そして、屋根裏のラジャーは生まれた。11月8日WOWOW放送|制作危機と10万3千枚の作画|11/8 20:10
2026年11月8日(日)20時10分から、WOWOWシネマで「そして、屋根裏のラジャーは生まれた。~スタジオポノック、その喪失と創造~」が放送されます。
スタジオポノックのアニメーション映画「屋根裏のラジャー」が完成するまでの激動の日々を追ったメイキングドキュメンタリーです。220人のアニメーターと10万3,000枚以上の作画、そして制作継続が難しくなるほどの問題に直面した背景が大きな見どころです。
映画本編で声の出演をした寺尾聰さんがナレーションを担当します。映画を見たことがある方も、作品が生まれるまでの舞台裏を知ることで、映像の見え方が変わりそうです。
放送日時・番組概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番組名 | そして、屋根裏のラジャーは生まれた。~スタジオポノック、その喪失と創造~ |
| 放送日時 | 2026年11月8日(日)20:10〜21:00 |
| 放送局 | WOWOWシネマ |
| ジャンル | ドキュメンタリー・教養 |
| ナレーション | 寺尾聰 |
| 制作年・作品尺 | 2023年・45分 |
| ディレクター | 宮瀬佐知子、薮下雷太 |
WOWOWの番組紹介では、映画「屋根裏のラジャー」の完成までを追うメイキング作品として紹介されています。制作を担当したスタジオポノックがさまざまな問題に直面し、一時は制作継続が困難になるほどだったことも説明されています。
ドキュメンタリー制作チームARRDEPの公式ページでは、作品の長さは45分、英題は「Creating “The Imaginary”」と案内されています。クリエイターたちの希望と喪失、ラジャーが生まれる瞬間、高畑勲さんから託された思いなどが作品の軸です。
220人のアニメーターと10万3,000枚以上の作画
今回の番組でまず注目したいのが、映画の制作規模です。WOWOWの番組説明によると、スタジオポノックは美しい手描きアニメーションを届けるため、アニメーターの総数は220人、作画枚数は10万3,000枚以上に及ぶ体制で制作に取り組みました。
一枚一枚の絵を積み重ねて動きを生み出すアニメーションでは、キャラクターの表情や動作だけでなく、背景や光の変化も映像の印象を左右します。多くのスタッフが関わり、膨大な作画を重ねたことからも、作品に込められた作業量の大きさが伝わります。
なぜ手描きアニメーションにこだわったの?
スタジオポノックの公式サイトでは、子どもと大人に美しい手描きアニメーション映画を届けることを制作の志として紹介しています。「屋根裏のラジャー」では、想像から生まれた存在を、画面の中に確かな存在感を持つキャラクターとして描くことが大きな課題でした。
西村義明プロデューサーは製作報告会見で、想像によって生まれた少年をCGや実写で表現するだけでは、作品の目指す姿にならない可能性があると説明しています。手描きの線に、想像の存在だからこその質感や実在感を与えることが制作上の挑戦になりました。
日本とフランスのクリエイターが挑んだ新しい映像表現
スタジオポノックの公式イントロダクションによると、本作では日本とフランスのクリエイターが協力し、新しいデジタル技術を取り入れています。手描きアニメーションだけでは表現が難しかった質感や、光と影を使った映像表現に挑戦しました。
公式資料では、想像上の存在であるイマジナリを映画の中でありありと存在させるための試みとして説明されています。線で描かれたキャラクターに立体感や質感を与え、背景の光や影と組み合わせることで、現実と想像が交差する世界を表現しています。
映画.comの製作報告会見の記事でも、新たな技術を取り入れたことで作業工程が増え、スケジュールを延ばす必要が生じたことが紹介されています。作品の映像表現を一歩進めるための挑戦が、制作期間にも影響したことが分かります。
「屋根裏のラジャー」の制作はなぜ難航した?
制作が難航した背景には、公開延期と新しい映像表現への挑戦、そして小規模なスタジオにとって大きな経営負担が重なったことがあります。
映画.comや日刊スポーツが伝えた2023年の製作報告会見によると、映画は当初2022年夏の公開を予定していましたが、コロナ禍による制作の遅れや品質維持への懸念などから延期され、最終的に2023年12月15日の公開となりました。
公開延期で人件費などの負担が増加
西村プロデューサーは会見で、制作を続けるには人件費をはじめとする金銭的な負担が大きく、スタジオの存続にも関わる状況だったと説明しています。日刊スポーツの記事では、2022年1月にはスタジオの倒産や解散の危機が現実味を帯びていたと報じられました。
映画を完成させるには、スタッフの作業を続けるための時間と費用が必要です。公開を延期すれば、完成度を高める時間を確保できる一方で、制作費や人件費の負担も増えます。
スタジオポノックは、作品の完成と経営の両方に向き合うことになりました。
新しい技術を取り入れることも大きな挑戦に
公開延期の理由は、単に作業が遅れたということだけではありません。新しい映像表現を実現するために、従来の手描きアニメーションに新たな工程を加えたことも制作期間に影響しました。
映画.comの記事では、フランスのアニメーターが使う技術を取り入れ、キャラクターの肌の質感などを従来とは異なる表現に仕上げるため、作業工程が増えたと紹介されています。新しい方法を採用することは、完成した映像の可能性を広げる一方、スタッフの作業やスケジュールにも負担を生みます。
