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テレメンタリー2026「動かぬ針路〜『船の体育館』解体〜」旧香川県立体育館はなぜ解体?|10/10 4:50

10月10日(土)午前4時50分からテレビ朝日で放送されるテレメンタリー2026「動かぬ針路〜『船の体育館』解体〜」は、世界的建築家・丹下健三が設計した旧香川県立体育館をめぐるドキュメンタリーです。

「船の体育館」の愛称で親しまれてきた建物は、なぜ解体へ進んだのでしょうか。番組は、老朽化や耐震性を理由に解体を進める香川県と、民間資金による再生を提案した建築家らの動きをたどり、戦後モダニズム建築を残すことと公共の安全をどう両立させるかという問題を見つめます。

テレメンタリー2026「動かぬ針路」の放送日時と基本情報

項目内容
放送日時2026年10月10日(土)4:50〜5:20
放送局テレビ朝日
番組名テレメンタリー2026「動かぬ針路〜『船の体育館』解体〜」
ナレーター内田有紀
制作瀬戸内海放送
主なテーマ旧香川県立体育館の解体、耐震性、民間再生案、戦後モダニズム建築の保存

テレビ朝日の公式情報では、旧香川県立体育館について、老朽化のため解体が決まった建物として紹介されています。あわせて、建築家らでつくる団体が民間で買い取る公費ゼロの再生案を提案した一方、県は協議に応じず解体工事を進めたことが今回の中心として示されています。

ナレーターは内田有紀さん。制作は地元・岡山香川エリアを取材する瀬戸内海放送で、長く現地を追ってきた放送局だからこそ、単なる建築紹介ではなく、行政判断や保存運動、裁判、地域社会の受け止めまでを含む検証型の内容になっています。

「船の体育館」旧香川県立体育館はどんな建物?

旧香川県立体育館は、建築家の丹下健三が設計し、1964年に完成した体育館です。独特の外観から「船の体育館」と呼ばれ、戦後日本のモダニズム建築を象徴する作品の一つとして知られてきました。

KSB瀬戸内海放送の報道では、耐震性に問題があるとして2014年9月に閉館したとされています。その後、長期間にわたって活用方法や保存の可能性が議論されましたが、香川県は安全面のリスクを理由に解体の方針を進めました。

香川県教育委員会は2026年4月、耐震診断の結果として地震時の倒壊危険に加え、平常時でも屋根落下の危険があるとして、4月10日に解体工事へ着手すると発表しました。県の資料では、建物は鉄筋コンクリート造で地上3階・地下1階、延べ面積は約5,423平方メートルです。

ここで重要なのは、古い建物だから自動的に壊すという単純な話ではない点です。建築的価値を評価して残したい側と、公共施設として安全確保を優先する行政側とで、判断の基準そのものが異なっています。

今回の番組タイトル「動かぬ針路」には、その対話がなかなか交わらない状況も重なって見えます。

旧香川県立体育館はなぜ解体されるの?

香川県が解体を進める最大の理由として示しているのは安全性です。 県は、耐震性が十分ではなく、老朽化に伴う屋根落下の危険もあるとして、これ以上放置できないという立場を繰り返し示してきました。

2026年4月の知事会見でも、県は安全面のリスクを取り除くために工事へ着手したと説明しています。保存を求める声に応えられなかったことには心苦しさを示しながらも、安全第一で進める考えは変えていません。

一方、建築家らでつくる旧香川県立体育館再生委員会は、建物と土地を民間で買い取り、税金を使わず再生する案を提示しました。テレビ朝日の番組紹介では、団体代表の長田慶太さんが、これまでの保存運動が感情論と受け取られがちだったことを踏まえ、税金の使い道という観点から提案した趣旨が紹介されています。

つまり対立点は「保存したいか、壊したいか」だけではありません。安全性の評価をどう見るか、行政財産を民間へ移す判断をどう行うか、再生計画の実現性を誰が担保するか、公費をどこまで使うかといった複数の論点が絡み合っています。

公費ゼロの再生案とは何だった?

番組公式では、建築家らの団体が民間で買い取る公費ゼロの再生案を提案したことが大きく取り上げられています。この案の狙いは、行政が保存費用を負担する形ではなく、民間側が所有・再生を担うことで、歴史的建築を残す可能性を探ることでした。

KSBが10月6日に報じた特集では、三重県伊賀市の旧上野市庁舎が、行政と民間の連携で「泊まれる図書館」へ再生した事例も紹介されています。旧香川県立体育館だけを特殊なケースとして見るのではなく、全国で老朽化する戦後建築をどう扱うかという課題の中で比較している点が注目されます。

建物を残す場合にも、耐震改修費、維持費、収益を生む用途、周辺との関係などを考えなければなりません。反対に解体する場合も、建築文化としての価値を失うことや、跡地をどう使うかという次の課題が残ります。

香川県は2026年4月時点で、解体後の跡地利用について「白紙」と説明していました。解体によって安全面の問題が解消されたとしても、その場所を地域の資産としてどう生かすかは別の判断になります。

