
吉田麻也が米国永住権を取得!グリーンカードは難しい?取り方・MLSでのメリットを解説
LAギャラクシーが、吉田麻也選手のアメリカ永住権(グリーンカード)取得を発表しました。
ニュースを見て、「永住権はそんなに簡単に取れるの?」「アメリカに何年か住めば取得できる?」「なぜサッカー選手が永住権を取る必要があるの?」と疑問に思った人も多いのではないでしょうか。
今回のポイントは、吉田選手がアメリカ国籍になったことではありません。日本国籍のまま、アメリカで長期的に暮らし働ける資格を得たということです。さらにMLSでは、永住権を持つ選手が国内選手として扱われるため、LAギャラクシーは外国人枠を一つ空けられます。
この記事では、吉田麻也選手の永住権取得で何が変わるのか、グリーンカードの取得は難しいのか、一般的にはどのような方法で申請するのか、本人とクラブにどんなメリットがあるのかを整理します。
この記事の要点
吉田麻也選手の具体的な申請区分は公表されていません。アメリカに約3年住んだから自動的に取得できたわけではなく、家族・雇用・卓越した能力など、いずれかの資格要件を満たして審査を受ける必要があります。MLSでは永住権取得により国内選手扱いとなり、クラブの外国人枠を使わなくなる点が最大の変化です。
目次
吉田麻也が米国永住権を取得、何が変わった?
LAギャラクシーは2026年7月16日(日本時間17日)、吉田麻也選手が米国の永住権を取得したと発表しました。これにより、吉田選手は今後、LAギャラクシーのロースター上で国際選手枠を占めない国内選手として扱われます。
吉田選手は2023年8月にLAギャラクシーへ加入し、主将として2024年のMLSカップ制覇に貢献しました。クラブとは2026年シーズン終了まで契約しており、今回の永住権取得は、少なくとも現在の契約期間中の編成に直接影響する出来事です。
2026年のMLSでは、30クラブに合計241の国際選手枠が配分され、枠そのものをクラブ間でトレードすることもできます。限られた枠を一つ使わなくて済むため、LAギャラクシーは海外選手を補強する余地を広げられます。ちょうど夏の移籍期間に当たるため、ロースター運用の自由度が高まるタイミングでもあります。ただし、クラブが新たな補強を予定していると発表したわけではありません。
アメリカの永住権(グリーンカード)とは
グリーンカードは、アメリカで合法的な永住者であることを示すカードの通称です。正式には「Permanent Resident Card」と呼ばれ、保有者は原則としてアメリカに継続して住み、幅広い仕事に就くことができます。
永住権と市民権は別のもの
永住権を取得しても、アメリカ国籍を取得したことにはなりません。吉田選手は日本国籍のまま米国永住者になったと考えれば分かりやすいでしょう。
米国市民権を得る「帰化」は、永住権とは別の手続きです。永住者には連邦選挙の投票権や米国パスポートはなく、一定の条件を満たした人が希望する場合に、改めて帰化申請を行います。したがって、今回の発表だけで「吉田麻也選手がアメリカ人になった」と受け取るのは誤りです。
「永住」でもカードの更新は必要
永住権という名称から、一度取得すれば何もしなくてよいように見えます。しかし、一般的なグリーンカードには有効期限があり、期限が近づけば更新手続きが必要です。結婚などを基礎にした一部のケースでは、最初に2年間の条件付き永住権が与えられ、条件を外す手続きが必要になることもあります。
ただし、カードの有効期限と永住者としての身分は同じではありません。カードが期限切れになったからといって身分が直ちに消えるわけではありませんが、就労証明や再入国などで支障が出るため、適切な更新が欠かせません。
なぜMLSでは「国内選手扱い」になるのか
MLSの2026年ロースター規則では、米国を本拠地とするクラブについて、米国市民だけでなく、米国永住権を持つ選手も国内選手に含まれます。リーグに所属している間に永住権を取得した場合も、そのシーズンから国内選手として扱われます。
これは「サッカー上の国籍が変わった」という意味ではありません。FIFAの代表資格や日本代表としての扱いとは別に、MLSがロースター管理のために定めている区分です。吉田選手が日本代表選手であることや、日本国籍を持つことに変化はありません。
MLSには国内選手の登録上限がない一方、国際選手枠には限りがあります。したがって、外国籍の選手が永住権を取得して国内選手に切り替わると、チームは同じ選手を保有したまま国際枠を一つ回復できます。
日本代表をめぐる話題では、ワールドカップ後の強化や監督人事も注目されています。関連記事として、森保監督の半年限定続投と次期監督問題もまとめています。
LAギャラクシーが得る3つのメリット
外国人枠を一つ空けられる
