戒名がいらない場合は?位(ランク)を下げて価格交渉できるか

9月17日は敬老の日。おじいちゃんやおばあちゃんの家に遊びに行っている家族も多いのではないでしょうか。
その時、家にお仏壇がある家庭も多いでしょう。核家族化が進む現代においては、仏壇に手を合わせて拝む習慣がない子供も多いとか。
仏壇には位牌があります。そして位牌には戒名が記されていますが、意味をきちんと理解している人はあまりいないかもしれません。子供や孫から戒名について聞かれてもきちんと答えられるように、最低限の知識を備えておきましょう。

 

戒名は必要?

位牌に記されている文字の一部は戒名です。仏教の人が亡くなると、仏様の弟子になると言われており、そのときに与えられる名前が戒名だと言われています。
戒名とは、亡くなった人が、あの世で迷わないためにつける意味もあると言われています。そのため、遺族のためと言うよりは、故人のために戒名をつけるケースが多いようです。
宗教的に意味があるものだということはわかります。しかし、戒名をつけるときにかかる費用が高額になることに引っかかる人もいるでしょう。

高額な戒名費用への対策

戒名をつけようとしたときに引っかかる点が、費用ではないでしょうか。

「信士(しんし)」「信女(しんにょ)」「釋(しゃく)」「釋尼(しゃくに)」15~30万円
「居士(こじ)」「大姉(だいし)」「院信士(いんしんし)」「院信女(いんしんにょ)」30万円~50万円
「院釋(いんしゃく)」「院釋尼(いんしゃくに)」「院日信士(いんにちしんし)」「院日信女(いんにちしんにょ)」80万円~
「院居士(いんこじ)」「院大姉(いんだいし)」100万円~

参照URL:https://seniorguide.jp/article/1001671.html

数十万から数百万、なかには数千万円も支払ったケースもあるといいます。そのような場合、できるだけ費用を抑えたいと思うこともあるでしょう。

生前戒名

亡くなる前に戒名を付けてしまうことができます。その方が費用を安く抑えられるでしょう。ただし菩提寺がある場合はきちんと書面などでやり取りをしておく必要があります。いざというときに「この戒名は使えない」というトラブルが起きないようにしましょう。

位の低い戒名にする

位の低い戒名を付けてもらっても費用を抑える効果があります。何も言わなければお寺側は位の高い、料金の高い戒名を薦めてくる場合があるでしょう。そのような場合でもきちんと話し合い位を下げて戒名を付けてもらうことで費用を押させることができます。

ネットで安い戒名をつける

インターネット上では、明朗会計な戒名サービスが存在します。費用は数万から数十万円で、あらかじめ価格を公表しているのが特徴です。
このようなサービスを利用する際には、菩提寺への確認が必ず必要になります。菩提寺の許可なく戒名を付けたとしても、受け入れてくれるとは限らないからです。


戒名に関するトラブルの例

理由はさまざまありますが、戒名は付けないことも可能です。
しかし、戒名を付けないことで起こるトラブルもあります。
例えば先祖代々、位牌を納めているお寺がある場合、戒名がないことでお墓に入れてもらえない可能性が出てきます。
また本人の意志である場合でも、生前に親族などへきちんと説明が行き届かない場合、家族が非難の対象になってしまうかもしれません。

菩提寺がなければ戒名なしでもOK?

戒名は必ず付けなければいけないものではありません。
例えば海や山に遺骨をまく海洋散骨や、お寺が遺族に代わって管理する永代供養などでは戒名を必要としないのです。
そのため先祖代々、遺骨をおさめている菩提寺がない場合、戒名を付けない可能性もあります。
葬儀社などに相談してみるとよいでしょう。
お仏壇などに置かれることになる位牌。その位牌には通常戒名が記されるものです。
戒名を付けない場合には、本名の後に「霊位」や「位」と記されるようになります。

まとめ

個人のためを思えば戒名は付けたいと思うのが遺族の心理ではないでしょうか。しかし高額な費用がかかることも負担と感じることがあるでしょう。
戒名は必ず付けなければいけないというものではありません。海や山に散骨する場合など、菩提寺がないケースでは戒名を付けないこともあるでしょう。
菩提寺があるけれど戒名をつけない場合、事前にお寺や霊園側と話し合いの場を持つことが必要です。ここでトラブルが起きてしまうと、最悪の場合遺骨を納めることができなくなってしまうかもしれません。
また、戒名はランクによって費用が異なるものです。一般的にはご先祖様にすでについている戒名と位を合わせるようにする場合が多いようです。無闇に位の高い戒名をつければよいというものではありません。
不安なことがあれば菩提寺や葬儀社に相談すると良いでしょう。
 

このテーマの関連記事はこちら