
【2026年1月版】確定申告は1月に何をする?「やらなくていいこと」と「やっておくと楽なこと」
「年が明けたらすぐに確定申告の準備を始めなきゃ……」「ネットを見ると『早めの対応を』という記事ばかりで、なんだか焦ってしまう」
1月になると、テレビやSNSで「確定申告」という言葉を目にする機会が一気に増えます。しかし結論からいうと、1月のうちから全力で申告書の作成に取りかかる必要はありません。
情報があふれて何から手をつけていいかわからなくなりがちなこの時期にまず大切なのは、「何をやるか」よりも「今は何をやらなくていいか」を見極めることです。この記事では、2026年(令和7年分)の確定申告に向けて、1月の段階で押さえておきたいポイントを整理しました。
目次
確定申告は1月に全部終わらせる必要はない
まず安心してほしいのは、1月の時点で申告書をほぼ完成させている人はごく一部の効率派に限られるということです。2026年(令和7年分)の確定申告の受付期間は2月16日(月)から3月16日(月)まで(例年の3月15日が日曜にあたるため1日延長)。還付申告(払いすぎた税金が戻ってくる申告)に限っては1月から提出できますが、事業所得などがある通常の確定申告は、まだ「助走期間」と考えて差し支えありません。
もちろん、事業の規模や経理の複雑さによって個人差はあります。それでも、一般的な会社員やフリーランスの方であれば、1月の時点でパソコンの前に張り付いて作業をする必要はないと考えてよいでしょう。
1月は「準備開始」ではなく「振り返りの月」
1月は気合を入れて作業に着手する時期ではなく、「去年1年間、自分は何にお金を使い、どんな収入があったか」を頭の中でざっくり整理する月だと考えましょう。
細かい数字を1円単位で合わせる必要はありません。「そういえばあの機材を買ったな」「今年は医療費がかさんだかも」といったことを思い出す程度で十分です。この段階での振り返りができているかどうかで、2月以降の作業スピードが大きく変わってきます。
1月に「やらなくていいこと」一覧
世の中にあふれる「今すぐ始めましょう」というプレッシャーに振り回されないために、あえて「1月のうちは後回しでよいこと」を整理しておきます。
申告書の作成には着手しなくていい
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」への入力や、会計ソフトへの本格的なデータ入力は、まだ始めなくて大丈夫です。1月の時点では、年末調整後の正式な源泉徴収票や、各種控除証明書がすべて手元に揃っていないことが多く、中途半端な状態で入力を始めると、結局2月以降にやり直しになりがちです。
医療費控除の集計を急がなくていい
1年分のレシートを1枚ずつ電卓で集計する作業も、1月中はまだ後回しで構いません。健康保険組合などから送られてくる「医療費のお知らせ」は1月下旬〜2月上旬ごろに届くことが多く、マイナポータル連携を使えば医療費通知情報を確定申告書に自動で反映できる場合もあります。手作業での集計は、それらの情報が出そろってからでも十分間に合います。
会計ソフトの契約を急がなくていい
まだ会計ソフトを導入していない方も、1月中に慌てて契約する必要はありません。1月は、各社の無料プランやお試し期間を使いながら、自分の使い方に合いそうなサービスをじっくり比較検討する期間と捉えておきましょう。
それでも1月のうちにやっておくと楽なこと
「さすがに何もしないのは不安」という方のために、1月中にやっておくと精神的にぐっと楽になる3つのことを紹介します。いずれも「完成させる」のではなく「把握しておく」だけのライトな作業です。
去年の収入・支出をざっくり振り返る
正確な数字は不要です。
- 「去年は単発で大きめの案件があったな」
- 「そういえばパソコンや仕事道具を買い替えたな」
といった、その年を象徴する大きな出来事を思い出しておくだけで、後から経費や収入の計上漏れに気づきやすくなります。
そもそも自分に申告義務があるかを確認する
申告が必須なのか、それとも申告すれば還付が受けられる立場なのかを、早めに確認しておきましょう。
- 給与以外の副業所得が20万円を超えているか
- ふるさと納税の寄付先が6自治体以上で、ワンストップ特例の対象外になっていないか
この「申告が必要かどうか」というYES/NOの判断だけは、早い段階で済ませておくと後の見通しが立てやすくなります。判断方法を詳しく知りたい方は、【2026年版】確定申告が必要?5ケースで判断する方法もあわせてご覧ください。
必要になりそうな書類の「在りか」を把握する
「集める」のではなく「どこにあるかを思い出す」だけでOKです。
- 源泉徴収票
- 各種控除証明書(生命保険料控除、地震保険料控除など)
- 経費の領収書・レシート類
これらが家のどこに保管されているかさえ把握できていれば、1月のミッションとしては十分です。
「まだ早い?」と迷う人が気になる疑問
確定申告は1月から提出できる?
