
きょうの健康「中耳炎」大人の症状・種類・治療|真珠腫性中耳炎は放置に注意【8月4日】
2026年8月4日(火)のNHK Eテレ『きょうの健康』は、選「これで解消!耳の不快な症状『中耳炎』」。子どもの病気と思われがちな中耳炎について、大人にも起こる症状、急性・滲出性・慢性・真珠腫性の違い、最新の治療を取り上げます。
「耳が痛い」「風邪のあとから聞こえにくい」「耳だれが続く」「中耳炎は何日で治る?」「放置するとどうなる?」と検索している人向けに、番組の要点と耳鼻咽喉科の公的・専門情報を分けて整理しました。
耳の強い痛み、急な聞こえの低下、顔の動かしにくさ、激しいめまい、耳の後ろの腫れなどがある場合は、テレビやネットの情報だけで判断せず、早めに医療機関へ相談してください。
この記事の要点
- 放送は2026年8月4日(火)20時30分~20時45分、NHK Eテレ
- 講師は自治医科大学附属さいたま医療センター教授の吉田尚弘医師
- 急性中耳炎は耳痛・発熱、滲出性中耳炎は聞こえにくさ・耳の詰まりが中心
- 大人の片側だけの滲出性中耳炎が長引く場合は、原因を詳しく調べることがある
- 真珠腫性中耳炎は骨を壊しながら進むことがあり、手術が必要になる場合が多い
- 抗菌薬が必要かどうかは中耳炎の種類、年齢、重症度、鼓膜所見で異なる
『きょうの健康』中耳炎回の放送日時・出演者
| 番組名 | きょうの健康 選 これで解消!耳の不快な症状「中耳炎」 |
|---|---|
| 放送日 | 2026年8月4日(火) |
| 放送時間 | 20時30分~20時45分 |
| 放送局 | NHK Eテレ |
| 講師 | 吉田尚弘(自治医科大学附属さいたま医療センター教授) |
| キャスター | 岩田まこ都、小郷知子 |
| 主な内容 | 大人にも起こる中耳炎、種類別の症状、慢性化、真珠腫性中耳炎、治療 |
この回は2026年3月3日に放送された内容の選放送です。番組紹介では、急性中耳炎が慢性化すると鼓膜に穴が開いて聴力が低下することや、特に注意したい真珠腫性中耳炎の危険性が示されています。
中耳炎とは?鼓膜の奥で起こる炎症
中耳は鼓膜の奥にある空間で、鼻の奥とは「耳管」でつながっています。風邪などで鼻やのどに感染が起こると、耳管を通って細菌やウイルスが中耳へ入り、炎症を起こすことがあります。
子どもは耳管が大人より短く水平に近いため中耳炎になりやすい一方、大人でも風邪、副鼻腔炎、アレルギー、飛行機の離着陸などをきっかけに発症します。大人は痛みが軽くても、耳の詰まりや聞こえにくさだけが続くケースがあります。
中耳炎の種類と症状の違い
| 種類 | 主な症状 | 治療の考え方 |
|---|---|---|
| 急性中耳炎 | 耳の痛み、発熱、耳だれ、乳幼児の不機嫌 | 鎮痛、鼓膜所見と重症度に応じた抗菌薬、必要に応じ鼓膜切開 |
| 滲出性中耳炎 | 聞こえにくい、耳が詰まる、呼びかけへの反応が鈍い | 経過観察、聴力評価、長引く場合は鼓膜換気チューブなど |
| 慢性中耳炎 | 耳だれを繰り返す、鼓膜に穴がある、難聴 | 耳の処置、点耳薬、鼓膜形成術・鼓室形成術など |
| 真珠腫性中耳炎 | 悪臭のある耳だれ、難聴、進行時はめまい・顔面神経麻痺 | 病変の広がりを調べ、手術を検討 |
同じ「中耳炎」でも、痛みが強いタイプと、痛みがほとんどなく聞こえだけが低下するタイプがあります。症状だけでは区別しにくいため、耳鼻咽喉科では耳鏡や顕微鏡で鼓膜を観察し、必要に応じて聴力検査やティンパノメトリーを行います。
急性中耳炎は何日で治る?抗菌薬は全員に必要ではない
番組紹介では、急性中耳炎は抗菌薬治療により1週間程度で治ることが多いと説明されています。ただし、実際の治療は年齢、耳の痛みや発熱の強さ、鼓膜の腫れ、両耳か片耳かなどによって異なります。
小児急性中耳炎の2024年版診療ガイドラインでは、重症度を評価し、軽症ならすぐに抗菌薬を使わず経過を見る選択肢も含めて判断します。抗菌薬は「中耳炎なら必ず飲む薬」ではなく、必要な人へ適切に使うことが重要です。
- 痛みを抑えるための鎮痛薬
- 重症度に応じた抗菌薬
- 膿が強くたまっている場合の鼓膜切開
- 治療後も聞こえにくさが残る場合の再診・聴力確認
痛みや熱が下がっても、中耳に液体が残ると「音がこもる」「耳に水が入った感じ」が続くことがあります。処方された薬を自己判断で中断したり、家族の余った抗菌薬を使ったりせず、指示された時期に鼓膜の状態を確認することが大切です。
滲出性中耳炎は痛くないことも|聞こえにくさを見逃さない
滲出性中耳炎は、急性の強い炎症がないのに、鼓膜の奥に液体がたまっている状態です。耳痛や発熱が目立たず、耳の詰まり、聞こえにくさ、テレビの音を大きくする、呼びかけへの反応が遅いといった変化で気づくことがあります。
多くは経過観察で改善しますが、長引いて聴力に影響する場合は、鼓膜を小さく切開して液を排出したり、換気チューブを留置したりします。子どもでは聞こえの低下が言葉の発達や学校生活に影響する可能性があるため、痛がらないからと放置しないことが重要です。