最も分かりやすいメリットは、吉田選手が国際選手枠を使わなくなることです。クラブは空いた枠を利用して、新たな外国籍選手を獲得できます。守備の中心である吉田選手を残したまま編成の選択肢を増やせるため、実質的に戦力枠が広がったと考えられます。
国際枠を取引するコストを抑えられる
MLSでは国際選手枠をクラブ間で取引できます。必要な枠が足りなければ、ほかのクラブとの交渉で取得する方法もありますが、そのためには金銭や別の資産を差し出す可能性があります。吉田選手が国内扱いになれば、そうした取引をせずに済む、または別の補強へ資源を回せる点も利点です。
契約や遠征の手続きを安定させやすい
永住権があれば、特定の雇用主や契約に強く結び付いた一時的な就労資格よりも、アメリカでの就労基盤が安定します。選手本人の在留資格が長期的に安定することは、クラブにとっても契約更新やシーズン準備の不確定要素を減らす材料になります。
吉田麻也本人が永住権を取るメリット
転職や契約変更の自由度が高まる
一時的な就労ビザは、雇用主や活動内容に条件が付くことがあります。永住権を得ると、原則として特定クラブだけに依存せずアメリカで働けるため、現役中の移籍だけでなく、引退後に指導者、解説者、事業家として活動する場合にも選択肢が広がります。
家族を含めた生活基盤を築きやすい
長期居住の資格が安定すれば、住居、教育、金融、保険など生活面の計画も立てやすくなります。吉田選手が将来どこを生活拠点にするかは公表されていませんが、選手引退後も米国と関わる選択肢を残せることは大きな意味を持ちます。
クラブでの価値が上がる
同じ実力の選手であっても、国際枠を使う選手と使わない選手では、MLSクラブにとって編成上の扱いやすさが異なります。永住権取得はプレー能力とは別の面で、吉田選手のロースター価値を高める可能性があります。
アメリカ永住権の取得は難しい?
結論から言えば、誰でも数年住めば取れる資格ではなく、一般的には簡単ではありません。アメリカでの滞在年数だけを理由に永住権が自動的に与えられる制度ではないためです。
申請者は、家族関係、雇用、投資、人道上の事情、抽選など、法律で定められたカテゴリーのいずれかに該当しなければなりません。そのうえで、証拠書類の提出、身元確認、健康診断、必要に応じた面接などの審査を受けます。カテゴリーによっては年間発給数に上限があり、申請から承認まで長期間待つこともあります。
有名スポーツ選手なら簡単なのか
国際的な実績を持つスポーツ選手には、雇用ベースの永住権のうち、卓越した能力を持つ人を対象とする区分などが検討されることがあります。しかし、有名であれば無条件に認められるわけではありません。継続的な国際的評価、受賞歴、報道、競技実績、今後も専門分野で活動する意思などを、多数の資料で示す必要があります。
吉田選手は日本代表の元主将としてワールドカップに出場し、欧州各国とMLSで長くプレーしてきました。ただし、どの申請カテゴリーを利用したかは本人やクラブから公表されていません。そのため、「卓越能力枠で取った」「クラブが申請した」と断定することはできません。
取得までの期間は人によって大きく違う
申請期間は、カテゴリー、出生国、移民ビザの空き状況、書類の内容、審査機関の処理状況によって変わります。数カ月で進むケースもあれば、何年も待つケースもあります。吉田選手がLAギャラクシー加入から約3年で取得したように見えても、渡米前から準備していた可能性や、異なる資格で米国に滞在しながら申請した可能性もあり、外部から正確な期間は分かりません。
グリーンカードはどうやって取るのか
永住権の取り方は一つではありません。米国市民や永住者の家族を通じる方法、米国企業の雇用を基礎にする方法、特別な能力や実績を自ら証明する方法、一定額の投資と雇用創出を条件とする方法、人道上の保護を受けた人向けの方法などがあります。
一般的な申請の流れ
| 段階 | 主な内容 |
|---|---|
| 1. 資格区分を確認 | 家族、雇用、卓越能力、投資など、該当するカテゴリーを確認する |
| 2. 移民請願を提出 | 家族や雇用主、または申請者本人が、カテゴリーに応じた請願書を提出する |
| 3. ビザ枠を確認 | 人数制限がある区分では、優先日と移民ビザの空きを待つ |
| 4. 永住権を申請 | 米国内なら在留資格変更、国外なら領事手続きを進める |
| 5. 審査を受ける | 指紋採取、身元確認、健康診断、必要に応じて面接を受ける |
| 6. 承認 | 承認後に永住者となり、グリーンカードが発行される |
一時的な就労ビザと永住権は別物です。著名なスポーツ選手が利用することのあるO-1ビザなどは、あくまで一定期間の活動を認める非移民ビザです。そこから永住権を目指す場合も、別途、移民法上の資格を満たして申請する必要があります。
