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ETV特集「カキと森と、ときどき凪」畠山重篤はなぜ山に木を植えた?最後の原稿と14年の記録|10/25 13:33

10月25日(日)13時33分から、NHK総合の東北地方向けに「ETV特集 選 カキと森と、ときどき凪」が放送されます。中心となるのは、宮城県気仙沼の牡蠣養殖漁師で、「森は海の恋人」の活動を長年続けた畠山重篤さんです。

この番組で気になるのは、海で牡蠣を育てる漁師が、なぜ半世紀近く山へ通い木を植え続けたのかということではないでしょうか。NHKオンデマンドの番組説明とNPO法人「森は海の恋人」の公式情報をたどると、その背景には、気仙沼湾の環境悪化を目の当たりにし、海だけを見ていては海を守れないと考えるようになった長い歩みが見えてきます。

ETV特集「カキと森と、ときどき凪」の放送日時と出演

項目内容
放送日2026年10月25日(日)
放送時間13:33〜14:32
放送局NHK総合(東北地方向け)
番組ETV特集 選 カキと森と、ときどき凪
出演畠山重篤
朗読畠山凪

2026年10月25日の放送は、2025年10月にEテレで放送された作品の再放送です。NPO法人「森は海の恋人」の公式noteでも、東北地方向けに13時33分から放送されることが案内されています。

番組は59分。単なる人物紹介ではなく、海辺の書斎に残された原稿を手がかりに、畠山重篤さんが公害、東日本大震災、海の温暖化などと向き合いながら考え続けてきた自然との関係をたどるドキュメンタリーです。

畠山重篤さんはなぜ山に木を植えた?

畠山重篤さんが山へ向かった背景には、牡蠣を育てる海の変化がありました。NPO法人「森は海の恋人」の公式サイトによると、昭和40年代から50年代にかけて気仙沼湾では環境が悪化し、赤潮が発生するようになったといいます。

牡蠣養殖は、海の状態に大きく左右されます。公式サイトでは、牡蠣が呼吸のために大量の海水を取り込むことにも触れられており、養殖する側にとって水質の変化はそのまま生活と仕事に結びつく問題でした。

そこで畠山さんたちは、海だけを見るのではなく、海へ注ぐ川、その上流にある森まで視野を広げます。森・川・海は別々ではなく、ひとつながりの環境として考える必要があるという発想が、のちの「森は海の恋人」運動につながっていきました。

「森は海の恋人」という言葉はどう生まれた?

NPOの活動史では、大川中流域に暮らす歌人・熊谷龍子さんとの出会いから「森は海の恋人」という標題が生まれたと説明されています。平成元年、つまり1989年から植樹祭が始まり、長年にわたって落葉広葉樹を植える活動が続けられてきました。

大切なのは、「木を植えればすぐ牡蠣が増える」という単純な話として描かれていない点です。現在のNPOも、森づくり、環境教育、自然環境保全という複数の活動を組み合わせ、流域全体を見ながら取り組みを続けています。

番組を見る前にこの背景を知っておくと、畠山さんがなぜ“漁師なのに山へ行く人”になったのかが理解しやすくなります。海の仕事をしていたからこそ、海の外側まで見なければならなかったという逆説が、この作品の大きな入り口です。

「長靴の哲学者」と呼ばれた畠山重篤さん

NHKオンデマンドの番組説明では、畠山さんを“長靴の哲学者”と表現しています。研究室で理論を組み立てるのではなく、牡蠣を育て、海の変化を見て、山へ入り、木を植え、現場で考え続けた人だったことを象徴する呼び名です。

畠山さんは2025年4月、81歳で亡くなりました。番組は、亡くなったあとに人物像を振り返るだけではなく、海辺の書斎に残されていた原稿に目を向けます。そこに、畠山さんが最後に何を伝えようとしていたのかという問いが置かれています。

公害、震災、温暖化を経ても海を信じた

番組説明には、公害、東日本大震災、温暖化という大きな出来事が並びます。気仙沼の海を見続けてきた畠山さんの半世紀は、環境問題の歴史と重なっています。

特に東日本大震災は、沿岸の暮らしと自然環境を大きく変えました。NPOの活動史では、津波の直後には生き物が消え、海は死んだように見えた一方、その後に多くの生き物が戻り始めたことが記されています。

そうした経験を経ても、NHKの紹介文では、畠山さんが母を奪った海を「それでも信じている」という姿勢で向き合ったことが示されています。海は恵みだけを与える存在でも、災害だけをもたらす存在でもありません。その両方を抱えた自然とどう生きるかが、番組の根底にあります。

海辺の書斎に残された「最後の原稿」とは

今回の作品で最も気になる要素のひとつが、畠山さんの書斎に残されていた原稿です。NHKの番組説明では、原稿の全文や結論を先に明かすのではなく、最後に何を伝えようとしたのかを番組全体の問いとして置いています。

そのため、ここで原稿の中身を断定するより、番組の中で畠山さんの人生や言葉とともに受け取るのがよさそうです。番組は過去14年の記録を重ねながら、晩年だけではなく、時間の中で変化していく海と人との関係を描いていきます。

「森は海の恋人」という言葉だけを知っている方にとっても、その言葉がどんな現場から生まれ、畠山さんが最後まで何を考え続けたのかを知る機会になります。

朗読の畠山凪さんは誰?