大人で片側だけの滲出性中耳炎が長く続く場合は、耳管の出口がある上咽頭を詳しく調べることがあります。単なる風邪の後と決めつけず、耳鼻咽喉科で原因を確認してください。
真珠腫性中耳炎は放置に注意|骨を壊しながら進む
真珠腫性中耳炎は、鼓膜の一部が中耳側へ入り込み、そこに皮膚の角化物がたまって「真珠腫」と呼ばれる塊になる病気です。腫瘍という意味の「がん」ではありませんが、周囲の骨を壊しながら広がる性質があります。
- 耳だれを繰り返す、においが強い
- 徐々に聞こえにくくなる
- めまいが出る
- 顔の片側が動かしにくくなる
- まれに頭蓋内へ炎症が広がる
薬だけで真珠腫そのものをなくすことは難しく、病変を取り除いて合併症を防ぐために手術が検討されます。耳だれが止まった時期があっても病変が進む場合があるため、定期的な診察が欠かせません。
大人の中耳炎で早めに受診したい症状
耳の痛みや発熱だけでなく、次の症状がある場合は早めに耳鼻咽喉科へ相談してください。急激な聞こえの低下は、突発性難聴など中耳炎以外の病気でも起こるため、自己判断で様子を見続けないことが大切です。
- 急に片耳が聞こえにくくなった
- 強い耳痛や高熱が続く
- 耳だれ、特に血や悪臭を伴う耳だれが続く
- 耳の後ろが赤く腫れ、押すと強く痛む
- 激しいめまい、ふらつき、吐き気がある
- 顔の片側が動かしにくい
- 強い頭痛、首の硬さ、意識の変化がある
市販の点耳薬は、鼓膜に穴がある場合などに適さない製品があります。耳だれがある時や鼓膜の状態が分からない時は、自己判断で耳の中へ薬や消毒液を入れないでください。
中耳炎を繰り返さないためにできること
- 風邪や鼻炎を長引かせず、鼻を強くかみすぎない
- 子どもの周囲で受動喫煙を避ける
- 耳の痛みがなくなっても、医師から再診を指示されたら受診する
- 飛行機で耳が強く痛む人は、鼻炎や風邪がある時の搭乗について医師へ相談する
- 耳だれや鼓膜穿孔がある人は、水泳や入浴時の注意点を確認する
綿棒や耳かきで鼓膜の奥まで掃除して中耳炎を予防することはできません。むしろ外耳道を傷つけて外耳炎を起こすことがあるため、耳掃除は入口付近をやさしく行う程度にします。
見逃し配信はNHK ONEで確認
NHKは2025年10月からインターネットサービス「NHK ONE」を提供しており、総合テレビ・Eテレの番組は、配信対象であれば放送同時配信や放送後1週間の見逃し配信で視聴できます。
NHK ONEの検索画面で「きょうの健康」または「中耳炎」と入力し、配信期間と対象回を確認してください。番組によって配信対象外となる場合があります。
中耳炎についてよくある質問
中耳炎は大人でもなりますか?
大人もなります。風邪の後の耳痛だけでなく、耳の詰まりや聞こえにくさだけが出る場合もあります。片側だけの症状が長引く時は原因を詳しく調べることがあります。
中耳炎は何日で治りますか?
急性中耳炎は数日から1週間ほどで症状が改善することがありますが、液体が残って聞こえにくさが続く場合があります。滲出性や慢性、真珠腫性では治療期間が異なります。
中耳炎は抗菌薬を飲めば治りますか?
すべての中耳炎に抗菌薬が必要なわけではありません。急性中耳炎では年齢や重症度などで判断し、滲出性中耳炎では抗菌薬が有効でないことがあります。
真珠腫性中耳炎は自然に治りますか?
自然に消えることは期待しにくく、周囲の骨を壊す可能性があるため、手術が検討されることが多い病気です。耳だれや難聴が続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
まとめ
『きょうの健康』中耳炎回では、子どもだけでなく大人にも起こる中耳炎と、種類によって異なる症状・治療が紹介されます。急性中耳炎は耳痛や発熱が中心ですが、滲出性中耳炎は聞こえにくさだけのこともあります。
特に真珠腫性中耳炎は、痛みが目立たなくても周囲の骨を壊しながら進む可能性があります。耳だれを繰り返す、片耳の聞こえが悪い、めまいや顔面の動かしにくさがある場合は、早めに耳鼻咽喉科で鼓膜を確認してもらいましょう。
あわせて読みたい
参考リンク
- 番組表.Gガイド|きょうの健康「中耳炎」番組情報
- 自治医科大学|NHK「きょうの健康」に吉田教授が出演
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会|耳の病気
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会|滲出性中耳炎
- 日本耳科学会|小児急性中耳炎・滲出性中耳炎診療ガイドライン
- 厚生労働省|薬剤耐性(AMR)対策・抗微生物薬適正使用
- NHK ONE
※本記事は番組情報と公的・専門機関の一般向け情報を整理したもので、個別の診断や治療を目的とするものではありません。症状がある場合は医療機関へ相談してください。

