こころの時代「命の声を届ける」市川沙央とは?ハンチバックと障害当事者の言葉を読む|10/25 5:00
10月25日(日)午前5時からNHK Eテレで放送される「こころの時代 命の声を届ける 作家・市川沙央」は、芥川賞受賞作『ハンチバック』で知られる市川沙央さんの歩みと言葉に迫る1時間です。
番組では、先天性ミオパチーとともに生きてきた市川さんが、なぜ書くことに向かい、障害当事者自身が言葉を発することにどんな意味を見いだしたのかが大きな軸になります。朗読は木村多江さん、語りは加賀美幸子さんです。
こころの時代「命の声を届ける」の放送日時と出演者
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日 | 2026年10月25日(日) |
| 放送時間 | 5:00〜6:00 |
| 放送局 | NHK Eテレ |
| 出演 | 市川沙央 |
| 語り | 加賀美幸子 |
| 朗読 | 木村多江 |
10月25日の放送は早朝5時からの1時間です。番組表では、市川沙央さんへのロングインタビューを中心に構成され、作品を通じて障害当事者の声を届けるまでの人生の軌跡をたどる内容と案内されています。
市川さんの言葉だけでなく、作品世界を伝える朗読も見どころです。小説の文章が音声としてどう立ち上がるのかにも注目したい回です。
市川沙央は何を語る?番組の中心は「当事者が書く意味」
番組表の説明で示されている中心テーマは、障害当事者だからこそ描けることは何か、そして当事者の声を社会へ伝えることにどんな意味があるのか、という問いです。
市川さんは先天性ミオパチーの患者で、中学生のころから学校に通うことが難しくなり、療養生活を続けてきたと紹介されています。その後、39歳で大学に入り、障害者がメディアなどでどのように描かれてきたかを研究しました。
この研究を通して、市川さんは「障害者が描かれる側にとどまるのではなく、当事者自身が書き手になる必要がある」と感じるようになったと番組紹介は伝えています。今回の放送は、単なる受賞作家インタビューではなく、誰が語り、誰が書くのかという表現の主体そのものを考える内容になっています。
学校に通えなくなった時期から39歳で大学へ
市川さんの歩みを知るうえで重要なのが、中学生のころから療養生活が続いたことと、39歳で大学へ進んだことです。文藝春秋の著者紹介では、早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科を卒業したことが記されています。
番組では、その学びが小説家としての視点にどうつながったのかが語られます。身体の経験と研究で得た問題意識が別々に存在するのではなく、のちの創作へ結びついていく流れを追える点が大きな見どころです。
障害者が「描かれる存在」から「書く主体」へ
テレビや新聞、小説などで障害者が取り上げられるとき、外側から説明される構図になりがちです。市川さんが大学で扱ったテーマは、まさに障害者がメディアでどう表象されてきたかという問題でした。
今回の番組紹介では、その研究が障害当事者が書き手になる必要性を感じるきっかけになったとされています。『ハンチバック』が強い注目を集めた背景を知るうえでも、この問題意識は欠かせません。
『ハンチバック』はどんな作品?芥川賞受賞までを整理
『ハンチバック』は市川沙央さんのデビュー作で、文藝春秋の公式書籍ページによると2023年6月に単行本が発売され、第169回芥川賞を受賞しました。また、第128回文學界新人賞の受賞作でもあります。
主人公は重い障害のある女性・井沢釈華。グループホームの自室で暮らしながら大学の通信課程で学び、ネット上で文章を書く人物として描かれます。市川さん自身と同じ障害を持つ女性を主人公に据え、身体、欲望、読むこと、書くことを正面から描いた作品です。