解体工事は今どうなっている?一時中断の理由

旧香川県立体育館の解体工事は2026年4月に始まりましたが、9月には大きな動きがありました。KSBによると、建築家らでつくる再生委員会が解体費用の支出差し止めを求めた裁判で、耐震性を調査するため9月15日から1カ月間、解体工事が中断されることになりました。

この時点では内装解体が一区切りとなり、建物本体の解体へ進む前の段階でした。裁判では耐震性が重要な争点になっており、裁判所の要請を受けて調査期間が設けられた形です。

香川県は9月14日の知事会見で、老朽化と耐震性の不十分さがある建物をこれ以上放置することは安全確保の面で問題があるとの考えを示しています。再生を求める側は、耐震性の評価が確定する前に建物本体が失われることへの懸念を訴えており、双方の主張の隔たりが鮮明です。

番組はまさにこの局面を追います。放送を見る際は、解体か保存かの結論だけを見るのではなく、何を根拠に行政が判断し、民間提案とどう向き合ったのかという過程に注目すると、テーマがより分かりやすくなります。

番組の見どころは「戦後モダニズム建築を誰が守るか」

今回の「動かぬ針路」は、一つの体育館の存廃を超えた問題を扱います。高度経済成長期に建てられた公共建築は全国で老朽化が進み、維持・改修・用途転換・解体の判断を迫られています。

特に旧香川県立体育館は、丹下健三という世界的建築家の作品である一方、自治体が所有する公共施設でもあります。文化財的な価値と、所有者としての安全管理責任が同時に存在するため、どちらか一方だけで判断するのが難しい事例です。

KSBの特集では、公共施設の再編に関わる専門家から、行政が判断に迷う段階で外部の専門家や市民が関わる必要性や、事業・経営面から助言する専門家の重要性も語られています。建物の価値を評価する建築家だけでなく、事業として成立させる人、行政手続きを担う人、地域住民など、複数の立場をつなぐ仕組みが必要だという問題意識です。

こうした視点は、今後ほかの自治体で同じような問題が起きたときにも参考になります。保存できたかどうかだけでなく、判断に至るまでの対話や情報公開が十分だったかという点も、番組が投げかける問いの一つです。

ナレーターは内田有紀、制作は瀬戸内海放送

テレビ朝日の公式番組情報では、ナレーターを内田有紀さんが担当し、制作は瀬戸内海放送とされています。番組のプロデューサーとディレクターはいずれも山下洋平さんです。

瀬戸内海放送はこれまで、旧香川県立体育館の工事開始、アスベスト調査、再生委員会の会見、裁判に伴う工事中断などを継続的に取材してきました。直近の10月6日にも、他地域の歴史的建築の再生事例と比較する特集を報じています。

その積み重ねがあるため、今回の30分は単発のニュースを並べるだけではなく、解体決定に至る流れと、保存・再生を求める側がどんな案を出したのかを時系列で理解できる内容が期待できます。

同じ「テレメンタリー2026」の最近の放送では、札幌の園児誤嚥死亡事故を検証した回もありました。番組シリーズの別テーマを知りたい方は、「きみのこえをさがして」の検証ポイントを整理した記事もあわせてご覧ください。

見逃し配信はある?

テレビ朝日の「テレメンタリー」公式ページでは、過去の放送回をANNnewsCHで配信中と案内しています。ただし、一部配信していない放送回もあると明記されています。

そのため「動かぬ針路」が必ず同じ形で公開されるとまでは断定できません。地上波で確実に見たい場合は、テレビ朝日での10月10日午前4時50分からの放送を確認しておくのが安心です。

参考にした情報

よくある質問

「船の体育館」とはどこですか?

香川県高松市にある旧香川県立体育館です。丹下健三が設計し、1964年に完成しました。

独特の外観から「船の体育館」と呼ばれています。

旧香川県立体育館はなぜ解体されるのですか?

香川県は、耐震診断で地震時の倒壊危険があることや、老朽化による屋根落下の危険などを理由に、安全面のリスクを早期に取り除く必要があると説明しています。

再生案はどんな内容でしたか?

建築家らでつくる団体が、土地と建物を民間で買い取り、公費を使わずに再生する案を提案しました。番組では、その提案と県の判断が重要な焦点になります。

ナレーターは誰ですか?

ナレーターは内田有紀さんです。番組は瀬戸内海放送が制作しています。

まとめ

10月10日放送のテレメンタリー2026「動かぬ針路〜『船の体育館』解体〜」は、丹下健三設計の旧香川県立体育館が解体へ進んだ経緯を、保存・再生を求める側と香川県の判断の両面から追う番組です。

県は耐震性や老朽化を理由に安全確保を優先し、建築家らは民間買い取りによる公費ゼロの再生案を提示しました。さらに2026年9月には、裁判の争点となる耐震性を調べるため解体工事が一時中断されています。

この一件は、名建築を残すか壊すかだけの問題ではありません。安全、税金、文化的価値、民間活用、行政と市民の対話をどう両立させるかという、全国の公共建築にも通じる課題です。

番組では、その判断の過程に注目すると「香川の事例から学ぶべきこと」がより見えてきます。

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