日曜美術館「長崎 祈りのかたち」作品・出演者は?被爆のマリア像も【8月9日】|8/9 20:00

2026年8月9日(日)午後8時からNHK Eテレで放送される「日曜美術館」は、「長崎 祈りのかたち 被爆の記憶を刻む美」。長崎への原爆投下から81年となる日に、坂本美雨さんが被爆の記憶を刻んだ絵画、染織、宗教美術を訪ねます。

番組で紹介されるのは、黄色に塗り込められた飛永頼節の抽象画、明坂尚子が再生した草木で染めたタペストリー、原爆症と闘った池野清の樹木の絵、そして浦上天主堂に残る「被爆のマリア像」です。この記事では、放送前に知っておくと作品の見え方が変わる背景と、出演者、見逃し配信の確認方法を整理します。

この記事の要点

  • 放送は2026年8月9日(日)20:00~20:45、NHK Eテレ
  • 坂本美雨さんが長崎を歩き、被爆者が残した美術と祈りを見つめる
  • 飛永頼節、明坂尚子、池野清の作品が主な見どころ
  • 浦上天主堂の「被爆のマリア像」も紹介される
  • 放送日は長崎原爆投下から81年の8月9日
  • 見逃し配信はNHK ONEで番組名を検索し、配信期限を確認する

日曜美術館「長崎 祈りのかたち」の放送日時・内容

番組名日曜美術館 長崎 祈りのかたち 被爆の記憶を刻む美
放送日2026年8月9日(日)
放送時間20:00~20:45
放送局NHK Eテレ1・東京
案内役坂本美雨
主なテーマ長崎の被爆者が残した絵画・染織・宗教美術と、作品に宿る祈り

公式番組情報では、1945年8月9日に原爆が投下された長崎で、あの日を生き抜いた人々が制作した作品をたどります。惨状を直接描いた記録画だけではなく、抽象画、草木染、樹木の絵、傷ついた聖母像など、言葉だけでは伝えきれない記憶が「美」の形で残されている点が特徴です。

戦争を暮らしの記憶から考える関連記事として、「あさイチ戦時中の食事は何?配給・代用食・すいとん」もあわせて読むと、絵画とは異なる入口から戦争体験の継承を考えられます。

番組で紹介される作品と人物

作家・対象番組で注目される内容
飛永頼節原爆の閃光を思わせる黄色に覆われた抽象画
明坂尚子被爆後に再生した草木で糸を染めたタペストリー
池野清原爆症と闘いながら残した、静かで謎めいた樹木の絵
被爆のマリア像原爆で焼かれた浦上天主堂の聖母像。宗教を超えて祈りを集める存在
築地重信被爆の記憶を絵にし、語り継ぐ語り部・被曝画制作者

共通するのは、被爆の出来事を説明するためだけに作られた作品ではないことです。作家自身の身体感覚、失った家族への思い、病とともに過ごした時間、祈りの積み重ねが、色や素材、形に変換されています。

飛永頼節《レクイエム》|黄色が示す原爆の閃光

飛永頼節は学徒動員中に被爆し、のちに原爆の記憶と向き合う抽象作品を制作しました。番組では、画面が黄色に塗り尽くされた作品が登場します。長崎県美術館で紹介された《レクイエム》のシリーズでは、この黄色が飛永の目に焼きついた原爆の閃光と結び付けて語られています。

被爆を描く作品というと、壊れた街や傷ついた人を具体的に表した絵を想像しがちです。しかし、強烈な光、熱、恐怖の感覚は、具象的な形よりも、一面の色や重なった絵の具によって迫ってくることがあります。番組では「なぜ黄色なのか」を意識して見ると、抽象画が個人の記憶を伝える方法として選ばれた意味が見えやすくなります。

明坂尚子の草木染タペストリー|再生した植物と母の記憶

明坂尚子は9歳で被爆し、母を失いました。番組で紹介されるのは、原爆で焼かれた長崎の地に再び芽吹いた草木を用い、糸を染めて織り上げたタペストリーです。

草木染は、植物ごとに異なる色が生まれ、採取した季節や土地によっても表情が変わります。焼け野原から再生した植物を素材にすることは、失われた命を忘れない行為であると同時に、残された土地が新しい命を育てた事実を作品に刻むことでもあります。悲しみだけでなく、再生の時間そのものが織り込まれている点が見どころです。

池野清《樹》《樹骨》|原爆症と闘い描いた木々

長崎出身の洋画家・池野清は、戦後、原爆症と闘いながら制作を続け、1960年に短い生涯を閉じました。長崎県美術館には、1960年制作の《樹》《樹骨》《木立》など、単純化された樹木を厚い絵の具で描いた作品が所蔵されています。

枝や幹は生き物らしく伸びる一方、寒色を基調とした画面には静けさと緊張感があります。木は再生の象徴にも、傷ついた身体にも見えます。番組が「謎めく樹木の絵」と表現するのは、作品が一つの意味に固定できず、見る人自身の記憶や感情を映すからでしょう。

文学や音声作品を通して戦争の感覚に触れたい人は、「『五分後の世界』をAudibleで聴いた感想|戦争の生々しさと桐谷健太の朗読」も参考になります。

被爆のマリア像とは?浦上天主堂に残る祈りの象徴

「被爆のマリア像」は、原爆で崩壊した旧浦上天主堂の祭壇に置かれていた木製の聖母像です。焼失したと思われていましたが、瓦れきの中から頭部が見つかり、現在は浦上天主堂で大切に安置されています。

