『モンスター』140億円の絵画は実在する?モデル作品・ゴッホ『ひまわり』と価格の可能性|9/3 2:09
ドラマ『モンスター』第9話で登場する「140億円の絵画X」。ゴッホの『ひまわり』の連作として発見され、IT長者が140億円で購入したという設定から、「実在する絵がモデル?」「本当に140億円のゴッホ作品がある?」「『ひまわり』は何枚ある?」と気になった人も多いでしょう。
結論からいうと、第9話の絵画Xと140億円の売買事件はドラマ上の架空設定です。ただしモチーフとして使われているゴッホの『ひまわり』シリーズは実在し、日本の美術館が所蔵する一作もあります。また、1987年に『ひまわり』の一作が当時の美術品オークション最高額で落札された実際の出来事があり、ドラマの「世界的名画+記録的高額取引」という設定を理解するうえで重要な背景になります。
『モンスター』第9話の140億円絵画は実在する?
カンテレ公式第9話ストーリーでは、謎の絵画Xは23年前にゴッホ『ひまわり』の連作として発見され、IT長者・成沢大輔が画商から140億円で購入したと説明されています。しかし、作品名「絵画X」、成沢、岡村らの売買事件はドラマの物語です。現実に「23年前に新発見され140億円で売られたゴッホのひまわり」が存在したという意味ではありません。
第9話は美術史の再現ドラマではなく、美術品の真贋と市場価値を使ったリーガル・エンターテインメントです。したがって「モデル作品」を一枚に特定するより、ゴッホ『ひまわり』の複数作品と、実際の高額落札史を組み合わせたフィクションとして見るのが自然です。
モデルの中心はゴッホ『ひまわり』シリーズ
ロンドンのナショナル・ギャラリーによると、ゴッホは1888~1889年に花瓶のひまわりを描いた作品を7点制作しました。現在、公的に展示されている5点はロンドン、アムステルダム、ミュンヘン、フィラデルフィア、東京にあります。残る2点のうち1点は個人蔵、もう1点は第二次世界大戦で失われました。
第9話が「『ひまわり』の連作として見つかった」と設定しているのは、このように実際に複数バージョンが存在する作品だからこそ成立する仕掛けです。もし未知の一枚が出てきたら大発見になる、という想像がドラマの事件に説得力を与えています。
日本にある本物の『ひまわり』はSOMPO美術館所蔵
ナショナル・ギャラリーは、公開展示されている『ひまわり』の一作が東京にあることを案内しています。日本で知られるのは現在のSOMPO美術館が所蔵する作品で、1987年にクリスティーズの競売で取引された一枚です。
クリスティーズの公式資料では、この『ひまわり』は1987年に3,990万ドルで落札され、当時のオークションで売られた美術品の世界最高額になったと説明されています。当時として極めて大きな金額だったことが、日本でもゴッホと高額美術取引を強く結び付ける出来事になりました。
ドラマの「140億円」は何をモデルにした?
制作側が「140億円」という数字の直接モデルを公式に明言した資料は確認できません。そのため、特定の実在取引をそのまま再現した金額とは断定できません。
ただし、第9話がゴッホ『ひまわり』を題材にし、かつ“過去最高額”という言葉を使う構造は、1987年の『ひまわり』高額落札を連想させます。現実には3,990万ドルだった取引を、ドラマでは140億円という現代の視聴者にも一目で異常さが伝わる金額へ置き換えた可能性は考えられます。ここは公式発表ではなく、作品設定と実在の美術市場史を比較した推測です。
『ひまわり』はなぜ複数ある?偽物ではなく“連作”
『ひまわり』が何枚もあるからといって、それ自体が贋作を意味するわけではありません。ナショナル・ギャラリーによれば、ゴッホは南フランスのアルルで1888年8月に4点を制作し、1889年1月には3点の反復作を描きました。ゴッホ自身が同じモチーフを複数回描いた正規の連作です。
第9話はこの美術史上の事実を巧みに利用しています。「連作なら、知られていないもう一枚が見つかることもあるのでは?」という期待を入口にし、その期待が高額取引と贋作疑惑へつながります。
本物・贋作の価値は何で決まる?第9話が面白い理由
美術品の価格は、作者名だけで単純に決まるわけではありません。真贋、来歴、保存状態、希少性、展覧会歴、研究上の位置づけ、買い手同士の競争など多くの要素が重なります。特にゴッホのような市場流通の少ない巨匠作品では、確実な来歴と鑑定の重みが大きくなります。
『モンスター』第9話は、その仕組みを法律ドラマへ置き換えています。140億円で買った作品が贋作なら、購入者は「騙された」と考える。一方で、世間が注目し、新たな物語や希少性が生まれれば、作者が誰かとは別の価値も発生し得る。粒来はまさに、その“価値は誰が決めるのか”という曖昧な場所を利用して逆転します。
第9話の再放送は9月3日2:09から
『モンスター』第9話は、関西テレビで2026年9月3日(木)2時09分から再放送されます。本放送は2024年12月9日22時。絵画Xの事件そのものは、再放送で「真贋そのもの」だけでなく、粒来が作品の価値をどう組み替えるかに注目すると、美術背景とリーガルドラマの仕掛けを分けて理解しやすくなります。
また、直前の第8話は闇バイト事件と粒来の動きを扱っており、第9話で亮子が父の23年前の事件を追うきっかけにつながります。
よくある質問
140億円のゴッホ『ひまわり』は実在する?
ドラマ第9話の「140億円の絵画X」は架空です。実在する『ひまわり』シリーズには、1987年にクリスティーズで3,990万ドルで落札された一作があります。
ゴッホの『ひまわり』は1枚だけ?
いいえ。ナショナル・ギャラリーは、1888~1889年に花瓶のひまわりを描いた7点の作品が制作されたと説明しています。現在5点が世界の美術館で公開展示されています。
第9話の絵画XのモデルはSOMPO美術館の作品?
公式に「この一枚がモデル」とは発表されていません。ただし、日本所蔵の『ひまわり』が1987年に記録的高額で落札された事実は、第9話の設定を連想させる実在の背景として参考になります。
まとめ|実在するのは『ひまわり』連作、高額取引をドラマ向けに再構成
『モンスター』第9話の140億円の絵画Xは実在作品ではありません。一方、ゴッホの『ひまわり』が複数存在すること、東京を含む世界各地の美術館に作品があること、1987年に一作が当時のオークション最高額となる3,990万ドルで落札されたことは実際の美術史です。ドラマはこうした背景を使い、「未知の連作が見つかったら」「それが記録的高値で売れた後に贋作疑惑が出たら」という架空事件へ膨らませています。
参考情報
- カンテレ『モンスター』第9話公式ストーリー
- The National Gallery|Vincent van Gogh, Sunflowers
- The National Gallery|The Sunflowers
- Christie’s|1987年のSunflowers落札記録に関する公式資料