申請は証拠の組み立てや税務への影響が複雑なため、実際に検討する人は、米国移民法を扱う弁護士や税務の専門家へ相談するのが現実的です。
取得後に知っておきたい更新・海外滞在・税金
長期間アメリカを離れると問題になることがある
永住権は「アメリカを生活の本拠にする意思」が前提です。短期間の海外旅行で直ちに失うものではありませんが、長期間にわたり米国外で暮らしたり、住居や仕事など生活の中心を海外へ移したと判断されたりすると、永住権を放棄したとみなされる可能性があります。
長期の海外滞在を予定する場合には、出国前に再入国許可を申請する方法があります。ただし、許可があれば必ず永住権を維持できるという保証ではなく、滞在期間や生活実態が総合的に見られます。将来、日本を主な拠点に戻す場合、吉田選手にも生活設計上の判断が必要になるでしょう。
米国への税務申告が必要になる
米国の永住者は、原則として居住地にかかわらず、世界各国で得た所得を米国へ申告します。日本やほかの国で収入がある場合も対象になり得ます。ただし、同じ所得へ二重に税金がかからないよう、租税条約や外国税額控除などの制度があります。
つまり、グリーンカードは就労や生活の自由度を高める一方で、税務申告や居住実態を維持する責任も伴う資格です。単にMLSの外国人枠を外すためだけの軽い手続きではありません。
永住権を手放す場合も正式な手続きが必要
将来、米国で生活する意思がなくなった場合は、永住権を正式に放棄する手続きがあります。長期間使わなければ自然に消えると考えるのではなく、税務上の扱いも含めて確認する必要があります。保有期間や資産状況によっては、放棄時の税務が複雑になるケースもあります。
ネット全体の反応と今後の見通し
ネット上では、オランダ、イングランド、イタリア、ドイツ、アメリカと環境の異なるリーグへ適応してきた吉田選手のキャリアを改めて評価する声が目立ちます。語学力や主将としての統率力、選手会での活動なども含め、競技以外の能力の高さを象徴する出来事として受け止められています。
また、LAギャラクシーが外国人枠を空けられる点から、クラブが吉田選手を単なる短期の助っ人ではなく、重要な戦力として扱っていると見る反応もあります。現役引退後にアメリカで指導者経験を積み、日本代表や日本サッカーへ還元してほしいという期待も広がっています。
一方で、永住権取得後には米国を生活の中心にする意思や税務上の義務が求められるため、外国人枠対策だけで説明できない決断だという指摘もあります。「アメリカに3年住めば取れる」「市民権を得た」といった誤解も見られますが、実際には資格要件の審査を受ける必要があり、市民権とも別です。
よくある質問
吉田麻也はアメリカ国籍になったのですか?
いいえ。今回発表されたのは米国永住権の取得です。日本国籍のまま米国で永住・就労できる資格を得たもので、米国市民権の取得ではありません。
日本代表としてプレーできなくなりますか?
永住権の取得だけで代表資格は変わりません。MLSでの「国内選手」はリーグの登録区分であり、FIFAの代表資格とは別です。
アメリカに何年住めば永住権を取れますか?
単純な居住年数だけで自動取得する制度ではありません。家族、雇用、卓越能力、投資などの資格カテゴリーに該当し、審査を通過する必要があります。
吉田麻也はどの方法で取得したのですか?
クラブの発表では取得した事実とMLSでの扱いだけが示され、申請カテゴリーは明らかにされていません。国際的な実績を持つ選手向けの雇用カテゴリーなども考えられますが、断定はできません。
まとめ
吉田麻也選手の米国永住権取得により、LAギャラクシーでは外国人枠の対象から外れ、国内選手として登録されます。クラブは国際枠を一つ空けられ、吉田選手本人も米国での就労や将来の活動について自由度が高まります。
ただし、グリーンカードはアメリカに数年住むだけで自動的に取れるものではありません。法律上のカテゴリーに該当し、書類と実績を示して審査を受ける必要があります。さらに取得後も、カードの更新、海外滞在、世界所得の税務申告などの責任があります。
今回の取得は、MLSの枠を空けるだけでなく、吉田選手が米国で築いてきた信頼と将来の選択肢を示す出来事といえそうです。ワールドカップをめぐるお金の仕組みが気になる人は、ワールドカップ2026の賞金と日本代表への分配もあわせてご覧ください。
参考にした主な公式情報
- MLS「2026 Roster Rules and Regulations」
- LAギャラクシー「Maya Yoshidaとの再契約」
- 米国移民局「Green Card Eligibility Categories」
- 米国移民局「Maintaining Permanent Residence」
- 米国内国歳入庁「Green Card Test」