焼け焦げた頬、失われた彩色、空洞になった目は、原爆の熱と破壊を無言で伝えます。一方、像はカトリック信者だけのものにとどまらず、被爆者の追悼や核兵器のない世界を願う場で、宗教や国境を超えた祈りの象徴として受け止められてきました。

2025年8月9日に浦上教会で行われた平和祈願ミサでも、被爆のマリア像と、崩壊した天主堂から残った被爆十字架が語られています。番組では作品としての造形だけでなく、像の前に人々が集まり続ける時間そのものが「祈りのかたち」として映し出されます。

坂本美雨と専門家・語り部の出演者

  • 坂本美雨:長崎を訪ね、作品と制作者の記憶に向き合う
  • 奥野正太郎:長崎原爆資料館学芸員
  • 森園敦:長崎県美術館学芸員
  • 福満葉子:長崎県美術館学芸専門監
  • 築地重信:語り部・被曝画制作者
  • 髙見三明:カトリック長崎大司教区名誉大司祭

美術館の学芸員だけでなく、原爆資料館の学芸員、被爆の記憶を絵にする語り部、宗教者が出演します。同じ作品を「美術史」「被爆の記録」「個人の証言」「祈り」という複数の視点から見る構成が期待できます。

2026年8月9日、被爆81周年に見る意味

長崎市では2026年8月9日、平和公園で被爆81周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が午前10時45分から11時45分まで開かれます。原爆が炸裂した午前11時2分という時刻を経て、同じ日の午後8時にこの番組を見ることになります。

81年がたち、被爆を直接語れる人は少なくなっています。作品は証言の代わりではありませんが、色、素材、傷、筆触を通して、記録に残りにくい感覚や祈りを次の世代へ渡せます。番組タイトルの「祈りのかたち」は、宗教像だけでなく、絵を描くこと、糸を染めること、作品を保存し見ることまで含む言葉として受け取れます。

見逃し配信はどこ?NHK ONEで確認

「日曜美術館」は、NHKのインターネットサービスNHK ONEで同時配信・見逃し配信の対象になる場合があります。サービス内で「日曜美術館」または「長崎 祈りのかたち」と検索してください。

  • 放送中:NHK ONEのEテレ同時配信を確認
  • 見逃した場合:番組名または放送日「8月9日」で検索
  • 配信期限:番組ページに表示される日時が基準
  • 長期視聴:NHKオンデマンドで配信される場合は作品ページを確認

放送回によって配信の有無や期限が異なります。再放送の扱いでは見逃し期間が放送時刻と一致しないこともあるため、NHK ONEの番組ページに表示される期限を確認するのが確実です。

検索で気になるポイント

  • 飛永頼節の黄色い絵は何を表しているのか
  • 明坂尚子はどの植物で糸を染めたのか
  • 池野清の「樹」の絵は長崎県美術館で見られるのか
  • 被爆のマリア像は浦上天主堂のどこにあるのか
  • 築地重信が描いた被曝画と証言の内容
  • 日曜美術館の見逃し配信期限と再放送

作品名や展示状況は、長崎県美術館、長崎原爆資料館、浦上天主堂など各施設の公式案内で確認できます。実物を訪ねる場合は、展示替え、公開時間、教会行事、撮影ルールを事前に確認してください。

よくある質問

日曜美術館「長崎 祈りのかたち」は何時から?

2026年8月9日(日)午後8時から8時45分まで、NHK Eテレ1・東京で放送予定です。

番組で紹介される作品は?

飛永頼節の黄色い抽象画、明坂尚子の草木染タペストリー、池野清の樹木の絵、旧浦上天主堂から残った被爆のマリア像などが紹介されます。

飛永頼節の絵はなぜ黄色い?

《レクイエム》の黄色は、飛永が被爆時に感じた原爆の閃光や、戦後に見た人影の記憶と結び付けて解説されています。

池野清の《樹》はどこに所蔵されている?

《樹》《樹骨》《木立》はいずれも長崎県美術館の所蔵作品です。常時展示とは限らないため、公開状況は美術館の公式サイトで確認してください。

被爆のマリア像はどこにある?

長崎市本尾町の浦上天主堂に安置されています。教会は祈りの場のため、拝観時は現地の案内や撮影ルールに従ってください。

見逃し配信はある?

NHK ONEで配信対象になる場合があります。「日曜美術館」で検索し、番組ページに表示される配信期限を確認してください。NHKオンデマンドで扱われる場合もあります。

まとめ

2026年8月9日の「日曜美術館 長崎 祈りのかたち 被爆の記憶を刻む美」は、被爆の事実を説明するだけでなく、人が記憶を抱えながらどのように作品を生み、祈りを残したのかを見つめる45分です。

飛永頼節の黄色、明坂尚子の草木染、池野清の木々、被爆のマリア像の傷。それぞれ表現方法は異なりますが、失われた命を忘れず、未来へ渡そうとする点でつながっています。放送中は作品の色や素材に注目し、視聴後は「記憶を受け継ぐために美術ができること」を考えると、番組のテーマをより深く受け取れます。

主な確認先

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