花王の2026年上期はなぜ過去最高営業利益?カンブリア宮殿で見る業績回復のポイント【10/1】|10/1 23:06
2026年10月1日の「カンブリア宮殿」公式ページは、花王について「今年上期の営業利益は過去最高を記録した」と紹介しています。身近な日用品メーカーの業績が、なぜここまで回復したのでしょうか。
番組の焦点は、単発のヒット商品だけではなく、長谷部佳宏社長が進めてきた構造改革と技術の再構築です。この記事では、上期業績を「価格」「事業ポートフォリオ」「資本効率」「DX」「技術」という経営面から読み解きます。
放送情報
| 項目 | 内容 |
| 番組 | 日経スペシャル カンブリア宮殿 |
| 放送 | 2026年10月1日(木)23:06~23:55/テレビ東京系 |
| ゲスト | 花王 代表取締役 社長執行役員 長谷部佳宏 |
| 番組公式の紹介 | 2026年上期の営業利益が過去最高 |
| 経営計画 | K27 |
2026年上期の「過去最高営業利益」とは?
テレビ東京の番組公式は、長谷部社長就任以来、花王の業績が急回復し、2026年上期の営業利益が過去最高を記録したと紹介しています。花王のIRサイトでも、2026年8月5日に第2四半期決算資料が公表されています。
なお、決算数字を比較する際は会計基準や表示区分の変更にも注意が必要です。花王は2026年第1四半期からIFRS第18号を早期適用しており、前年数値も比較のため組み替えられています。単純に古い資料の数字と並べるより、会社が示す比較ベースで確認するのが確実です。
第1四半期から利益は大きく伸びていた
花王の2026年第1四半期決算では、売上高は4,132億円、営業利益は449億円で、前年同期比では売上高6.0%増、営業利益45.3%増と発表されました。上期の過去最高営業利益は、年初から収益改善が進んでいた流れの延長にあります。
ただし、業績回復を一つの商品ヒットだけで説明するのは適切ではありません。花王は複数事業を持つため、価格改定、販売構成、コスト、事業ポートフォリオ、海外、ケミカルなど複数の要因が利益へ影響します。
構造改革で「売上より収益性」を重視
K27で花王が重視してきたのは、量ではなく質の成長です。トップメッセージでは、構造改革によって事業ポートフォリオの輪郭が明確になり、資源配分の精度が高まったと説明しています。
売上を増やせても利益率が低い事業へ資本を使い続ければ、会社全体の価値は上がりにくくなります。そこで、事業ごとにROICなどを見ながら投資効率を管理し、強い事業へ資源を寄せる方向へ経営を変えてきました。
価格改定と「稼ぐ力」の改革
K27では、事業・人的資本の構造改革に加え、戦略的値上げや稼ぐ力の改革による収益性向上が明示されています。原材料や物流費などのコスト変動が大きい環境では、価格と商品価値のバランスを見直すことが利益回復に直結します。
ただし、値上げだけで成長を続けることはできません。消費者が価格に見合う価値を感じる商品を投入し続ける必要があります。アタックZEROやビオレの新技術が番組で同時に取り上げられるのは、収益改善と商品価値向上がセットであることを示す構成といえます。
DXとAIは業績回復にどう関係する?
花王はK27の達成に向け、AIを中核としたDXを全社的に推進しています。2026年には経済産業省と東京証券取引所の「DX銘柄2026」に選定されました。
花王は、基幹システムのデータ活用、「My Kao」によるデータ活用基盤、デジタル人材育成などを通じて、商品設計から生産・販売までを高速化する方針です。DXの目的はIT導入そのものではなく、意思決定や商品開発、事業運営のスピードを上げることにあります。
過去最高利益の先に何を目指す?
K27の2027年度目標には、過去最高営業利益の更新に加え、ROIC11%以上、EVA700億円以上、海外売上高8,000億円以上が掲げられています。つまり、利益の絶対額だけでなく、資本効率と海外成長も同時に追う計画です。
長谷部社長はK27を通過点と表現し、構造改革で作った基盤を使って次の成長を取りにいくフェーズへ進む考えを示しています。カンブリア宮殿では、過去最高という結果よりも、利益が再現可能な仕組みになっているかが重要な見どころになります。
参考・公式情報
- https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
- https://www.kao.com/jp/investor-relations/library/archive/
- https://www.kao.com/jp/corporate/strategy-and-mid-term-plan/
- https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2026/20260413-001/
よくある質問(FAQ)
花王の2026年上期営業利益は過去最高ですか?
テレビ東京の「カンブリア宮殿」公式ページは、2026年上期の営業利益が過去最高を記録したと紹介しています。
2026年第1四半期の営業利益はいくらでしたか?
花王の決算短信では449億3百万円で、前年同期比45.3%増でした。
業績回復はヒット商品だけが理由ですか?
商品ヒットに加え、構造改革、事業ポートフォリオ、価格戦略、資本効率、DXなど複数の要因を見る必要があります。
K27の営業利益目標は?
2027年度に過去最高営業利益を更新することが目標の一つとして掲げられています。
まとめ
花王の2026年上期過去最高営業利益は、単独商品の成功だけではなく、構造改革、収益性重視、投資効率、DX、技術による商品価値向上が組み合わさった結果として見る必要があります。
カンブリア宮殿では、業績の数字そのものより、長谷部社長が「稼ぐ力」をどう再現可能な構造へ変えたのかが重要です。上期の過去最高はゴールではなく、K27とその先の成長戦略を確認する材料になります。

