやツイッター、インスタグラムなどのユーザー数と肩を並べています。
スクラッチ(Scratch)では絵を描いたり音楽を録音したりできます。またそれらを組み合わせてアニメーションやゲーム、ストーリーやアートを創ることもできるのです。完成した作品は世界中のユーザーに簡単に発信、共有することができます。 作品が他人の目に触れ、コミュニケーションがとれることは教育的にも良いこととされています。スクラッチ(Scratch)の公式ホームページではそれが可能です。
さまざまな国に対応しているプログラミング学習環境
スクラッチ(Scratch)の公式ホームページ下部には、言語を選択できるようになっています。日本で公式ホームページを閲覧すると、最初から日本語で表示されるので気づきにくいかもしれませんが、英語や他の国の言葉も選べるのです。
これは世界中の子供たちを対象にして作られたプログラミングの学習環境だということを意味します。
プロも使うプログラミング言語と似ている
プログラムは基本的にコンピューターに命令を与えたり、制御したりするものです。その際の命令文や制御構造は、プログラミング言語が違っても共通する部分があります。
スクラッチ(Scratch)にも、業界でメジャーなプログラミング言語であるC言語などと似ている部分があります。そのためスクラッチ(Scratch)で作ったプログラムは、それらの言語に書き写すことができるのです。
つまり子供のうちからスクラッチ(Scratch)で勉強することで、将来プログラマーを目指すときの予習をしていることにもなります。
子供のプログラミング教育に特化したスクラッチ(Scratch)
スクラッチ(Scratch)は子供のプログラミング学習に有効なツールです。無料で使え、個人情報の入力も必要ないことから、子供でも安心して利用することができます。少しでも興味がある人は、公式ホームページから会員登録をおこなうと良いでしょう。
参考:スクラッチ(Scratch)公式ホームページ(外部リンク)
スクラッチ(Scratch)公式ホームページに登録すると、完成したプログラムを世界中のユーザーと共有できます。他者とのコミュニケーションはプログラミング能力の向上にも役立つはずです。