還付申告に限れば、1月のうちから提出が可能です。e-Taxの受付自体も例年1月上旬(2026年は1月5日ごろ)から始まります。ただし、事業所得がある方などの通常の確定申告は、2026年は2月16日(月)から3月16日(月)までが申告期間となります。
準備はいつから始めるのが一般的?
多くの人は、源泉徴収票や控除証明書がひととおり手元に揃う1月後半から少しずつ意識し始め、2月に入ってから本格的に作業を進めます。1月上旬の時点で焦る必要はまったくありません。
医療費控除の準備はいつから?
1月下旬から2月上旬にかけて届く「医療費のお知らせ」を確認してから取りかかるのが、もっとも効率的です。マイナポータルと連携していれば、医療費通知のデータを確定申告書に自動で取り込める場合もあります。
2026年の確定申告で押さえておきたい変更点は?
2026年(令和7年分)の申告では、いくつか押さえておきたい変更点があります。まず、所得税の基礎控除額が48万円から58万円に引き上げられ、給与所得控除の最低保障額も65万円に引き上げられています。また、e-Taxではマイナンバーカードを使わない「ID・パスワード方式」が新規発行停止となっており、今後利用する場合はマイナンバーカード(またはスマートフォン用電子証明書)が前提になります。スマートフォン用電子証明書はiPhoneでも利用できるようになっており、カードを使わずにスマホだけで申告を完結させやすくなっている点も、2026年の申告における大きな変化です。
2月に入ってからでも間に合う?
余裕をもって間に合います。2月に入ってから書類を整理し、2月中旬から3月上旬にかけて提出するのが、もっとも一般的なスケジュールです。
私が1月に調べて「やらなくていい」と判断したこと
実は私自身も、「1月中に終わらせてスッキリしたい」と意気込んで色々と調べた一人です。しかし調べていくうちに、次のような点で混乱してしまいました。
- 混乱:「e-Taxの利用者識別番号や電子証明書の設定がよくわからない」
- 気づき:必要な書類やデータがまだ揃っていない段階で設定を進めても、結局エラーや確認事項が多く、二度手間になりがちだった。
- 最終判断:「1月は書類の置き場所と、申告に必要かどうかの確認だけにする」
専門家の方が「早めの準備を」と勧めるのは、あくまで直前になってパニックにならないためのアドバイスです。私のように後回しにしがちなタイプの場合、1月に頑張りすぎて2月に息切れしてしまうことのほうが、よほど避けたいリスクだと感じています。
まとめ:1月は「焦らない」が正解
2026年(令和7年分)の確定申告について、1月の正解は「申告書の作成」ではなく「準備のための準備」までです。
- 1月は去年1年間の振り返りと情報整理だけでOK
- 会計ソフトや申告書作成コーナーへの本格入力は無理に進めなくていい
- 2月16日からの申告期間に向けて、2月から本腰を入れれば十分間に合う
今はまだ、お正月気分が抜けたばかりの時期。まずは温かい飲み物でも飲みながら、「去年はどんな1年だったか」を振り返ることから始めてみてはいかがでしょうか。自分が確定申告をすべきかどうかまだ判断できていない方は、まず【2026年版】確定申告が必要?5ケースで判断する方法でセルフチェックしてみることをおすすめします。

