ワイルドライフのユキヒョウは何を食べる?アルタイ山脈の獲物と「不思議な食事」を解説|11/7 9:30
2026年11月7日(土)午前9時30分からNHK BSで放送される「ワイルドライフ 孤高の王者ユキヒョウ 未知の素顔に迫る」は、モンゴルのアルタイ山脈でユキヒョウの行動を追う回です。
番組紹介では、10年余りを経て再び現地に入った取材チームが、狩りや求愛だけでなく、不思議な食事やほかの個体との意外なつながりを捉えたとされています。今回は、特に気になる「ユキヒョウは何を食べるのか」という点から、番組の見どころと生態を整理します。
11月7日の放送日時と番組情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月7日(土)9:30〜11:00 |
| 放送局 | NHK BS |
| 番組名 | ワイルドライフ 孤高の王者ユキヒョウ 未知の素顔に迫る |
| 主な舞台 | モンゴル・アルタイ山脈 |
| 主なテーマ | 狩り、求愛、不思議な食事、個体同士のつながり |
| 語り | 坂本聡、首藤奈知子 |
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の告知では、木下准教授が撮影協力した番組として同じタイトルが紹介されています。告知には10月27日のBSP4K放送、11月2日のNHK BS放送、11月3日・4日のBSP4K放送に加え、11月7日(土)9時30分からNHK BSで放送予定と記されています。
J:COMの番組情報でも、モンゴルのアルタイ山脈を舞台に、狩りや求愛、不思議な食事、ほかの個体とのつながりを追う内容として案内されています。今回の11月7日放送は、10月下旬から複数の日時で放送されている同じユキヒョウ特集です。
番組の全体像や初回放送の内容は、ワイルドライフ「ユキヒョウ」10月27日放送の記事でも紹介しています。今回は、映像の中で注目したい食事と狩りの仕組みに焦点を当てます。
前回(10月27日放送)と11月7日再放送の関係
今回のユキヒョウ特集は、10月27日にNHK BSP4Kで初回放送された番組です。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の告知では、その後も11月2日にNHK BS、11月3日・4日にBSP4Kで放送予定と案内され、J:COMの番組情報には11月7日(土)9時30分からNHK BSでの放送が掲載されています。
そのため、11月7日は別の新作エピソードではなく、同じ「孤高の王者ユキヒョウ 未知の素顔に迫る」をもう一度見られる放送として紹介されています。初回放送の概要やアルタイ山脈での10年余りぶりの取材については、10月27日放送の記事でも確認できます。
ユキヒョウは何を食べる?アルタイ山脈の主な獲物
ユキヒョウは、山岳地帯に暮らす大型の肉食動物です。主な獲物は、アイベックスなどの野生のヤギ類や、アルガリなどの野生のヒツジ類で、地域によってブルーシープやマーコールなども食べます。
IUCN/SSC Cat Specialist Groupの解説では、ユキヒョウの食性は野生のヒツジやヤギ類を中心とし、小型哺乳類や鳥類も獲物になると説明されています。マーモット、ナキウサギ、ノウサギ、ライチョウ類なども食べますが、中心となるのは山岳に生息する有蹄類です。
モンゴルの山岳地帯では、シベリアアイベックスが重要な獲物のひとつです。Global Snow Leopard & Ecosystem Protection Programのモンゴル紹介でも、アルタイ山脈などのユキヒョウの生息地にシベリアアイベックスをはじめとする有蹄類が暮らし、主な餌になっていると紹介されています。
ただし、ユキヒョウの食事は一種類の動物だけで成り立っているわけではありません。獲物の種類や割合は、その地域にどの動物がいるか、野生動物がどれほど生息しているかによって変わります。
家畜を襲うこともある?
