所さん!事件ですよ|みかん畑がアボカド畑に?愛媛で国産アボカド栽培が広がる理由を予習|10/10 18:05
10月10日(土)18時05分から放送の「所さん!事件ですよ」は、「みかん畑がアボカドに!?世界的ブームの光と影」がテーマです。
予告では、みかん産地の愛媛でアボカドの国産化に挑む現場を調査するとされています。「なぜ、みかんの産地でアボカドなの?」と不思議に感じた方も多いのではないでしょうか。
実は愛媛県松山市では、長年かんきつ類を育ててきた地域で、アボカドをみかん・伊予柑を補完する作物として育てる取り組みが続いています。番組を見る前に、自治体と農林水産省の資料からその背景を整理します。
所さん!事件ですよ10月10日の放送内容
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日 | 2026年10月10日(土) |
| 放送時間 | 18:05〜18:34 |
| 放送局 | NHK総合 |
| サブタイトル | みかん畑がアボカドに!?世界的ブームの光と影 |
| 主なテーマ | 愛媛の国産アボカド、メキシコの生産現場、鮮度保持技術、アボカド料理 |
番組表では、「いま日本全国でみかん畑からアボカド畑にくら替えする農家が次々と誕生中」と紹介され、愛媛のみかん産地で実態を調べる構成になっています。
さらに、日本に輸入されるアボカドの多くを占めるメキシコにも注目し、世界的な人気の一方で起きている問題を扱う予定です。国内の栽培だけでなく、アボカドをめぐる「光と影」まで見る回です。
愛媛でみかん畑がアボカド畑になるのはなぜ?
愛媛でアボカド栽培が進む理由を知る手がかりは、松山市と農林水産省の資料にあります。
松山市は「日本一のアボカド産地づくり」のページで、耕作放棄地の解消と、みかん・伊予柑からの補完的作物の一つとして、平成21年からアボカドの産地づくりに取り組んできたと説明しています。
農林水産省の現地調査資料では、松山市は伊予柑の産地である一方、価格の低迷に伴って農家所得が低下し、高収益品目を振興する必要があったとされています。そこで、みかん生産と組み合わせやすく、耕作放棄地の対策にもなり得る作物としてアボカドが検討されました。
つまり、「みかんをやめて突然アボカドに変えた」という単純な話ではありません。かんきつ産地が抱える収益性や農地利用の課題に対し、新しい選択肢を増やす取り組みとしてアボカドが位置づけられてきたのです。
松山市は平成21年からアボカド産地化を推進
松山市の農業指導センターは、平成21年からアボカド苗を分譲し、苗づくりや栽培指導を続けています。
当初から簡単に栽培できたわけではありません。松山市によると、アボカドの苗木は寒さや干ばつに弱く、植え付け後に多くの苗木が枯れるなどの困難がありました。それでも長年の経験を重ね、苗づくりや栽培方法を改善してきたとしています。
農林水産省の2025年の現地調査資料では、栽培面積は目標としていた10ヘクタールを超え、15ヘクタールまで拡大したと報告されています。さらに別の農水省資料では、令和5年の愛媛県におけるアボカド栽培面積を23.2ヘクタールとしています。
資料によって対象地域や集計時点が異なるため数字を単純比較することはできませんが、松山市を中心にアボカド栽培が長期的に広がってきた流れは読み取れます。
アボカドはかんきつの「補完作物」として注目
松山市の説明で重要なのは、アボカドを「みかん・伊予柑からの補完的作物」として位置づけている点です。
愛媛県は全国有数のかんきつ産地です。県の統計では、温州みかんだけでなく、伊予柑やさまざまな中晩柑類が栽培されています。一方で、県内のかんきつ類の収穫量は長期的に減少し、伊予柑も近年大きく減っていると説明されています。
農家にとっては、これまで培った果樹栽培の経験を生かしながら、収益源を一つに限定しないことが重要になります。農水省の資料では、アボカドはみかん生産との兼業が可能とされ、かんきつ農家が新しい作物に挑戦する理由の一つになっています。
番組の「みかん畑がアボカドに!?」という見出しは目を引きますが、その背景には、地域農業を続けるために作物の組み合わせを見直す現実的な判断があります。
愛媛の気候はアボカド栽培に向いている?
アボカドは一般に暖かい地域で育つ果樹ですが、「愛媛ならどこでも簡単に育つ」というわけではありません。
農水省の過去の資料では、松山市の島しょ部や海岸部でアボカドの導入が進み、瀬戸内海沿岸部は晴天が多く、雪や霜が少ない点が栽培条件として挙げられています。
一方、松山市の最新の説明では、夏の高温・乾燥、冬の低温・寒風による生育障害が課題になっているとされています。高温対策として幹への白色塗料や西日を避けるネット、乾燥対策として有機マルチ、防寒対策としてコモやシートを使う試験も紹介されています。
暖かい瀬戸内だから成立しやすい面はありつつ、極端な暑さや寒さには対策が必要です。番組で農家の現場が紹介される場合は、こうした気象リスクへの工夫にも注目したいところです。
国産アボカドは輸入品と何が違う?