番組では、この作品に至るまでの市川さん自身の人生と、作品を通して届けようとした「命の声」が重ねて語られます。受賞歴だけを見るのではなく、なぜこの主人公が生まれ、なぜこの語り方が必要だったのかを知ることができそうです。
2023年の芥川賞受賞は大きな転機
文藝春秋は2023年7月19日、第169回芥川賞に市川沙央さんの「ハンチバック」が選ばれたと発表しました。公式プロフィールでは1979年生まれ、早稲田大学人間科学部の通信教育課程卒業と紹介されています。
文学賞受賞によって作品は広く知られるようになりましたが、今回の「こころの時代」は受賞の華やかさだけを追う内容ではありません。そこへ至るまでに積み重ねた時間、身体と社会の関係、書くことを選んだ理由が中心に置かれています。
市川沙央の現在は?『女の子の背骨』にも続くテーマ
文藝春秋からは2025年9月に、市川さんの第二小説集『女の子の背骨』が刊行されています。出版社の紹介では、筋肉の難病を患う主人公ガゼルと同じ病気を持つ姉との関係を描く表題作などが収録されています。
『ハンチバック』だけで市川さんの創作を理解しきるのではなく、その後の作品でも身体や障害をめぐる言葉が続いていることを知ると、今回のインタビューをより立体的に受け止められます。
10月25日の放送を見る前に『ハンチバック』の概要を押さえておくと、番組内で語られる「当事者の声」「書き手になること」というテーマがつながりやすくなります。
木村多江の朗読も見どころ
今回の番組では、木村多江さんが朗読を担当します。番組表では出演者として市川沙央さん、語りに加賀美幸子さん、朗読に木村多江さんが記載されています。
市川さんの作品は、身体の感覚や社会への鋭い視線を強い言葉で描くことが特徴です。インタビューだけでなく朗読を組み合わせることで、作品の文章と本人の語りを行き来しながら内容を受け取れる構成になっています。
10月25日の放送で注目したい3つのポイント
第一は、市川さんが療養生活から大学進学、研究、創作へと進んだ人生の流れです。出来事を並べるだけでなく、それぞれが「書くこと」にどう結びついたのかが重要です。
第二は、障害者が社会やメディアの中でどのように描かれてきたかという問題です。市川さん自身が研究したテーマであり、『ハンチバック』を読む際にも欠かせない背景になります。
第三は、当事者自身が書き手となる意味です。番組タイトルの「命の声を届ける」という言葉が、インタビューの中でどのように具体化されるのかが最大の見どころといえるでしょう。
参考にした情報
- J:COMテレビ番組表「こころの時代〜宗教・人生〜」
- NHK番組表ミラー 2026年10月25日 Eテレ
- 文藝春秋『ハンチバック』市川沙央
- 文藝春秋「第169回芥川賞に市川沙央さんの『ハンチバック』」
- 文藝春秋『女の子の背骨』市川沙央
よくある質問
「こころの時代 命の声を届ける 作家・市川沙央」はいつ放送ですか?
2026年10月25日(日)午前5時から6時まで、NHK Eテレで放送予定です。
市川沙央さんは何の作品で芥川賞を受賞しましたか?
2023年に『ハンチバック』で第169回芥川賞を受賞しました。デビュー作で、第128回文學界新人賞も受賞しています。
番組では何が中心に語られますか?
市川さんが療養生活や大学での研究を経て、障害当事者自身が書き手となり、作品を通して声を届けるまでの歩みが中心です。
朗読を担当するのは誰ですか?
木村多江さんです。語りは加賀美幸子さんが担当します。
まとめ
10月25日の「こころの時代 命の声を届ける 作家・市川沙央」は、『ハンチバック』の受賞歴を紹介するだけでなく、市川沙央さんがなぜ書くのか、誰の声を誰が届けるのかを深く掘り下げる回です。
療養生活、39歳での大学進学、障害者表象の研究、そして小説家としてのデビューまでをたどることで、『ハンチバック』の背景にある問題意識も見えてきます。木村多江さんの朗読とともに、市川さん自身の言葉をじっくり受け止めたい放送です。