ユキヒョウは野生の獲物を中心に狩りますが、家畜を襲うこともあります。Snow Leopard Trustは、モンゴルでの調査を通じて、野生の獲物の減少や家畜との餌場の競合が、ユキヒョウと牧畜を営む人々との間の問題につながると説明しています。
家畜被害が起きる背景には、ユキヒョウだけの問題ではなく、山の環境全体の変化があります。野生のアイベックスやアルガリなどが減れば、ユキヒョウが食べ物を確保しにくくなり、家畜に近づく可能性も高まります。
そのため、ユキヒョウを守る取り組みでは、ユキヒョウだけを保護するのではなく、獲物となる動物や牧草地、地域の暮らしも含めて考える必要があります。番組で狩りの場面を見るときは、捕食する側だけでなく、山の生態系全体にも目を向けたいところです。
「不思議な食事」とは何?番組紹介から分かる範囲
今回の番組紹介には「不思議な食事」という表現がありますが、何を食べたのか、どのような食べ方だったのかまでは明記されていません。特定の獲物や食べ物の名前を、放送前の段階で断定することはできません。
一方、ユキヒョウの食性については、専門機関の調査から分かっていることがあります。Snow Leopard Trustによるモンゴルの長期生態調査では、GPSの位置情報や調査カメラを使い、ユキヒョウがどこで獲物を捕らえ、どのように行動範囲を移動するのかを調べています。
研究者は、ユキヒョウが獲物を捕らえた場所に残る痕跡やふんを調べ、食べた動物の種類を把握します。GPS首輪を装着した個体の移動を追い、個体がその場を離れたあとに獲物の残骸を確認する方法も使われています。
ふんに含まれる遺伝情報を分析する方法もあります。食べた動物の毛や骨などが残っていなくても、遺伝情報から食性を推定できるため、目撃だけでは分かりにくい食事の実態を調べる手がかりになります。
こうした調査方法を知っておくと、番組で紹介される食事の場面をより深く見られます。珍しいものを口にしているように見える場合も、それが普段の食性から外れた行動なのか、地域の環境に応じた食事なのかを考える余地があります。
ただし、今回の放送で登場する「不思議な食事」が、こうした研究で知られているどの行動に当たるのかは、番組紹介だけでは分かりません。番組で映る対象と、一般的なユキヒョウの食性は分けて受け止める必要があります。
ユキヒョウの狩りはどのように行われる?
ユキヒョウは、岩場や急斜面を利用して獲物に近づきます。IUCN/SSC Cat Specialist Groupによると、獲物の上方から忍び寄り、急な斜面を駆け下りるように追いかけて捕らえる狩りをします。
ユキヒョウの体は、険しい山岳地帯で動くことに適応しています。大きな前足は雪の上を移動するのに役立ち、長い尾は岩場や斜面で体のバランスを取る助けになると考えられています。
白や灰色を基調とした毛に黒い斑点がある体色も、岩や雪が混じる山の風景に溶け込みやすい特徴です。獲物から見つかりにくい場所を選び、地形を利用して距離を詰めることが狩りの重要な要素になります。
ユキヒョウは自分より大きな動物を捕らえることもあり、IUCN/SSC Cat Specialist Groupは、体重の約3倍に当たる動物を仕留める能力があると説明しています。獲物を捕らえたあと、邪魔されなければ数日間その場にとどまって食べることもあります。
このため、狩りの瞬間だけでなく、獲物を捕らえた後の行動も重要です。食べ終わるまでの時間や、どのように周囲を警戒するかを観察すれば、ユキヒョウが山の中で生き延びるための工夫が見えてきます。
食事の間隔はどれくらい?
Snow Leopard Trustのモンゴルでの調査では、ユキヒョウはアイベックスやアルガリのような大型の獲物を、およそ8〜10日に1回捕らえるとされています。毎日同じように狩りをするのではなく、一度の捕食でまとまった食料を確保する生活です。
同じ団体の別の解説では、ユキヒョウが獲物を捕らえる間隔は平均で約8日とされ、14日ほど狩りに成功しないことも珍しくないと説明されています。山岳地帯で獲物を探すことが簡単ではないため、食事の間隔にも幅があります。
大型の獲物を捕らえたときに数日かけて食べることを考えると、食事の回数だけでユキヒョウの食生活を判断することはできません。狩りの成功、獲物の大きさ、食べ続けられる環境を合わせて見ることが大切です。
孤高なのに個体同士はどうつながる?