番組表では、日本に輸入されるアボカドの多くを占めるメキシコも取り上げる予定です。国内でアボカドを作る動きは、輸入品が主流である市場の中で進んでいます。
松山市は、国内消費が伸びる一方で輸入がほとんどであることから、他地域に先駆けて産地化を進め、農業者の所得向上につなげたいと説明しています。
また、2022年には「松山アボカド」が、まつやま農林水産物ブランドに認定されています。松山市の発表では、主にベーコン、フェルテ、ピンカートン、ハスの4品種が栽培され、収穫期も品種によって異なります。
国産だから自動的に優れていると決めつけるのではなく、地域でどの品種をどの時期に収穫し、どう安定生産するかが産地化のポイントです。
松山市のブランド認定発表では、松山アボカドの収穫期は10月下旬から1月上旬、さらに2月上旬から3月上旬と案内されています。品種と収穫時期に幅があることも、国産アボカドの産地づくりを見るうえで押さえておきたい点です。
アボカド栽培には難しさもある
新しい高収益作物として注目されても、アボカドは植えればすぐ収穫できる作物ではありません。
農水省の資料では、初めて実がつくまで時間がかかることや、栽培難易度が高いことが課題として示されています。松山市も、若木が寒さや干ばつに弱く、苗木が枯れる経験を重ねながら技術を改善してきたと説明しています。
さらに近年は、夏の高温と乾燥、冬の低温や寒風など、異常気象への対応も必要です。産地化とは苗木を増やすだけではなく、失敗を減らす栽培技術を積み重ねることでもあります。
「世界的ブームだから作ればもうかる」という単純な構図ではなく、気候、技術、販路、収穫までの時間を含めた長い挑戦だと分かります。
番組で注目したい3つのポイント
1. どのみかん畑がアボカドへ変わっているのか
放送前情報では「愛媛のみかん産地で実態を調査」とされていますが、番組内で紹介される個別の農家や園地までは確認できていません。
松山市では島しょ部や海岸部を中心に長く産地化が進められてきたため、実際の園地がどのような条件にあるのかが見どころです。
2. 農家が転換を決めた理由
自治体・農水省資料では、かんきつ価格の低迷、所得の補完、耕作放棄地対策など複数の背景が示されています。
番組では、実際の農家がどの理由を重視してアボカドに挑戦したのか、行政資料だけでは分からない現場の判断が語られるかもしれません。
3. 栽培の難しさをどう克服しているのか
アボカドは高温・乾燥、低温・寒風のどちらも課題になり得ます。松山市が進める栽培試験や、農家自身の工夫がどこまで紹介されるかも注目点です。
この部分を見ると、「国産化」という言葉の裏にある試行錯誤がより具体的に理解できます。
前回10月3日は卵とTKGを特集
前回の10月3日放送は、「TKGが海外で大人気!? ニッポンの卵が大進化」がテーマでした。
今回は卵からアボカドへと題材が変わりますが、身近な食べ物から生産現場や社会の変化へ広げていく点は共通しています。
アボカドも普段スーパーで見かける身近な食材ですが、国産化の現場まで知る機会は多くありません。今回の放送は、食卓と農業をつなげて考えるきっかけになりそうです。
参考にした情報
- NHK総合 10月10日番組表(スクリーンリーダー対応番組表)
- 松山市「日本一のアボカド産地づくり」
- 農林水産省「高収益品目への転換に向けたアボカドの産地化」
- 農林水産省「新たな品目への取組」
- 愛媛県「かんきつ類の統計」
- 松山市「松山アボカドがまつやま農林水産物ブランドに認定」
よくある質問
愛媛ではなぜみかん畑からアボカド栽培へ転換しているのですか?
松山市や農林水産省の資料では、みかん・伊予柑の補完作物として農家所得を支えることや、耕作放棄地対策などが背景として挙げられています。
松山市はいつからアボカドの産地化に取り組んでいますか?
松山市は平成21年からアボカド苗の分譲などを行い、産地づくりを進めています。
愛媛ならアボカドは簡単に育ちますか?
簡単とはいえません。松山市は夏の高温・乾燥、冬の低温・寒風による生育障害への対策や栽培試験を続けています。
10月10日の「所さん!事件ですよ」は何時からですか?
2026年10月10日(土)18:05〜18:34、NHK総合で放送予定です。
まとめ
10月10日の「所さん!事件ですよ」では、愛媛のみかん産地で広がる国産アボカドへの挑戦が取り上げられます。
松山市では、耕作放棄地の解消や、みかん・伊予柑を補完する作物として平成21年からアボカドの産地づくりを進めてきました。背景には農家所得の確保という課題があり、その一方で高温・乾燥、低温・寒風など栽培上の難しさもあります。
「みかん畑がアボカド畑に」という意外な変化は、ブームだけでなく、地域農業を続けるための選択でもあります。放送では、行政資料だけでは見えにくい農家の判断や現場の工夫に注目すると、特集をより深く楽しめます。

