ヒューマニエンス「アレルギー」出演者・専門家は誰?ILC2・腸内細菌・ストレス研究を解説|10/9 12:00
2026年10月9日(金)12時からNHK BSP4Kで再放送される「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」は、「アレルギー」豊かな生活の代償か?がテーマです。
司会は織田裕二さんと藤井彩子アナウンサー。ゲストにヤマザキマリさん、専門家として大阪大学の茂呂和世さん、京都府立医科大学の内藤裕二さん、順天堂大学の吉川宗一郎さんが出演します。
同じアレルギーを扱っていても、3人の専門分野は同じではありません。ILC2という免疫細胞、腸内細菌と腸管免疫、ストレスと皮膚アレルギー・かゆみという異なる方向から、なぜ体が無害なものまで攻撃してしまうのかに迫る構成です。
今回は出演者と専門家の研究分野を中心に、番組を見る前に知っておきたいポイントを整理します。
ヒューマニエンス「アレルギー」の放送日時と出演者
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送日 | 2026年10月9日(金) |
| 放送時間 | 12:00〜12:59 |
| 放送局 | NHK BSP4K |
| テーマ | 「アレルギー」豊かな生活の代償か? |
| 司会 | 織田裕二、藤井彩子 |
| 出演 | ヤマザキマリ |
| 解説 | 茂呂和世 |
| 専門家出演 | 内藤裕二、吉川宗一郎 |
NHKオンデマンド公式によると、この回は「清潔な環境で幼いころを過ごすと、免疫が育たないまま成長し、侵入した物質が有害か無害かを正確に判断できなくなる」という問題を取り上げます。
さらに、アレルギーの実態に迫るうえで“黒幕”ともいえる細胞が注目されているとして、最新研究を紹介する内容です。
アレルギーそのものの仕組みや免疫細胞の概要は、すでに公開しているヒューマニエンス「アレルギー」10月2日放送の記事で整理しています。ここでは重複を避け、誰がどの専門分野から番組に参加するのかを見ていきます。
解説の茂呂和世さんは何の専門家?
茂呂和世さんは、大阪大学大学院医学系研究科・生体防御学の教授で、2型自然リンパ球「ILC2」を研究する免疫学者です。
大阪大学の公式研究紹介では、茂呂さんの研究室は2010年に世界に先駆けて報告した新しい免疫細胞、2型自然リンパ球(Group 2 innate lymphoid cell=ILC2)に着目していると説明されています。
ILC2は、感染や組織の炎症に関係する一方で、アレルギーなどの2型免疫疾患を悪化させる側面も持つ細胞です。従来のアレルギー像では「アレルゲンという抗原を免疫が認識して反応する」という説明が中心でしたが、ILC2研究によって、抗原認識だけでは説明できない経路にも注目が集まるようになりました。
大阪大学×SDGsの研究紹介では、ILC2が関わるアレルギーでは、アレルゲン自体を抗原として認識するだけでなく、アレルゲンの酵素などで傷ついた上皮細胞が出すサイトカインを介して反応が起こる仕組みが説明されています。
番組公式が「新たな“黒幕”ともいえる細胞」と表現している部分を見るうえでも、茂呂さんのILC2研究は重要な手掛かりになります。
ILC2はなぜアレルギーと関係する?
ILC2は本来、体を守る免疫の一部です。大阪大学の生体防御学の説明では、感染や炎症時に上皮細胞が放出する物質に反応し、2型サイトカインを多く作ることが示されています。
この2型サイトカインは病原体の排除に役立つ一方、過剰になるとアレルギーをはじめとした病気を悪化させることがあります。つまり、役に立つ防御反応が状況によっては症状の原因になるという二面性があります。
「なぜ体は無害な侵入者まで攻撃してしまうのか」という今回の問いは、単に免疫が強すぎる・弱すぎるという話ではありません。何を危険と判断するか、どの細胞が反応を始めるか、反応を止める仕組みが働くかという複数の段階で考える必要があります。
茂呂さんの解説では、アレルギーを「異物への過剰反応」だけで終わらせず、免疫細胞の役割分担や新しい発症経路まで意識すると内容を理解しやすくなります。
内藤裕二さんは腸内細菌と腸管免疫の専門家
内藤裕二さんは京都府立医科大学大学院医学研究科の教授で、消化器内科学、腸内細菌叢、マイクロバイオーム、栄養学、腸脳相関などを研究しています。
J-GLOBALの研究者情報では、研究分野を示す語として「腸内細菌叢」「マイクロバイオーム」「栄養学」「腸脳相関」などが挙げられています。日本消化器病学会の紹介でも、炎症性腸疾患や腸内フローラ、消化器病学を専門とする研究者として紹介されています。
腸は食べ物や細菌など、外から入ってくるものと常に接する臓器です。そのため、体に取り入れてよいものと排除すべきものを見分ける免疫の働きと深く関係しています。
「清潔な環境で育つと免疫が十分に育たないことがある」という今回の番組テーマを考えるときも、私たちと微生物の関係は外せません。すべての細菌を敵として遠ざければよいのではなく、体は多くの微生物と共存しながら免疫のバランスを保っています。
内藤さんの専門分野を知っておくと、アレルギーを鼻や皮膚だけの問題として見るのではなく、腸内環境や微生物との共生を含む全身の仕組みとして捉えやすくなります。
吉川宗一郎さんはストレスとアレルギー・かゆみを研究
