おとなのEテレタイムマシン「くやみ」桂枝雀|あらすじと“緊張の緩和”、又兵衛のノロケが笑いに【9月23日】|9/23 22:30
2026年9月23日(水)22時30分からNHK Eテレで放送される「おとなのEテレタイムマシン 日本の話芸(リストア版)『くやみ』桂枝雀」は、1992年に放送された名演をリストア版で楽しむ30分です。厳粛になりやすい「お悔やみ」の場を題材に、枝雀ならではの大きな動き、表情、言葉の抑揚で笑いへ変えていきます。
あらすじの中心は、ご隠居の死を悼むために訪れた又兵衛です。最初は涙混じりに思い出を語っていたのに、話しているうちに自分の妻とのノロケ話へ脱線してしまいます。悲しみの場でなぜ笑いが生まれるのかを、枝雀が重視した「緊張の緩和」という考え方と合わせて見ると味わいが深まります。
放送情報
| 番組名 | おとなのEテレタイムマシン 日本の話芸(リストア版)「くやみ」桂枝雀 |
|---|---|
| 放送局 | NHK Eテレ |
| 放送日時 | 2026年9月23日(水)22:30〜23:00 |
| 出演 | 桂枝雀 |
| 元放送 | 1992年 |
| ジャンル | 上方落語・日本の話芸 |
桂枝雀「くやみ」はどんな噺?あらすじを紹介
ご隠居が亡くなり、弔問客が次々と訪れるところから噺が進みます。お悔やみの席では、どんな表情で、どんな言葉を掛ければよいのか。枝雀はその「正解がありそうで難しい」日常の緊張を、細かな所作と会話で笑いに変えていきます。
やがて又兵衛が現れ、涙ぐみながら故人との思い出を語ります。ところが話題は徐々に自分の夫婦生活へ移り、いつの間にかノロケ話になってしまいます。ノロケては「いけない」と反省し、またノロケる。その反復が大きな笑いを生む構造です。
又兵衛はなぜノロケ続けてしまうのか
又兵衛は最初から場を壊そうとしているのではありません。むしろ真面目に悔やもうとしているからこそ、話が横道へそれたときの落差が大きくなります。「こんな場で自分の幸せを語るのはまずい」と気づきながら、思い出をたどるとまた妻の話へ戻ってしまうのです。
この“のりすぎてはいけないのに、ついのってしまう”人物像は、枝雀自身の語りの勢いとも重なります。話し手が熱を帯びるほど場違いさが増し、聴き手は次にどこまで脱線するのかを期待するようになります。
桂枝雀の「緊張の緩和」とは?
桂枝雀は笑いについて「緊張の緩和」という考え方で語ったことで知られています。人が身構える状況から、予想外の形で力が抜けるときに笑いが生まれるという見方です。「くやみ」はその構造が非常に分かりやすい演目です。
お悔やみの席は、失礼があってはいけないという強い緊張があります。そこへ、顔の作り方や言葉の選び方が過剰になったり、又兵衛がノロケ始めたりすることで、厳粛さが一気に崩れます。笑ってはいけない雰囲気そのものが、逆に笑いのエネルギーへ変わります。
リストア版で見たいのは表情と身体の動き
枝雀の落語は音声だけでも成立しますが、映像では大きな身振りと表情が大きな魅力です。悔やみ顔をどう作るのか、言葉に合わせて体がどう反応するのか。リストア版では、古い映像の名演を見やすい形で味わえる点も番組の価値です。
とくに「くやみ」は、悲しそうな顔と、話が乗ってしまったときの楽しそうな表情の差が笑いにつながります。音声の抑揚だけでなく、顔つきが切り替わる瞬間に注目すると、枝雀の芸の立体感が伝わります。
1992年の名演を2026年に見る意味
元放送は1992年。30年以上前の高座ですが、冠婚葬祭での挨拶の難しさや、「場にふさわしく振る舞わなければ」という緊張は今も身近です。時代が変わっても共感できる題材だからこそ、古典落語としての強さがあります。
同じシリーズでは柳家小さんの「うどんや」などもリストア版で放送されています。「うどんや」柳家小さんの記事と見比べると、江戸落語と上方落語のテンポ、人物の見せ方、笑いの作り方の違いも楽しめます。
出演者・関連人物
出演は桂枝雀さん。上方落語を代表する名人の一人として知られ、「くやみ」では大きな身振り、豊かな表情、独特の抑揚が存分に生かされています。番組は一人の高座をじっくり味わう構成のため、細かな間や表情まで見るのがおすすめです。
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よくある質問
「くやみ」桂枝雀はいつ放送されますか?
2026年9月23日(水)22:30〜23:00にNHK Eテレで放送予定です。
「くやみ」はどんなあらすじですか?
ご隠居の死を悼みに来た又兵衛が、思い出話をするうちに妻とのノロケ話へ脱線し、反省しながらもまたノロケてしまう噺です。
元の放送はいつですか?
番組案内では1992年放送の高座とされています。今回の放送はリストア版です。
「緊張の緩和」とは何ですか?
厳粛さや身構えなどの緊張が、予想外の言動でほどける瞬間に笑いが生まれるという、桂枝雀が語った笑いの捉え方です。
まとめ
桂枝雀の「くやみ」は、お悔やみという本来は笑いから最も遠そうな場を使い、人物のずれと語りの勢いで爆笑へ変えていく演目です。又兵衛がノロケては反省し、またノロケる反復が、場の緊張を少しずつ壊していきます。
9月23日の放送では、あらすじだけでなく、枝雀の表情・身体の動き・言葉の抑揚がどの瞬間に緊張をほどくのかに注目すると、「緊張の緩和」が実際の高座でどう働くのかを感じられます。

