解放区「罪と償い」当事者研究とは?再入者率53.7%と拘禁刑で変わる刑務所|9/21 01:28
2026年9月21日(月)午前1時28分からTBSで、ドキュメンタリー「解放区」「罪と償い ~懲らしめでは見えなかったもの~」が放送されます。TBS公式ページでは、札幌刑務所で始まった「当事者研究」に7か月密着し、繰り返し刑務所へ戻る受刑者の生きづらさと更生を考える1時間として紹介されています。
番組名から「犯罪者に甘いのでは?」と感じる人もいる一方、制度の目的は被害を軽く扱うことではありません。今回の焦点は、再犯を減らすために何が必要なのかを、2025年6月に導入された拘禁刑と、受刑者自身が困りごとを言葉にする対話の実践から見直すことです。
「罪と償い」9月21日の放送時間・制作情報
| 放送日時 | 2026年9月21日(月)1:28~2:28 |
| 番組 | ドキュメンタリー「解放区」 |
| タイトル | 罪と償い ~懲らしめでは見えなかったもの~ |
| 放送局 | TBS |
| 製作 | HBC北海道放送 |
| ディレクター | 三栗谷皓我 |
| 取材対象 | 札幌刑務所の「当事者研究」/7回目の服役となった60代男性受刑者 |
TBS番組表でも1:28~2:28の1時間枠が確認できます。公式ページでは、60代男性受刑者の当事者研究を7か月追い、貧困、いじめ、親からの暴力など、犯罪行為だけを見ていては分からない背景が対話によって浮かび上がる過程を扱うとしています。
今回の核心|「当事者研究」は刑務所で何をするのか
札幌刑務所で行われている「当事者研究」は、受刑者が自分の悩みや困りごとを持ち寄り、刑務官や外部の研究者も参加して対話しながら対処法を考える取り組みです。TBS公式は、繰り返し服役する人を対象に始まったと説明しています。
重要なのは、自分の行為を正当化する場ではなく、「どんな状況で困りごとが強くなり、どんな選択を繰り返してしまうのか」を言葉にしていく点です。本人が自分のパターンを理解できなければ、出所後に同じ状況へ戻ったとき別の行動を選ぶことも難しくなります。
再入者率53.7%とは?数字の意味を法務省資料で確認
番組が冒頭で示す53.7%は、法務省の令和7年版資料で確認できる令和6年の再入者率です。法務省によると、令和6年の再入者は7,957人で、新受刑者に占める割合は53.7%。前年の55.0%から1.3ポイント低下したものの、なお半数を超えています。
ここでいう再入者率は「犯罪をした人の53.7%が再犯する」という意味ではありません。刑務所に新たに入所した受刑者の中で、過去にも受刑歴がある人の割合です。番組を見る際は、数字の母集団を取り違えないことが大切です。
拘禁刑で刑務所はどう変わった?懲役・禁錮との違い
拘禁刑は2025年6月1日に導入され、従来の懲役と禁錮が廃止されました。法務省は、個々の受刑者の特性に応じて、作業・改善指導・教育などを柔軟に組み合わせ、改善更生と円滑な社会復帰を図る制度だと説明しています。
以前の懲役刑では作業を行うことが前提でしたが、拘禁刑では全員に同じ時間割を当てるのではなく、依存、福祉、認知機能、対人関係など本人の課題に合わせた処遇を組みやすくなりました。番組タイトルの「懲らしめでは見えなかったもの」は、処罰の有無ではなく、再犯防止のために“何を見なければならないか”を問う言葉として読むと分かりやすいです。
前作「罪と償い ~事件を裁いた先に~」とのつながり
同じ「解放区」では2025年5月に、「罪と償い ~事件を裁いた先に~」が放送されています。前作は若者による凶悪事件や加害者のその後を追い、拘禁刑導入を前に「裁いた後」の更生を問いかける内容でした。
今回の2026年版は、その問いを刑務所の現場へさらに近づけています。制度改正を説明するだけではなく、7回目の服役となった一人の受刑者が対話を重ねる時間を追うことで、「本人の背景を理解すること」と「罪の責任を問うこと」をどう両立させるのかを考える構成です。関連記事はテレビ・ドラマ記事一覧から確認できます。
よくある質問
「罪と償い ~懲らしめでは見えなかったもの~」は何時から?
2026年9月21日(月)1:28~2:28、TBSで放送予定です。番組公式では9月20日放送回として案内されています。
再入者率53.7%とは何の数字?
法務省の令和7年版再犯防止推進白書などで示された、令和6年の新受刑者に占める再入者の割合です。
拘禁刑はいつ始まった?
2025年6月1日に導入され、懲役と禁錮が廃止されました。
番組の制作はどこ?
HBC北海道放送です。ディレクターは三栗谷皓我さんです。
まとめ|更生を「反省したか」だけで終わらせない1時間
「罪と償い ~懲らしめでは見えなかったもの~」は、札幌刑務所で行われる当事者研究を通して、再犯の背景にある生きづらさと、更生のための具体的な対話を追うドキュメンタリーです。再入者率53.7%という数字と、拘禁刑という制度改正を、一人の受刑者の7か月の変化と結びつけて見せます。
罪の責任を曖昧にすることと、再犯を防ぐために背景を理解することは同じではありません。出所後に同じ困難へ直面したとき別の選択をできるようにするには何が必要か。番組は、刑罰の目的を「懲らしめ」だけで考えたときに見落とすものを、現場から問い直す内容です。