NHKオンデマンドの出演情報では、出演が畠山重篤さん、朗読が畠山凪さんとされています。畠山凪さんは、畠山重篤さんの孫としても知られています。

今回のタイトルにある「ときどき凪」という言葉は、穏やかな海の状態を連想させる一方で、朗読を担う凪さんの名前とも重なります。作品タイトルそのものが、海辺で暮らしてきた家族の時間と自然の風景を結びつけるような印象を与えています。

朗読がどの場面で、どの言葉に重なるのかは、番組の大きな見どころです。人物の足跡を資料だけで追うのではなく、家族へ受け継がれていく声として聞くことで、畠山さんの言葉が違う響きを持って届きそうです。

前回の初回放送は2025年10月4日

「カキと森と、ときどき凪」は、2025年10月4日にNHK Eテレで初回放送されました。今回の2026年10月25日放送は、その作品を東北地方のNHK総合で改めて届ける再放送です。

初回放送から約1年後の再放送ですが、NPO法人「森は海の恋人」は現在も活動を継続しています。公式サイトでは、環境教育、森づくり、自然環境保全の3分野を軸に活動し、2026年にも植樹祭や体験学習などが行われています。

番組を「故人を振り返る作品」として見るだけでなく、畠山さんが始めた考え方が現在どう受け継がれているのかまで見ると、再放送の意味もよりはっきりしてきます。

「森は海の恋人」は現在も続いている

畠山重篤さんが始めた活動は、本人の死によって終わったわけではありません。NPO法人「森は海の恋人」の公式サイトでは、環境教育・森づくり・自然環境保全の3分野を軸に活動を続けていると紹介されています。法人は2009年5月に設立され、現在は畠山信さんが代表を務めています。活動の拠点は宮城県気仙沼市唐桑町東舞根に置かれています。

植樹祭は1989年から続き、公式の活動史ではこれまで多くの落葉広葉樹を植えてきたことが記されています。さらに、子どもたちが森や海のつながりを体験する環境教育も続けられ、海だけ、森だけを見るのではなく、流域全体を学ぶ取り組みへ広がっています。

2026年も植樹祭や体験学習の案内が公式サイトに掲載されており、畠山さんが残した考え方が現場の活動として受け継がれていることが分かります。番組の最後の原稿を考えるうえでも、「一人の偉業」で終わらず、次の世代が何を引き継いでいるのかを見る視点は大切です。

見逃し配信はある?

NPO法人「森は海の恋人」の2026年10月18日付の公式noteでは、今回のテレビ放送は東北地方向けで、NHK ONEで見逃し配信があると案内されています。

テレビで視聴できる地域は限られますが、配信についてはサービス側の最新表示を確認するのが確実です。また、NHKオンデマンドには作品ページがあり、番組の概要と出演情報を確認できます。

参考にした情報

よくある質問

ETV特集「カキと森と、ときどき凪」はいつ放送されますか?

2026年10月25日(日)13時33分から14時32分まで、NHK総合の東北地方向けに放送されます。

畠山重篤さんはなぜ山に木を植えたのですか?

牡蠣養殖を営む気仙沼湾で環境悪化や赤潮を経験し、海の環境を考えるには川や上流の森まで含めて考える必要があると捉えたことが、「森は海の恋人」の植樹活動につながりました。

番組には誰が出演しますか?

NHKオンデマンドでは畠山重篤さんが出演、畠山凪さんが朗読と案内されています。

見逃し配信はありますか?

NPO法人「森は海の恋人」の公式noteでは、今回の再放送についてNHK ONEでの見逃し配信が案内されています。

まとめ

「ETV特集 選 カキと森と、ときどき凪」は、牡蠣養殖漁師の畠山重篤さんが、なぜ海を離れて山に木を植え続けたのか、その問いから始まるドキュメンタリーです。

気仙沼湾の環境悪化をきっかけに森・川・海のつながりを考え、1989年から続く植樹活動へつなげた歩み、公害や東日本大震災、温暖化を経ても自然との共生を模索した半世紀、そして海辺の書斎に残された最後の原稿が、14年の記録を通して描かれます。

「森は海の恋人」という言葉を知っている方も、今回初めて畠山さんを知る方も、海を守ることをどこまで広い視野で考えるのか、その原点に触れられる1時間です。

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