吉川宗一郎さんは順天堂大学大学院医学研究科・環境医学研究所の准教授で、免疫学、神経科学、神経免疫学などを研究しています。
順天堂大学の研究者情報では、研究テーマに「免疫・アレルギー・神経」が掲げられています。さらに順天堂かゆみ研究センターでは、ストレスグループの研究者としてアレルギー炎症とかゆみに関する研究に取り組んでいます。
順天堂大学は2024年、精神的ストレスが皮膚アレルギーを悪化させる仕組みに関する研究成果を発表しました。吉川さんらの研究グループは、ストレス時に働く交感神経由来のホルモンが、抗炎症性マクロファージの働きを弱め、皮膚のアレルギー炎症を悪化させる仕組みを示しています。
「アレルギーはストレスで悪くなる」と体感的に語られることはありますが、吉川さんの研究はその背後にある免疫細胞と神経系の関係を分子レベルで捉えようとするものです。
今回の番組を見るときも、アレルギーをアレルゲンだけの問題にせず、神経、ストレス、免疫のつながりに注目すると、なぜ生活環境全体が症状に関係するのかが見えやすくなります。
ヤマザキマリさんが出演する意味
専門家だけで進むのではなく、出演者として漫画家のヤマザキマリさんが参加するのも「ヒューマニエンス」らしい構成です。
この番組は「人間とは何か?」を科学者とともに探るシリーズで、専門用語を並べるだけではなく、進化や暮らし、人間の行動と結びつけながらテーマを考えていきます。
今回も「豊かな生活の代償か?」というタイトルが示すように、アレルギーを単なる病気の説明で終わらせず、清潔さや都市生活、微生物との距離、ストレスなど、現代の暮らしそのものと結びつけて考える回です。
ヤマザキマリさんの視点が加わることで、専門家の研究を日常生活の実感に引き寄せて考える場面にも注目したいところです。
3人の専門家を並べると番組の狙いが見える
今回の専門家を並べると、番組が一つの原因だけを示そうとしているわけではないことが分かります。
茂呂和世さんはILC2を中心とする免疫細胞、内藤裕二さんは腸内細菌と腸管免疫、吉川宗一郎さんはストレス・神経と皮膚アレルギーという異なる領域から参加しています。
この3つは別々の話に見えますが、「体が周囲の環境をどう認識し、どこまで反応するか」という点でつながっています。外から入る物質、共存する微生物、体の中の神経信号まで、免疫はさまざまな情報を受け取りながら反応を調整しています。
その調整がうまくいかず、本来は害のないものにまで強く反応すると、アレルギー症状につながる可能性があります。番組タイトルにある「豊かな生活の代償」という言葉も、単純に清潔さを否定するのではなく、現代の生活環境と免疫の発達の関係を考える問いとして受け取ると分かりやすいです。
10月9日の放送は再放送?見逃しは?
J:COMの番組表では、2026年10月9日(金)12時からNHK BSP4Kで「アレルギー」回の再放送が案内されています。
NHKオンデマンド公式には同エピソードが掲載されており、本編は59分です。オンデマンド配信には視聴条件や期限があるため、実際に見る際はNHKオンデマンド側の最新表示を確認してください。
なお、NHKオンデマンドの公式ページには元の放送日として2025年11月15日が記載されています。2026年10月9日のBSP4K放送は、過去に制作・放送された回を改めて視聴できる機会です。
参考にした情報
- NHKオンデマンド「ヒューマニエンス “アレルギー”それは豊かな生活の代償か」
- J:COMテレビ番組表「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」
- 大阪大学医学系研究科「生体防御学」
- 大阪大学×SDGs「ILC2をターゲットとした2型免疫疾患の治療法開発」
- J-GLOBAL「内藤 裕二」研究者情報
- 順天堂大学「吉川 宗一郎」研究者情報
- 順天堂大学「精神的ストレスがアトピー性皮膚炎を悪化させるメカニズムを解明」
よくある質問
ヒューマニエンス「アレルギー」の出演者は誰ですか?
司会は織田裕二さん、藤井彩子アナウンサー。出演はヤマザキマリさん、解説は茂呂和世さんで、内藤裕二さん、吉川宗一郎さんも専門家として出演します。
茂呂和世さんは何を研究している人ですか?
大阪大学の免疫学者で、2型自然リンパ球ILC2を中心に、アレルギーなどの2型免疫疾患の発症機構や治療法を研究しています。
内藤裕二さんの専門は?
京都府立医科大学の教授で、消化器内科学に加えて腸内細菌叢、マイクロバイオーム、腸管免疫、栄養などを研究しています。
吉川宗一郎さんはどんな研究をしていますか?
順天堂大学の准教授で、免疫・アレルギー・神経を研究しています。精神的ストレスが皮膚アレルギー炎症やかゆみを悪化させる仕組みの研究にも取り組んでいます。
まとめ
10月9日12時からBSP4Kで再放送される「ヒューマニエンス」のアレルギー回は、織田裕二さんと藤井彩子アナウンサーが司会を務め、ヤマザキマリさんと3人の専門家が「なぜ体は無害なものまで攻撃するのか」を考えます。
中心となる専門家は、ILC2の茂呂和世さん、腸内細菌・腸管免疫の内藤裕二さん、ストレスとアレルギー・かゆみの吉川宗一郎さんです。
免疫細胞だけでなく、微生物との共生や神経・ストレスまで視野に入れると、「豊かな生活の代償か?」というタイトルの意味が立体的に見えてきます。出演者それぞれの専門分野を知ったうえで見ると、59分の中で異なる研究がどこでつながるのかを追いやすくなります。