ユキヒョウは基本的に単独で行動する動物です。しかし、単独で暮らすことと、ほかの個体との接点がないことは同じではありません。
Snow Leopard Trustによるモンゴルの調査では、オスの平均行動圏は約200平方キロメートル、メスは約130平方キロメートルと報告されています。広い範囲を移動するため、別の個体の行動圏と接する場所が生まれます。
個体同士は、尿や地面のひっかき跡などのにおいによるマーキングを残して情報を伝えます。相手の姿を直接見なくても、そこに別の個体がいることや、繁殖相手を探していることを知る手がかりになります。
繁殖期にはオスとメスが一緒に行動することがあります。Snow Leopard Trustの研究者による解説では、野生のユキヒョウの繁殖期は1月から3月で、ペアが数日間一緒に移動する例が確認されています。
また、同団体が紹介する追跡例では、交尾後に別れたオスが、数か月後にメスと子どものいる巣穴の近くを訪れたとみられる行動も観察されています。一般にオスは子育てに参加しないとされるため、研究者にとっても興味深い記録です。
こうした観察は、ユキヒョウが常に群れで暮らすことを意味しません。普段は単独で広い範囲を動きながら、繁殖や子育てなど限られた場面で、ほかの個体との関係が見えてくるということです。
番組紹介にある「ほかの個体との意外なつながり」は、まさにこの単独生活のイメージだけでは説明できない行動に注目した内容と考えられます。ただし、番組内で撮影された個体同士の関係や具体的な行動は、放送前の紹介文では明らかになっていません。
アルタイ山脈の環境とユキヒョウを守る課題
モンゴルのアルタイ山脈は、雪や氷、岩場が広がる山岳地帯です。ユキヒョウは険しい斜面や岩の多い場所を利用し、獲物となる野生のヤギやヒツジ類を追って暮らしています。
IUCN/SSC Cat Specialist Groupは、ユキヒョウの生息域が中央アジアの12か国にまたがり、アルタイ山脈もその範囲に含まれると説明しています。生息地は広大ですが、山岳地帯の調査は難しく、個体数や行動の詳しい情報が十分にそろっているわけではありません。
ユキヒョウの保全には、獲物となる野生動物を守ることも欠かせません。家畜の放牧が広がり、野生の草食動物と餌場が重なると、ユキヒョウが利用できる獲物にも影響が出ます。
さらに、家畜を襲われた牧畜民との衝突や、毛皮・骨などを目的とした密猟も脅威になります。ユキヒョウを守るためには、野生動物の保護だけでなく、家畜を守る囲いの改善や地域住民との協力も必要です。
番組でユキヒョウの狩りを目にしたときは、迫力ある捕食シーンだけでなく、その一頭が生きるために必要な広い行動圏や、獲物を支える山の環境にも注目したいところです。
撮影チームが10年余りを経て再びアルタイ山脈に入ったことも、ユキヒョウの生態を長い時間をかけて追う難しさを感じさせます。撮影の困難さや保全の課題については、11月4日放送の撮影・保全を扱った関連記事でも取り上げています。
語りを担当する坂本聡・首藤奈知子
今回の番組の語りは、坂本聡さんと首藤奈知子さんです。動物の行動を追うドキュメンタリーでは、映像だけでなく、状況や行動の意味を伝えるナレーションも理解を助けます。
首藤奈知子さんの経歴や担当番組は、首藤奈知子さんのプロフィールで紹介しています。坂本聡さんについては、今回確認できた番組情報に語りとして名前が掲載されていますが、詳細なプロフィール情報は確認できませんでした。
参考にした情報
- 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科「NHKワイルドライフ モンゴル “孤高の王者”ユキヒョウ 未知の素顔に迫る」
- J:COMテレビ番組表「ワイルドライフ 孤高の王者ユキヒョウ 未知の素顔に迫る」
- Snow Leopard Trust「Snow Leopard Ecology」
- Snow Leopard Trust「Behavior」
- Snow Leopard Trust「The Secret Love Lives of Wild Snow Leopards」
- IUCN/SSC Cat Specialist Group「Living Species – Snow Leopard」
- Global Snow Leopard & Ecosystem Protection Program「Mongolia」
よくある質問
11月7日のワイルドライフは何時からですか?
2026年11月7日(土)午前9時30分から午前11時まで、NHK BSで放送予定です。
ユキヒョウは何を食べますか?
主にアイベックスなどの野生のヤギ類や、アルガリなどの野生のヒツジ類を食べます。マーモットやノウサギ、鳥類なども獲物になります。
番組で紹介される「不思議な食事」は何ですか?
放送前に公開されている番組紹介では、具体的な食べ物や食べ方までは明らかになっていません。特定の獲物を断定せず、番組で紹介される行動そのものに注目したいところです。
ユキヒョウは群れで暮らしますか?
基本的には単独で行動しますが、繁殖期にはオスとメスが一緒に行動し、母親は子どもを育てます。単独生活の中にも、個体同士が接点を持つ場面があります。
まとめ
11月7日放送の「ワイルドライフ 孤高の王者ユキヒョウ 未知の素顔に迫る」は、モンゴルのアルタイ山脈で、ユキヒョウの狩りや求愛、不思議な食事、個体同士のつながりを追う番組です。
ユキヒョウの主な獲物はアイベックスやアルガリなどの山岳性の草食動物で、モンゴルでの調査では大型の獲物をおよそ8〜10日に1回捕らえるとされています。険しい地形を利用した狩りや、獲物を数日かけて食べる行動も、生き抜くための重要な仕組みです。
「不思議な食事」の具体的な内容は放送前の紹介文では明かされていませんが、単独で暮らすユキヒョウが何を食べ、どのようにほかの個体と関わるのかを知ることで、孤高の王者と呼ばれる動物の意外な一面が見えてきます。