ドキュメンタリーでは、こうした困難に直面しながらも映画を完成させようとするクリエイターたちの姿が描かれます。公表された番組紹介では、個々の問題のすべてが列挙されているわけではありませんが、作品づくりを続けるための葛藤や、創造をあきらめない姿勢が作品の大きなテーマです。
ドキュメンタリーで描かれる「喪失」と「創造」
作品の副題にある「喪失と創造」は、映画が完成するまでの制作現場を考えるうえで重要な言葉です。ARRDEPの公式ページでは、クリエイターたちの希望と喪失、主人公ラジャーの誕生、師である高畑勲さんから託された思いが作品のテーマとして紹介されています。
さらに、英国・米国・フランスのクリエイターとの協働も作品の特徴です。ひとつのスタジオだけで完結するのではなく、国や制作背景の異なる作り手たちが力を合わせ、映画の表現を形にしていく過程も見どころです。
高畑勲さんから受け継いだもの
スタジオポノックのプロデューサー西村義明さんと、監督の百瀬義行さんは、スタジオジブリで高畑勲監督の作品に関わってきました。スタジオポノックの公式スタッフ紹介によると、百瀬監督は「火垂るの墓」など高畑監督作品で原画を担当し、ジブリ作品の演出にも携わっています。
西村プロデューサーも「かぐや姫の物語」などで高畑監督と仕事をしてきました。ARRDEPの作品紹介では、高畑さんから託されたひとつの思いがドキュメンタリーのテーマとして挙げられています。
映画を完成させる技術や手順だけでなく、どのような思いを次の作品へつないでいくのか。制作現場に密着するドキュメンタリーだからこそ、作り手の言葉や表情を通じて伝わる部分にも注目です。
映画「屋根裏のラジャー」の物語と本編とのつながり
ドキュメンタリーの対象となる「屋根裏のラジャー」は、少女アマンダの想像から生まれた、誰にも見えない少年ラジャーの物語です。人間に忘れられると消えてしまう運命を持つラジャーは、忘れられた想像たちが暮らす「イマジナリの町」にたどり着きます。
スタジオポノックの公式サイトでは、原作は英国の詩人・作家A.F.ハロルドによる「The Imaginary」、日本語版は「ぼくが消えないうちに」と紹介されています。想像の友だちという存在を主人公にすることで、現実と想像の境目を描くファンタジー作品です。
映画本編の監督は百瀬義行さん、プロデューサーは西村義明さんです。声の出演は寺田心さん、鈴木梨央さん、安藤サクラさん、仲里依紗さん、杉咲花さん、山田孝之さん、高畑淳子さん、寺尾聰さん、イッセー尾形さんらです。
寺尾聰は映画本編でどんな役を演じた?
寺尾聰さんは映画本編で、イマジナリの老犬「レイゾウコ」の声を担当しました。スタジオポノック公式サイトでは、寺尾さんが声優に初挑戦した役として紹介されています。
今回のドキュメンタリーでは、その寺尾さんがナレーションを務めます。映画の登場人物として作品世界に参加した寺尾さんの声で、制作の舞台裏をたどる構成です。
寺尾聰さんの経歴や出演作は、寺尾聰のプロフィール記事でも紹介しています。
11月8日はドキュメンタリーのあとに映画本編も放送
WOWOWの「屋根裏のラジャー」放送記念特集では、11月8日(日)20時10分からメイキングドキュメンタリー、21時から映画本編「屋根裏のラジャー」が案内されています。
先にドキュメンタリーで制作の背景を知り、その後に映画本編を見ると、手描きの作画や光と影の表現、登場人物の動きなどに込められた工夫を意識しながら楽しめます。映画を見た後にドキュメンタリーを見る場合は、すでに知っている場面がどのように生まれたのかを振り返る見方もできます。
今回の放送枠は20時10分から21時までです。映画本編は21時から別番組として放送されるため、続けて視聴する場合は番組の切り替わりに注意してください。
【映画・スポーツ・海外ドラマみるなら】WOWOWオンデマンド参考にした情報
- WOWOW「そして、屋根裏のラジャーは生まれた。」番組ページ
- WOWOW「屋根裏のラジャー」放送記念!スタジオポノック特集
- ARRDEP「ドキュメンタリー『そして、屋根裏のラジャーは生まれた。』」
- スタジオポノック公式「屋根裏のラジャー」イントロダクション
- スタジオポノック公式 作品情報
- 映画.com「屋根裏のラジャー」製作報告会見
- 日刊スポーツ「倒産危機乗り越え映画製作」
- FILMAGA 百瀬義行監督・西村義明プロデューサーインタビュー
- ディズニー公式「屋根裏のラジャー」作品情報
よくある質問
11月8日の放送時間は何時からですか?
WOWOWシネマで2026年11月8日(日)20時10分から21時まで放送される予定です。
ドキュメンタリーのナレーションは誰ですか?
映画本編でレイゾウコ役を演じた寺尾聰さんがナレーションを担当します。
制作が難航した理由は何ですか?
公開延期に伴う人件費などの負担に加え、新しいデジタル技術を使った映像表現の工程が増えたことなどが、制作上の大きな課題として報じられています。
まとめ
11月8日放送の「そして、屋根裏のラジャーは生まれた。~スタジオポノック、その喪失と創造~」は、映画「屋根裏のラジャー」が完成するまでの制作現場を追うメイキングドキュメンタリーです。
220人のアニメーターと10万3,000枚以上の作画、新しい映像技術への挑戦、公開延期に伴う経営的な負担など、作品の完成までには大きな壁がありました。寺尾聰さんのナレーションとともに、作り手たちが映画に込めた思いをたどれる内容です。

