米で急増するブーメラン・チルドレンとは?親元に戻る若者の事情と背景【キャッチ!世界のトップニュース11月9日】|11/9 10:05
2026年11月9日(月)午前10時5分からNHK総合1・東京で放送される「キャッチ!世界のトップニュース」では、アメリカで増えている「ブーメラン・チルドレン」を取り上げます。
ブーメラン・チルドレンとは、進学や就職などで親元を離れた若者が、一定期間ひとり暮らしをしたあと、再び実家に戻って暮らすことを指す言葉です。今回の特集は、米ABCのリポートを通じて、若者が親元へ戻る背景や、アメリカ社会で変わりつつある自立の考え方に迫ります。
住宅費や日々の生活費、学生ローンなどが重なると、働いていても一人で住み続けることが難しくなる場合があります。番組のテーマを理解するために、米国の調査や報道で示されている数字と、親子双方に生じる変化を整理します。
11月9日「キャッチ!世界のトップニュース」の放送日時・出演者
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日時 | 2026年11月9日(月)10:05〜10:55 |
| 放送局 | NHK総合1・東京 |
| 番組名 | キャッチ!世界のトップニュース |
| 特集 | 米で急増するブーメラン・チルドレン |
| リポート | 米ABC |
| 出演 | 横川浩士、荒木さくら |
11月9日の放送は、午前10時5分から10時55分までの50分間です。番組表では「特選海外放送局リポート」として、アメリカで急増するブーメラン・チルドレンを米ABCのリポートで伝えると紹介されています。
出演者は横川浩士と荒木さくらです。今回のテーマは、若者が親元へ戻るという家族の暮らし方だけでなく、物価や住宅価格の上昇が若い世代の自立にどう影響しているのかを考える内容です。
ブーメラン・チルドレンとは?親元に戻る若者のこと
ブーメラン・チルドレンは、成人して一度は実家を離れた子どもが、親元に戻って同居するようになった状態を表す言葉です。
ここでいう「子ども」は、幼い子どもを意味するのではありません。大学進学や就職などをきっかけに家を出て、ひとり暮らしや別の地域での生活を経験した若者・成人した子どもを指します。
ブーメランという言葉が使われるのは、一度家を離れたあと、投げたブーメランが戻ってくるように実家へ戻るためです。親元へ戻る理由は一つではなく、失業や収入減、家賃の負担、学生ローンの返済、貯蓄など、家庭によって事情が異なります。
親と暮らすこと自体が、必ずしも自立の失敗を意味するわけではありません。経済的な立て直しのために一時的に戻る人もいれば、住宅購入の頭金や将来の生活資金を貯める目的で、親元で暮らすことを選ぶ人もいます。
なぜアメリカで増えている?住宅費・物価・学生ローン
今回のABCリポートの紹介文では、日々の生活費の上昇、住宅費の高騰、学生ローンが、若者が親元へ戻る背景として挙げられています。
ひとり暮らしを続けるには、家賃だけでなく、光熱費、食費、交通費、通信費なども必要です。収入が伸びにくい時期に生活費が上がると、働いていても毎月の支出をまかなう余裕が小さくなります。
家賃や住宅価格が独立を難しくする
若者が実家へ戻る理由として、住宅費の負担は大きな要因です。Thriventが2026年に公表した調査解説では、親元へ戻った若者の45%が、住宅の手頃さを理由に挙げています。
前年の32%から上昇した数字です。
同じ調査では、若者の34%が住宅購入の頭金を貯めることを、親元で暮らす主な理由として回答しています。一方、27歳から35歳でまだ住宅を購入していない人の30%は、自分の家を購入できるとは思っていないとされています。
家賃を払いながら貯蓄を続けることが難しい場合、親元に戻ることで住居費を抑え、次の生活段階に備える選択肢が生まれます。これは、親元への帰宅が必ずしも失業や生活困窮だけで起きるわけではないことを示しています。
仕事や収入が安定しない
仕事を失ったり、収入が減ったりすることも、親元へ戻る理由になります。Thriventの調査解説では、収入減や失業を大きな要因として挙げた人は36%でした。
雇用されていても、家賃や生活費の上昇に給与が追いつかなければ、独立した生活を維持しにくくなります。就職したばかりの時期や転職活動中など、収入が安定するまでの期間に、実家が生活の支えになる場合もあります。
学生ローンの返済が家計を圧迫する
学生ローンの返済も、アメリカの若者が直面する問題の一つです。ABC Newsの10月14日付動画は、生活費や住宅費と並んで学生ローンを、若者が親元へ戻る背景として挙げています。
Thriventの調査解説では、連邦学生ローンの平均残高について、2025年は借り手1人あたり39,550ドルと紹介しています。学費を借り入れて進学した人にとって、卒業後の返済と家賃を同時に負担することは簡単ではありません。
実家に戻って住居費を減らせれば、返済や貯蓄に回せるお金を増やせる可能性があります。今回の特集では、こうした経済的な事情が、若者の暮らし方にどう影響しているかが注目点になりそうです。
米国の調査で分かったブーメラン・チルドレンの割合
ThriventがIpsosと実施した2026年調査では、18歳から35歳の成人した子どもがいる親の44%が、子どもが一度家を出たあとに実家へ戻ってきた経験があると回答しています。
また、親元へ戻った若者の55%は、経済的に必要だったと答えています。さらに27%は、必須ではなかったものの、経済的なメリットがあったとしています。
この調査は2026年3月24日から4月3日に実施され、米国の一般人口を対象にした2,325人のサンプルを含みます。Thriventの公表資料では、一般人口サンプルの誤差幅は95%の信頼水準でプラスマイナス2.1ポイントと説明されています。
数字を見ると、親元へ戻ることは一部の家庭だけの特殊な出来事とは言い切れません。ただし、44%という数字は「18歳から35歳の成人した子どもを持つ親のうち、子どもが戻ってきた経験がある」と回答した割合です。
若者全員の44%が現在実家暮らしという意味ではありません。
親にとっても他人事ではない?家計と家族関係への影響
成人した子どもが戻ってくると、本人の住居費が軽くなる一方で、親の家計にも変化が生まれます。食費や光熱費が増えるほか、親が子どもの生活費を一部負担する場合もあります。
Thriventの調査では、現在ブーメラン・チルドレンと暮らす親の47%が、子どもが戻ってきたことで自分たちの家計に何らかの影響があったと回答しています。43%は子どもを支えるために自分の支出を減らす意思があり、5人に1人近くは貯蓄や退職後に向けた積み立てを減らす可能性があるとしています。
The Washington Postが2026年5月30日に掲載した記事でも、親の支援が長期化する場合、親自身の将来設計に影響が及ぶ可能性が取り上げられています。子どもを支えることと、親自身の生活や老後資金を守ることの両立が課題になります。
親子で話し合う必要があること
親元へ戻る期間が長くなる場合、家賃や食費をどう分担するか、家事をどのように担うか、いつまで同居する予定なのかを話し合うことが大切になります。
The Washington Postの記事では、親子で家計や同居期間について具体的に話し合い、支援する側の負担も共有することが紹介されています。Thriventも、生活費の分担や家事、貯蓄目標などをあらかじめ決めておく方法を挙げています。
親元へ戻ることは、親がすべてを負担するという意味ではありません。若者が生活を立て直すための時間を確保しながら、家族全体の家計や役割を調整する必要があります。
「自立」の考え方は変わっている?
今回の番組表の紹介では、アメリカでは親元を離れることが自立の証とされてきた一方、物価高や住宅価格の高騰によって、その価値観にも変化が生まれていると説明されています。
かつては、学校を卒業して仕事を得たら家を出て、自分の収入で生活することが自立の一つの目安と考えられてきました。しかし、住居費や生活費が上がる状況では、親元に戻って支出を抑えることが、将来の独立に向けた現実的な選択になる場合もあります。
「実家に戻る=自立できていない」と一律に判断できないのは、戻る理由が人によって異なるためです。生活費を節約して住宅購入を目指す人と、失業や収入減によって生活を立て直している人では、同じ同居でも事情が違います。
ABCのリポートがどのような若者や家族を取材しているのかにも注目です。数字だけでは見えにくい、親子それぞれの思いや暮らしの変化が紹介されるかが見どころです。
横川浩士・荒木さくらが伝える今回の特集
11月9日の出演者は横川浩士と荒木さくらです。番組では海外放送局のリポートを紹介し、世界各地のニュースを日本の視聴者に伝えています。
今回のテーマでは、アメリカの若者がなぜ親元へ戻るのかという背景を、現地の報道を通して知ることができます。若者の住宅事情や学生ローンだけでなく、親の家計や家族の関係まで含めて見ることで、ブーメラン・チルドレンという言葉の意味がより具体的になります。
同じ番組の出演者や放送情報については、10月16日放送のキャッチ!世界のトップニュースの記事でも紹介しています。今回は出演者情報だけでなく、米国の特集テーマそのものに焦点を当てました。
参考にした情報
- 番組表.Gガイド「キャッチ!世界のトップニュース 米で急増ブーメラン・チルドレン」
- 番組表.Gガイド 11月9日ニュース番組一覧(NHK総合1・東京)
- ABC News「Growing numbers of ‘boomerang’ children are moving home」(2026年10月14日)
- Thrivent「Boomerang kids in 2026: From ‘exception’ to ‘expectation’」
- The Washington Post「‘Boomerang kids’ are the new normal. Here are the financial ground rules.」(2026年5月30日)
- TBS CROSS DIG with Bloomberg「成人した子どもが実家に出戻り-老後資金を守るための『親子同居』ルールとは」(2026年8月28日)
よくある質問
ブーメラン・チルドレンとは何ですか?
進学や就職などで親元を離れたあと、成人した子どもが再び実家に戻って暮らすことを指す言葉です。
アメリカでブーメラン・チルドレンが増えている理由は?
住宅費や日々の生活費の上昇、収入の不安定さ、学生ローンの返済などが主な背景として挙げられています。
11月9日の出演者は誰ですか?
横川浩士と荒木さくらです。特集では、米ABCのリポートを通じてアメリカのブーメラン・チルドレンを取り上げます。
まとめ
11月9日の「キャッチ!世界のトップニュース」は、アメリカで増えているブーメラン・チルドレンを米ABCのリポートで伝えます。
ブーメラン・チルドレンは、一度親元を離れた成人した子どもが実家へ戻ることです。住宅費や物価、学生ローン、収入の不安定さが背景にあり、親の家計や家族の暮らし方にも影響しています。
今回の特集では、若者が親元へ戻る理由だけでなく、アメリカで自立の考え方がどのように変わりつつあるのかにも注目したいところです。

